平成30年度第四回定例会 一般質問 しもむら緑

墨田区議会自由民主党のしもむら緑でございます。通告してあります大要3点につき、山本区長に質問します。明確で前向きなご答弁を宜しくお願い致します。

大要1点目は、災害時の事業継続計画(BCP)の策定について伺います。

現在、本区では、区民の生命、生活及び財産を守るため、震災時の業務を円滑に遂行できるよう「墨田区事業継続計画(BCP)【地震編】」を策定しています。しかしながら、平成22年から一度も改定が行われていません。その間、東日本大震災や熊本地震など多くの地震災害が発生し、改めて大地震発生時の初動体制や、備蓄品、避難所の運営の在り方などが大きく見直される動きが各地で起こったことは、ご承知のことと思います。また、東京都に至っては今後30年以内にマグニチュード7クラスの首都直下地震が70%の確率で発生することも予想されています。そこで、区長に伺います。平成22年当時より大きく状況も変わり、教訓を活かした様々な検証も行われていることから、「墨田区事業継続計画(BCP)【地震編】」を、策定根拠となっている災害対策基本法、墨田区地域防災基本条例、墨田区地域防災計画とも整合性を図りながら改定すべきと考えますが、区長のご所見を伺います。当然ながら想定を上回る事態も考慮し、多角的に検討すべきであるということも付け加えておきます。

次に、水害発生時の事業継続計画(BCP)の策定について伺います。昨今、震災に加え、全国各地で豪雨が頻発、激甚化し、多くの被害が出ています。このことを受け、「水防災意識社会再構築ビジョン」の取組を中小河川も含めた全国の河川でさらに加速させ、洪水等からの「逃げ遅れゼロ」と「社会経済被害の最小化」を実現するため昨年の6月19日に水防法の一部改正が施行されました。墨田区においても、この程発表された江東5区大規模水害ハザードマップは衝撃が大きく、対策が急がれているところです。震災時と、水害時の対応は全く異なります。荒川等が決壊した場合、2週間以上浸水が引かない地域が本区では大半を占めるなか、垂直避難ではなく、広域避難を考え、逃げ遅れゼロを目指す必要があります。要配慮者支援のほか、区の職員もどのタイミングで避難するかについて等も視野に入れておかなければなりません。そこで区長に伺います。既存の【地震編】とは別に、【水害編】のBCPも策定するべきと考えますが、所見を伺います。併せて、広域避難を考えた場合の他自治体との連携や、本区にいるすべての人の「逃げ遅れゼロ」を目指すための施策を、首長として、どのように現状考えているのかについても所見を伺います。

この質問の最後に、企業の事業継続計画(BCP)策定支援について伺います。内閣府が行った「企業の事業継続の取り組みに関する実態調査」によると、地震を想定したBCPと比べ、水害を想定したBCP策定は進んでいないという結果が浮き彫りになりました。また、関心が最も高い地震を想定したBCPに関しても、特に中小企業においては、策定済みの企業は少なく、策定中や策定検討中が多くを占める割合結果となっています。策定に至らない理由としては「策定に必要なスキル•ノウハウがない」「策定する人手を確保することができない」といったことが報告されています。そこで区長に伺います。区内に多くある工場や企業を守る施策として、災害時の被害軽減や、早期の業務再開を図るため、企業BCP策定支援を行っていただきたいと考えますが区長の所見を伺います。更に、支援の中で、企業の防災に対する知識も深まり、地域防災力向上に資することも期待できます。区長の考えを問い、大要一点目の質問を終わります。

大要2点目は、住工混合対策としての公害防止資金融資について伺います。

墨田区都市計画マスタープランにも示されている通り、本区は住工共存地区が大多数を占めています。工場数は都内で大田区に次いで2番目に多く、産業振興のまちとして栄えてきた我が区ですが、近年人口が増加の一途を辿り、新住民と事業者のあいだで騒音などが原因となる苦情やトラブルが報告されています。現在、騒音等の対策に関しては、公害防止設備を設置する必要が認められるものや、区環境保全課の認定を受けたものといった要件を満たした場合、限度額を3000万円として、区が利子補助をするかたちで融資を行っています。しかし、環境保全課による公害防止の効果があるという認定を必要とするまでには至らないケースで、騒音や振動、臭気等の面で近隣とのトラブルになりかねない案件も多数あります。そこで、トラブルの予防や、または発生後の迅速な問題解消のため、融資要件の緩和を行っていただきたいということを提案致します。事業者と近隣住民との融和を図り、トラブルによる事業者の区外転出防止を目指すことは大変重要です。区長の住工混合によるトラブル等の認識と解消に向けた対策、今提案した融資要件緩和についての考え、更にものづくりのまちを守るための施策について今後どのような展開を講ずるおつもりか所見を伺います。

大要3点目は、産後ケア対策について伺います。

平成27年から28年の2年間に妊娠中や産後に自殺した女性が全国で102人いたという調査結果を国立成育医療研究センターのチームが今年の9月に公表しました。全国的な妊産婦の自殺数が判明したのは初めてであり、主な原因の一つとしては子育てへの不安やストレスによって発症する産後うつが考えられています。更に産後の自殺者は92人でした。そのうちの約半数が35歳以上であり、65%が初産とのことでした。また、無職世帯の女性の自殺率が高いという結果も明らかとなりました。区では、妊娠期から子育て期にわたるまでの子育て世帯への切れ目のない子育て支援を行うため、ゆりかごすみだ事業を実施し、産後うつスクリーニング•産後うつ相談も向島•本所の各保健センターで行ってきました。平成29年度の実施者は2460人であり、そのうち高得点者は291人という結果でした。決して低い数字とはいえないなか、残念ながらその結果を受けての次の有効な対策が取られてきませんでした。産後ケア事業実施に関しては、宿泊型・アウトリーチ型・デイサービス型などがあります。国の母子保健衛生費国庫補助金と、都の出産•子育て応援事業補助金を併せて、平成29年度までに手を挙げれば、国と都の全額負担で対応が可能でしたが、本区では区内医療機関等だけで検討していたため実施に至ってはいませんでした。特別区では今年度までに17区が実施しており、6区が未実施でしたが、この程実施の方向性や、類似する対策をとる動きがあり、残るは、ほぼ墨田区のみといった状況となっています。この事は大変遺憾であると言わざるを得ません。平成30年度からは、都の全額負担ではなく半額負担で、1/4が区の持ち出しとなりましたが、それでも実施に向けて我が区も動くべきと考えます。区長の所見を伺います。これまで区内の産後うつによる自殺者は現状報告されてはいません。しかしながら、事が起ってから対策を取るのでは遅すぎます。区長の決断を伺い、私の一般質問を終わります。

ご静聴有難うございました。

平成30年度第四回定例会 一般質問 坂下修

私は、先日の樋口議員の代表質問に対する、山本区長2期目の出馬表明に当たり、①区長のこの4年間の区政運営の評価と②今度の展望について、質問します。
さて、区長は、平成27年4月、「すみだの『夢』実現」を掲げて区長選に挑み、70%超という多数の支持を得て当選されました。区長とともに、新時代の墨田区を切り拓かんと「夢」をみた区民も多くいたことと思います。そうした区民の大きな期待を背負った山本区長にとって、この4年間は、墨田区の新時代の幕開けを担う、重要な時間であったと考えます。
まず、区長1期目の区政運営の評価について伺います。
第一に、評価指標について伺います。この検証作業を行うにあたり、区長が選挙にあたって掲げた公約や平成27年6月10日、本会議において行った所信表明を改めて読み返しました。区長の掲げた公約が客観的にどう達成されているのか、これを考えるとき、区長が掲げた公約は漠たるものであるという印象を持っています。例えば昨今当選した首長の公約の中には、茨城県つくば市の五十嵐立青(たつお)市長のように、「市長公約事業のロードマップ」を示して、市民や議会にとって検証可能性を確保したり、山本区長と同時期に当選した、渋谷区の長谷部健区長のように具体的事業を掲げている例が多くなっています。区長は、常日頃から「民間感覚」という言葉を多用されていますが、この意味することのひとつはPDCAサイクルを回していくことであり、区長の公約は更なるブラッシュアップが必要であると感じています。こうした観点からすると、区長の2期目にあたっては、より具体的な政策とともに、成果目標を示した、いわゆる「マニフェスト型」の選挙を戦う必要性があるのではないかと感じています。
区長は、1期目の公約をどのように検証され、自己評価されているのか、まず概括的に伺います。そして、区長2期目の公約の評価指標のあり方について、ただいまの指摘を踏まえて具体的に答弁願います。
第二に、区長が1期目の所信表明の中で述べられた区政運営の基本姿勢について伺います。
この質問の一つめは、この4年間の街の変化についてです。区長は、この所信表明の冒頭で、区長選挙を通じて得た感想として、区内全域を見て回り、子育てや教育に関する施策の重要性を特に感じたと述べ、この4年間の最重点課題として位置づけました。また、区内のシャッター通りや操業されていない工場に言及し、地域産業振興について改めて決意を述べられました。
区長はこの4年間、区長として地域を見て回ったと思いますが、この4年間の区の変化について感想を伺います。またこの変化への対応として特に区長が具体的に取り組んだことについて伺います。
質問の二つ目は、「民間感覚と区民目線」及び「スピード感と開かれた区政」についてです。区長は、所信表明の中で、「民間感覚と区民目線による、更なる可能性を追求した区政の展開」と「スピード感のある、区民に開かれた区政の推進」を図ることを表明されました。
民間感覚が反映されている事業としてシティプロモーション戦略、施設使用料の見直し、職員の積極的な外部派遣があり、また区民目線の事業としてタウンミーティングを実施されるなど、区長が新たな取組みに果敢に挑戦していることは高く評価しています。
他方では、この間の議会質疑を拝見していますと、民間感覚に疑問符を持つ事業も散見されました。各会派が共通して取り上げた問題として、荒川緑地フィールドハウスの改修や障害者雇用に関して法定雇用率を遵守できていなかった問題、自民党が取り上げた業平小学校の壁面緑化事業など、区長のキャッチフレーズとは裏腹に民間感覚に疑問をもつ事業もいくつか見られたのもまた事実です。
また、スピード感の不足している事業として、これも多くの会派が取り上げましたが、みつばち園の療育の相談が、申込みから相談までが3カ月掛かっている問題があります。区民目線の不足については、6会派の合意により、図書館条例が修正議決されるなど、議会がその権限を行使して、区民目線を注入した事業もありました。
更に、スピード感を意識しすぎて拙速な事業が散見されました。第3子以降に小学入学祝商品券の交付を行う就学応援事業については議会がその目的と政策効果の関連性について疑問があるとして修正議決を行ったほか、「23区初」と銘打った事業の多くが、その予算の根拠や効果に疑義が呈される結果となりました。
これら高い評価もある一方で、反省点も多かったこの4年間について、その原因を区長はどのように分析し、2期目に向けて展開されようとしているのか、見解を伺います。
更に、平成28年第四回定例会の中で、区長は「民間感覚」の意義について「職員が柔軟な発想を持ち、前例踏襲、事なかれ主義ではなく、前向きにどうすれば実現できるかという視点で取り組むこと」と述べています。区長は就任挨拶の中で「行政にはありがちな『できない理由』から入るのではなく、『できるためにはどうするか』という視点を職員に求めた」と述べていますが、こうした発想はこの4年間で根付いてきたのでしょうか。見解を伺います。
第三に、所信表明中の区政運営の基本的な取組方針について、任期を終えるにあたり、一定の評価を行うべきものについて伺います。
まず一つ目は、山崎前区政の継承です。区長は前区政を肯定的に評価した上で、「東京スカイツリーの誘致をはじめ、区民生活に関わる総合的な施策展開を行い、現在の大きな可能性を持った本区の基盤を築いていただき、これを着実に仕上げる」と述べています。この4年間で、山本区長はこうした礎の下に、懸案事項だったすみだ北斎美術館や大学誘致を実現しました。この点を高く評価します。他方で、政策の独自性にやや欠けた印象も持っています。議会で多くの議員が用いたように、「山本カラー」を更に押し出す2期目にすべきだと考えます。2期目の区政運営にあたり、改めて「山本カラー」の意義とその強い打出しへの決意を伺います。
二つ目は、新基本計画の着実な推進です。新基本計画は、議員諸氏のご協力の下、私が委員長を務めさせていただいた、基本計画調査特別委員会において熱心にご議論いただき、平成28年に策定されました。この間の予算編成をみても、これに基づく着実な予算化が図られており、この点は評価しています。しかし、この3年間をみても、地方消費税の精算基準の見直し、幼児教育・保育の無償化や、消費税引上げ段階での法人住民税の更なる国税化といった予期しない事情が次々と発生しています。新基本計画の着実な推進の根拠となる、財政基盤は、区の埒外(らちがい)の事情で大きく揺らぐ状況にあります。また増え続ける民生費について大胆な改革を行う必要性もあります。基本計画の着実な推進という目標とこうした財政環境の変化との矛盾について、どう解決していくのか、区長の見解を求めます。また、区長は所信表明の中で、行財政改革のあり方について「数多くの行財政改革の取組がなされてまいりましたが、民間出身の私にとっては更に鋭いメスを入れる余地があるものと考えて」いる、と述べています。1期目に行政を総点検した結果、どういった行財改革を実行し、また次期に実行されていくのでしょうか。
三つ目は、災害対策の充実についてです。区長は所信表明の中で「都市計画等によるハード面の整備に加え、地域防災計画の見直し等による有事の際の初期初動・避難対策など、防災対策を区の最重要課題としてこれまで以上に力を入れていく」と述べています。私たちも、区民福祉の原点に立ち返り、来年の区議選においては防災対策を最重点課題として取り組む方針を固めており、学校体育館への冷暖房の配備を中心として、来るべき大震災、台風と高潮が重なる江東5区の未曽有の大水害に対して、現実的な対策をひとつひとつ提案していきます。このような中、防災拠点会議ごとの防災訓練の内容を避難所運営型にしたり、水害時に水平避難する方針は打ち出されているものの、具体的にどこに逃げたらよいのか、垂直避難となった場合、どのような体制で救出されるのか、具体的な対応が課題となっています。この4年間の災害対策、特にソフト面での初期初動・避難対策について今述べたことを含めて総括し、今後の展開について伺います。
四つ目は、大学誘致についてです。紆余曲折ありましたが、千葉大学及びi専門職大学の誘致実現は区長1期目の大きな成果であり、高く評価するものです。今後、「大学を核として、若者の流れを呼び込み、地域のにぎわいを創出し、地域経済、商業の振興をもたらす」「大学の知識、技術を生かした産学官連携により地域産業を活性化する」「小中学校との教育交流や生涯学習の機会も増え、区民の皆さんの文化的活動」という区長の公約の実現が求められます。大学誘致の自己評価と、2020年及び2021年に開学を迎える二つの大学についての今後の展開を答弁願います。
次に、次期区長の任期中に想定される課題について伺います。次期任期中は、先ほど述べた大学の開学に加えて、総合運動場の開設、浅草・とうきょうスカイツリー駅間高架下開発計画の店舗等開業、東京五輪の開催、新保健センターの開設、更には押上2号踏切の除却が実際行われるなど、大きなプロジェクトが目まぐるしく展開される4年間となります。
まず、国際観光都市の実現と東京オリンピック・パラリンピックを見据えた取組です。
区長は所信表明の中で、「東京スカイツリーの開業3周年に触れ、東京オリンピック・パラリンピック開催までに実施すべきことをソフト・ハードの両面から、官民一体となって取り組むとともに、その効果を区内全域で享受できるよう推進していく」としています。東京五輪の取組みについては、ボクシング競技の周知や学校等でのプログラムにより、一定の成果が出ていると考えますが、一般区民が東京五輪によって何を学び、何を次世代に継承していくのかについての理解はまだまだであると感じます。東京五輪を挟む次期任期中に、区長はどのようなレガシーを残し、次に区政を紡いでいくのか、明確なメッセージを求めます。
更に、総合運動場や新保健センターの整備についても、次の任期中に開設される大きなプロジェクトであり、特に区民福祉にとって身近で重要な施設となります。これら施設について、区長選を通じてこの現状の進捗とともにコンセプトを訴え、住民を巻き込んでいくことが必要だと考えます。この点について、区長の見解を求めます。
また、東武鉄道との関係というでも正念場を迎えます。任期中には押上2号踏切の除却や浅草・とうきょうスカイツリー駅間高架下開発計画の店舗等開業が控えています。議会としても議論してきたように、区の立場を明確にし、住民福祉の増進のためのまちづくりにしっかりと交渉に臨む、覚悟と努力が必要です。この点についての見解も併せて求めます。
私たち自由民主党は、区長との政策協定に基づき区長の方針を支持しつつも、より区民目線に立った時々の具体的な政策提案と批判的評価を通じて、区政をまっすぐに支えていこうと考えています。
区長2期目に向けた具体的展開について、力強いリーダーシップを求め、以上で質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

平成30年度第四回定例会 代表質問 樋口敏郎

墨田区議会自由民主党の樋口敏郎です。会派を代表いたしまして、区長及び教育長に質問いたします。

第1に、山本区長の来期への意向について伺います。
山本区長は、平成27年4月の区長選挙において、「すみだの夢実現構想」として7つのプログラムを公約として掲げて当選されました。その構想は「暮らし続けたいまち」「働きたいまち」「訪れたいまち」の3つのプロジェクト事業と「シティプロモーション戦略」によって構成された「“夢”実現プロジェクト」として、平成28年6月に策定された墨田区基本計画において事業化されています。

以来、その推進を柱として区政運営にあたってこられました。区長選で掲げた公約の達成状況について、ご自身の総括的な評価、また、今後着実に基本計画を進めていく上での課題認識、公約における各事業の成果については、会派の坂下議員からの一般質問で伺いますので、この代表質問ではただ1点、来年4月に行われる区長選挙に立候補され、2期目を目指すご意思があるのかお尋ねします。

第2に、財政状況の認識について伺います。
「平成31年度における区政運営の基本指針」及び「平成31年度予算の見積もりについての依命通達」において、本区の財政状況について「本区の財政状況は、ここ数年の人口増や雇用・所得環境の改善等により特別区民税の増収が図られ、区債残高の減少と基金残高の増加もあり、健全化の兆しがみられている。しかし、歳出面では子育て支援施策の充実や高齢化の進展による扶助費の増加等が引き続き見込まれ、歳入面では国による法人住民税の更なる一部国税化、地方消費税精算基準の見直しなどにより特別区は更なる減収を強いられる可能性があり、今後の区の歳入環境に深刻な影響が及ぶことが懸念されている。」
と分析しています。さらに、平成31年の10月に 予定されている消費税の増税に伴い、幼児教育の無償化が実施された際には、事務負担に加えて一定の財政負担が発生する懸念もあります。来年度の予算編成にあたり、国の税制改正等による影響はどの程度把握 しているのか、まず伺います。
平成29年度は、当初予算では財政調整基金、公共施設整備基金等、約28億円の基金取り崩しを見込んで予算編成が行われましたが、歳入増や契約差金等の不用額及び繰越金の発生により、決算では約4億円の基金積み増しとなりました。一方で、近年同様、民生費は約30億円の歳出増となっています。

平成30年度予算でも同様に、民生費は約30億円の歳出増、約35億円の基金繰入金を計上しています。平成31年度予算の見積もりについての依命通達では、政策経費、標準経費双方について、行財政改革の取り組みは求めているものの、基本的には30年度並みを要求していると読めます。基本計画の着実な達成のためと理解はしますが、ここ数年は景気回復基調と歳入増等により、結果的に順調な財政運営が可能であったとの印象を我々は持っています。このような予算編成を続けていくと、景気の足踏みや国の税制改正等の外的要因により歳入減になった場合、危機的な財政状況に陥ってしまうことを危惧しています。

必要な処置は取りつつも、民生費の歳出を抑制していくとともに、行財政改革の更なる推進が必要と考えますが、区長の所見を伺います。また、平成31年度予算編成にあたって、この観点から取り組む内容があればお伝えください。加えて、今年度の財政運営の見通しの状況も合わせて伺います。

第3に、健康寿命の延伸、介護予防の取組について伺います。
先日、区内の医療関連団体による墨田区地域医療に関する意見交換会が行われ、各団体による地域包括ケアの取組が発表されました。その中では、健康寿命の延伸の重要性や、疾病の重症化予防、介護予防が大いに話題となりました。地域包括ケアシステムで提供する、住まい・医療・介護・予防・生活支援のうち、予防の役割の重要性がより高まっていると認識しました。これは、区長の言う暮らし続けたいまちの実現にも通じるものであると考えます。

将来にわたって民生費の伸びを抑制していくためには、健康寿命の延伸、介護予防の取組に力を入れる必要があると我々も考えています。
各種健康診査やがん検診の受診勧奨の強化による疾病の予防や早期発見、重症化予防、歯科検診による口腔がんの早期発見や、口腔ケアによる嚥下機能の維持、口内環境に起因する疾病の予防、薬剤師による適正な服薬指導や残薬管理、有資格者による介護予防指導、要介護度を進行させないための生活支援や介護サービスによる日常生活の質の維持、区による健康寿命up大作戦等の施策の展開は、いずれも広義の「予防」につながっています。

今後の墨田区の地域医療・介護において、「予防」という観点で各団体や各所管で行っている事業を関連付けて考えてはいかがでしょうか。来年度以降、各団体同士の連携や情報共有への支援も含めて、特に力を入れていただきたいと考えます。区長の言う「地域力」を活かした墨田区ならではの実効性の高い仕組み作りも可能かもしれません。区長の所見を伺います。

第4に、区長が続投を表明することを前提に、次期の課題について順次伺います。
1点目として、公共施設等マネジメントについて伺います。
平成25年5月に公表された、「公共施設白書」から始まった本区の公共施設等マネジメントの取組は、第1次実行計画を経て、平成32年度までの第2次実行計画が行われています。実際に施設の廃止を行った第1次計画とは異なり、維持管理業務の適正化、指定管理者制度の導入といった施設管理面での取り組みや、それぞれの施設の方向性の検討といった内容のため、目に見えにくい計画ではありますが、中間点を過ぎ、結果を求められる時期にきています。
その中でも、順次実施するとしている「用途廃止が決定した施設については、速やかに除却等を行うことで、維持管理費の削減を図る。」について、第1次計画で廃止した施設については除却しました。しかし、それ以前から使用されていない旧学校施設については、跡地利用が決まったもの以外は行われていません。全く使用していなくても、維持管理に1施設あたり年間数百万円を支出し続けています。このような支出は区民の理解が得られない点、起債して除却しても支払い利子の方が有利な点を挙げ、早期に除却するよう再三指摘してきましたが、この場で改めて区長の見解を伺います。

また、平成29年3月にクアハウス天井の損傷により休館し、その後廃止されたすみだ健康ハウスは、28年度中にあり方検討を行っていた施設です。想定外の事情により、これまで同様の使用ができなくなったとはいえ、早期に方向性を出すべき施設に変わりはありません。今後の用途については補助金の関係で制限があると聞いていますが、施設の一部が利用できない状態でも一定の規模を有しているため、近隣の類似施設同士の統合や複合施設化も可能ではないかと考えます。現在の検討状況と、結論を示す時期を伺います。

さらに、平成31年度末で用途指定期間が終了する清掃関連施設については、今回の計画では事業所の集約化や多用途への機能転換が検討されていましたが、決算特別委員会では具体的な回答がありませんでした。有効利用すべき土地建物であるとの認識のもと、現在の所管に囚われず、区長が先頭に立って早急に方針を示していただきたい。平成32年度初頭には新たな目的で活用されることを強く望みます。区長の所見を伺います。
この際、公共施設等マネジメントとは異なりますが、類似の事例として、都道465号線の拡幅に関する曳舟小学校プールの対応についても指摘しておきます。

拡幅に応じるにあたって関係機関との合意に時間がかかったという点については理解します。しかし、当該プールについては当初から計画道路上に位置しており、拡幅事業が始まれば時期のずれはあっても移設等の措置が必要になることは明確であり、その方法について区として準備し、対案を用意しておくのが当然です。保護者や地域の方々の不安や疑問を解消するためにも、早急に対応を用意するべきだと考えますが、区長の見解を伺います。

また、曳舟文化センターについては、今回の計画で平成32年度の有償貸付期間終了後のあり方等の検討を行ってきた施設です。過去の答弁では、まちづくり公社のあり方を検討する中で貸付期間終了後の取り扱いを決定するとのことでしたが、施設の方向性は早期に定めておくべきではないでしょうか。施設自体の老朽化が進んでいるため、貸付期間終了後に指定管理者制度を導入するならば、大規模修繕を行う必要があります。修繕による長期の休館が発生すると、大ホールは多くの区民や団体が例年の行事で利用しているため影響が大きく、利用者への周知や調整の期間を要します。また、大規模な施設であるため、修繕費用の財源についても考慮しなければなりません。
これらの点について区長の見解を伺います。

2点目として、大規模修繕が必要な施設として、すみだトリフォニーホールについて伺います。
山本区長が委員長を務めた平成26年決算特別委員会において、すみだトリフォニーホールの大規模修繕費用については、オリンピックの開催年から3か年で総額約20億円から30億円を見込んでおり、平成30年度くらいに具体的な数字を示したいとの答弁がありました。現時点での費用の見込みと、財源についての検討状況を伺います。

トリフォニーホールについては、音楽都市すみだの象徴的な施設であり、これまで一定の役割を果たしてきたことは承知しています。しかし、例年予算、決算特別委員会の度に指摘されているように、多額の維持管理費が毎年必要である上に、一定期間毎に大規模修繕の費用を負担し続けることは、財政運営上、非常に大きな課題となっていることも事実です。民間への移譲や、最低でも収入増のための利用方針の転換等、最大限の区費負担の軽減策を真剣に検討する時期ではないでしょうか。政治家出身である山本区長だからこその政治的な決断を期待していますが、区長の見解を伺います。

3点目として、墨田区の観光の拠点であるすみだまち処の方向性について伺います。
すみだまち処は、東京スカイツリーの開業に合わせて、平成24年5月に開業して以来、区内観光及び区内生産品の販売の拠点としての役割を担っています。開業当初は利用者数も多く一定の売り上げもありましたが、来街者が平準化するにつれて、不利な立地などの諸条件により、期待している効果が得られているとは言えません。区は約1億6000万円で墨田区観光協会に委託していますが、約6000万円という多額の賃料、公益費の支出がある上に売り上げが増えない現状は、観光協会にも厳しいものです。

HPの工夫や、各種催しなど観光協会の改善の努力を超えて、スカイツリー出入り口と飲食店への動線から離れている立地の悪さが要因となっていると考えられます。今後は開業当時の水準まで来街者が増えることは考えにくいため、この状況は続いていくと予想しますが、区長の認識を伺います。
当初のテナントの賃貸借契約期間は平成34年5月末までと承知していますが、まち処の機能は同じ場所で続けていくのか、観光協会の意向も含めて契約の延長についての考え方を区長に伺います。

開設に当たって多額の費用を支出したとはいえ、引き続き期待した効果が得られないことが予想されるのであれば、将来の観光協会の自立や区内生産品の売り上げ増、観光まちづくりのために決断することも見識だと思いますがいかがでしょうか。

4点目として、大学のあるまちづくりについて伺います。
旧西吾嬬小学校、旧曳舟中学校の大学誘致用地では、i専門職大学校舎の建設が始まり、旧中小企業センターの改修の設計も進んでいると聞いています。

特にi専門職大学は区内外で様々なイベントや情報発信を行っており、開学まで1年半と目の前に迫っていることが感じられます。また、千葉大学についても、校舎の概要が明らかになれば区民に実感として認識されるのではないでしょうか。現時点での区長の感想を伺います。
区による文花地区のまちづくりについては、都営住宅の建て替えと大規模事業者の建て替え計画も含めて、本年6月に文花地区まちづくり方針として示されています。「大学のあるまちづくり」の姿としてのイメージはある程度共有されていると考えますが、その他については未知数な部分が多いと現状では認識しています。
開学が近付き、各校の学部・学科、学生数、学生の属性等、具体的な事項が明らかになってきた現在、墨田区に「大学のあるまち」がどのような影響を及ぼすのか、その波及効果について区民に示す時期だと考えます。
学生・教員による消費等の直接的な経済効果、大学の運営に関しての区内事業者の活用策、区内産業との連携体制、小中学校との交流、学生の地域活動への協力等、区として調査しているもの、大学側と協議しているもの、今後検討するものについてお知らせ願います。
大学が開学してからは「大学のあるまち墨田区」をどのように作っていくかが重要です。
大学のあるまちづくりに向けての区長の決意を伺います。

第5に、先ほど再任にあたっての所信表明を行った加藤教育長に今任期の教育施策について伺います。
加藤教育長は、第3回定例会での答弁や、先ほどの所信表明でも、学力向上を重点施策ととらえ、今後とも力を入れて取り組んでいくと述べられています。これまでの教育長の下での取組みにより、墨田区の児童・生徒の学力は向上傾向にあることを我々は高く評価しています。

確かな学力は将来の選択肢の幅を広げるものであり、子供たちが夢や希望を抱いて義務教育を終えることができるよう、今任期でも取り組みを進めていただきたいと考えています。しかし、未だに「墨田区学習状況調査」における学力低位層であるD・E層の割合や社会科・理科については課題が見られることも事実です。今任期でのこれらの課題解決に向けて、拡充する事業や新たに行おうとしている取り組みについて、具体的にお知らせ願います。
特に、我々は放課後学習や家庭学習等、授業時間外での基礎的な学力、学習習慣の定着の取り組みが、学力に課題のある児童・生徒には非常に効果的であると認識しています。
この点について、より進化した取り組みを求めますが教育長の見解を伺います。
また、第3回定例会で、会派として議案提出者に名を連ねた墨田区子ども読書活動推進条例が提出されました。授業での活用や子供の学習支援、子供の居場所等、学校図書館が果たす役割は多岐にわたる上に重要なものと考えているため、本条例が可決され施行された際には、是非とも蔵書数の増加や開館時間の延長等、充実に努めていただきたいと要望します。来年度には第4次墨田区子ども読書活動推進計画の検討が行われます。学校図書館の拡充について盛り込んでいただきたいと思いますが、教育長の答弁を求めます。

以上で質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

平成29年度決算特別委員会が閉会しました。

10月19日開始の実質審議が終了し、私たちは、報告第1号、報告第2号、報告第3号及び報告第4号の各会計歳入歳出決算について認定しました。

決算特別委員会委員

しもむら緑 委員長
坂下修 委員
樋口敏郎 委員
福田はるみ 委員
加藤拓 委員
坂井ユカコ 委員

会派を代表し、坂井ユカコ委員が、意見開陳を行いました。

墨田区議会自由民主党の坂井ユカコです。
会派を代表して、議題に供された報告第1号、報告第2号、報告第3号及び報告第4号について意見開陳を行います。

まず、財政について意見を述べます。

内閣府の報告によると、保育の受け皿拡大による女性就業者の増加等、雇用環境の改善で、若者の失業率は4.6%と、平成4年以来の低水準となっています。
また、毎年の賃上げや、最低賃金の引き上げにより、所得が増加し、消費は持ち直しているとされています。
更に、訪日外国人旅行者数が平成24年の836万人から昨年2,869万人と激増し、地方の小売、飲食、宿泊などを押し上げています。
名目GDP、実質GDPにおいても、過去最高の数値となり、平成24年2月を底に、ゆるやかに回復してきた我が国の経済は、戦後2位の「いざなぎ景気」を超える長さとなりました。
この回復基調は長期化する見通しです。
 

 翻って本区を見ると先行きは不透明であり、決して予断を許さない財政環境です。
 ここ数年下降傾向にあった経常収支比率は、28年度の83.7%から1.3%上昇の85%で、新たな行政需要に対応できる体力が無い、硬直した財政状況下にあります。
具体的に普通会計の性質別歳入を見ると、29年度は、「法人住民税の一部国税化の影響」による「特別区交付金の減少」があり、本年度には「地方消費税の清算基準の見直し」、更に来年秋には、「幼児教育・保育の無償化」、「消費税引上げ段階の、法人住民税の更なる国税化」といった課題が次々発生し、わが区は、消費税率引上げによる増収分を差し引いたとしても、大幅な歳入減を迫られていくことは明白です。

また、性質別歳出では、義務的経費、とりわけ扶助費に65%以上が充てられています。
高齢化に伴う医療扶助に加え、本区が推進する子育て支援等、扶助費はこれからも、増加の一途をたどるでしょう。
更に積立基金残高は、年々増えてはいるものの、「173億円」と少なく、来たるべき大災害や、社会情勢に大きな変化が起きた時、果たして必要な区民サービスを安定的に提供することができるのか、今後想定される膨大な財政需要に対応できるのか、依然として大きな不安が残ります。
 こうした決して予断を許さない財政環境の中、山本区長には、より一層の行財政改革への取組みと、効果測定・PDCAサイクルで、施策を常に検証しながら、本区の将来を見据えた、堅実な財政運営をされることを厳に求めます。

続いて、当特別委員会で議論にのぼった、各施策に対して意見を述べます。

第一に防災対策についてです。
まず、大規模水害対策について述べます。
これまでわが区は、震災を中心にした防災対策の周知を図ってきました。地域防災計画修正を機に、今後は、大規模水害に対しても、震災同様に周知徹底と対策強化を求めます。
広域避難先を区独自で模索し、一定数の避難場所を確保する努力や、荒川下流域でのタイムライン防災行動計画に必要な対応を取る等、スピード感を持って対策を進めるとともに、江東5区においても、連携と検討を強化して下さい。

次に学校体育館へのエアコン整備についてです。
わが会派は、大規模地震等の災害の時、避難所としての役割を担う学校体育館に、「防災対策として」エアコン導入を求めてきました。
これに対し、区長は推進を表明されました。来年の夏から、計画的な導入ができるよう、財源の確保等、着実な検討を求めます。
また、わが会派の提案により実現した「区立中学校生徒の普通救命講習の受講」については、地域の担い手育成、地域力向上という観点から、生徒を「地域にかえす」という教育委員会としての取り組みを高く評価しております。
今後は、中学生が、地域防災訓練等で活躍できる「具体的環境」を「教育委員会において」用意することを強く求めます。
防災拠点会議については、防災拠点本来の活動目的が、地域住民に認識されるよう、周知徹底を行うことが重要です。行政として、拠点ごとの特色や現状を把握し、適切な助言を行うことで、訓練の質の向上を図られることを強く求めます。

第二に少子高齢化についての議論から述べます。
子育てしやすい環境づくりは、区長の掲げる「夢実現プロジェクト」の筆頭施策であり、3年間で着実に保育定員を確保できたことは評価していおります。その一方で、待機児童の解消には至っていないことは残念です。
今後は保育所定員の適切な確保に努めつつ、幼稚園や在宅子育てに対する支援等、保育園以外でも、適切な子育てができるような環境作りを強く求めます。

産前産後ケアでは、出産・子育て応援事業「ゆりかごすみだ」について質疑しました。
31年度以降補助が減ってしまうものの、出産後にハイリスク児を見つける「スクリーニング」は、親子双方にとって大変重要であると考えます。
育児パッケージをどうするのかを含め、財源上の課題を克服できるよう、検討を進めて下さることを求めます。

区長には、このような、子供を産み、安心して育てられる環境作りに注力されるよう、重ねて要望したいと思います。

第三に教育に関しては、29年に改訂された幼保小中一貫教育計画の下、就学期や進学期を意識した指導による「小1プロブレム、中1ギャップの解消」に向けた努力を求めます。
また、学力向上新3か年計画は、30年度が最後の年度です。
加藤教育長を中心として、計画の目標達成のための取組みを、さらに推し進めていかれることを強く求めます。

今回の特別委員会では、消費者にも事業者にも、さまざまなメリットが期待される「キャッシュレス決済の推進」について、各款別で質疑をいたしました。
庁内においては、税務課で既にスタートしている区民税、都民税および軽自動車税の納付に加え、「国民健康保険料納付」のクレジット決済導入を求めます。
また、区民や来訪者の利便性向上ため、庁舎2階の観光案内所のクレジット決済、および北斎美術館における「モバイルレジ導入」を、必ず実行されることを強く求めます。
 加えて従来型のクレジットカードとは異なる多様な決済方法についても、区商連と連携して進めることを求めます。

第四に観光について述べます。
スカイツリーにある観光まち処が、「待ちぼうけ」となっている件など、観光案内所の在り方を問いました。
34年の契約満了へ向け、立地、経費および運営が、適切であるのか、検討を求めます。
北十間川観光回遊路については、地域住民と親和性のある開発をするとともに、短距離の舟運について、活用方法を検討するよう求めます。
合わせて、旧中川を筆頭に、区内に多数存在する「河川の利活用」についても検討されたい。

このたびの決算特別委員会では、業務改善プロジェクト、地域ポイント制度実証実験など、事業の在り方、施策の有効性についていくつか指摘をさせて頂きました。

各事業においては、執行した予算に見合った効果が得られているかの検証を行い、その成果について議会に明確に示せる状態にしておくことを肝に銘じて下さい。

各所管が行う事業について、個人プレーで完結してしまっていないか、業務プロセスに無駄やダブリが発生していないか。PDCAで適宜見直しが図られているか。事業はあまねく区民に周知されているか。委託するにあたっての費用対効果は。
なによりも、「やること」が事業の目的になっていないか。
これらについては、事業見直しに関する具体的なシステムを作るなど、しっかりと検証がなされ、業務の見直し、事業の再編として我々に示されることを望みます。

その他本委員会中、会派から申し上げた「指摘および提案」について、区長および執行機関には、真摯に受け止められ、迅速に対応されることを求めるとともに、のこすところの30年度予算執行において十分に留意されることを求めます。
合わせて事業の大小にかかわらず、政策目的と効果を十分に検証されたうえで、31年度の予算を編成されることを強く求めます。

以上のことを、着実に実行されることを強く要望し、議題に供された報告第1号、報告第2号、報告第3号及び報告第4号の各会計歳入歳出決算について認定し、意見開陳を終了いたします。

区議選について初の候補者公募を行います

「私たちと一緒に働きませんか」

自民党墨田総支部では、来年4月に行われる区議選について、より「開かれた自民党」を目指し、初の候補者公募を行うこととしました。志高い皆様のご応募を、一同心からお待ちしています。

平成30年度第三回定例会 一般質問 木内清

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた取り組みについて3点伺います。
第1は、両国国技館で開催予定のボクシング競技についてです。
現在、「あしたのジョー」による気運醸成として、工事現場用PRシートの活用、区内公共施設へののぼり設置等による周知や、「すみだのジョー」ライセンス申請による新商品開発の受付を進めており、区民の間に墨田区はボクシングということが認知されてきたと感じられます。
その一方で、7月以来の日本ボクシング連盟の問題により、日本選手が東京五輪に出場できなくなる可能性が報じられるなど、好ましくない報道が出ています。それ以前に、今年の2月にIOC会長がボクシング競技の東京五輪からの除外に言及し、5月3日及び7月19日のIOC理事会においてもボクシング除外が継続審議になっていることが報じられ、国技館での開催自体が不透明なものとなっています。①現在の状況、今後の動向について把握していることがあればお知らせ願います。
第2は、聖火リレーについてです。
7月12日の報道発表で、聖火リレーが2020年3月26日に福島県を出発し、東京都には7月10日から24日の15日間が割り当てることが明らかになりました。今後、各都道府県でランナーやルートの選定、各日のセレブレーションの内容について検討されるものと聞いています。東京都は62の自治体すべてを1ルートで通ることは決まっていますが、②ランナーの募集時期や人数、各自治体での時間配分等、検討状況や見通しについて区長に伺います。
第3は、墨田区オリンピック・パラリンピック地域協議会についてです。
墨田区でボクシング競技が行われることについては、区民に一定の周知がなされてきたと認識していますが、気運醸成という面では、大会まであと2年を切った現時点でも十分とは言えず、③区民の盛り上がりは今一つという印象ですが、区長の感想をまず伺います。
昨年9月に、区政施行70周年記念式典と同日に、オリンピック・パラリンピックの気運醸成のための地域協議会が設立され、実質的な会合が今年に入ってから行われています。6つの部会で最大4回の会議が行われ、会議録が墨田区のホームページで公表されていますが、打ち水のイベントは行ったものの、未来枠会議でこれまで行われてきたランニングイベントの検討が終了するなど、具体的な取り組みについて中々見えてきません。④地域協議会の各部会の中で、今後行っていく具体的な取り組みや、実効性の期待できる検討事項があればお知らせ願います。
大会が大いに盛り上がり、偉大なレガシーを残すことを我々も期待しています。⑤区長の東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会への熱意を伺います。

次に、区民による介護予防の取り組みへの支援について伺います。
墨田区の高齢者人口は今後も続く見通しとなっており、それに伴う社会保障費の増大をいかに抑えていくかが大きな課題となっています。その解決の大きな方針として、介護予防の取組の拡充が必要であると我々は考えています。地域包括ケアシステムの充実や、介護保険施設等整備の推進等、要介護になってしまった際の受け皿作りも重要ですが、何よりも介護を必要としない方を増やせるよう努めていくことが重要と認識しているからです。①この考え方についての区長の見解を伺います。
現在、墨田区では介護予防事業として、有資格者による「元気生き生き体操教室」「高齢者パワートレーニング教室」等や、介護予防サポーターによる「げんき応援教室」等の講座が行われています。「げんき応援教室」については、講座終了後、自主グループへの移行支援が行われていますが、他の講座については1回のみしか受講できず、経験者向けの講座等も用意されていません。受講後、区の事業と離れて指導を続けてほしいと希望しても、場所や日程の確保、費用面等で実施が難しいと聞いています。
また、区内では、墨田区の事業以外にも、区民の自主的な取り組みとしてリズム体操や健康体操、ストレッチ教室等が行われています。これらの活動については、非常に安価な月謝で先生が指導しているものが多く、町会会館や地域集会所、学校の空き教室等、利用料金が低廉な施設で行われています。近年の区民の介護予防意識の高まりにより参加者が増加している教室では、現行の教室では手狭となり、地域プラザやみどりコミュニティセンター等の公共施設の利用を検討しても、利用料が高く変えられないという例があるようです。
一方で、本所地域プラザでは、健康体操教室等、地域での自主的な介護予防の取組を、稼働率の低い曜日や時間帯で、指定管理者の自主事業として複数行っています。この場合は、参加者は安価な参加費で利用でき、指導者は施設利用料を気にすることがなく、施設も元々空いている部屋が活用できるという良いモデルケースになっていると思います。
この例を参考に、他の指定管理者が管理している公共施設においても、稼働率の低い部屋や時間帯において、公益性が高く、効果的であると認められる区民による介護予防の取り組みについては、指定管理者の自主事業として実施する価値はあるのではないでしょうか。自主事業であれば、一定の金額の参加費も集めることができるため、「元気生き生き体操教室」や「高齢者パワートレーニング教室」の経験者向け教室も、指導者との協議が整えば実施することができます。②是非とも自主的な活動を行っている方々や、区の普及啓発事業の指導者の方々と、各公共施設の指定管理者との連携を進め、介護予防の取り組みへの支援を行っていただきたい。区長の見解を伺います。

次に、危機管理担当への元幹部自衛官の採用について伺います。
平成30年7月豪雨や、北海道胆振東部地震等、昨今の災害現場での自衛隊の活躍を報道で目にすると、非常に頼もしく感じます。その指揮を執る幹部自衛官は、部隊運用に関わる指揮・統制の実施、各種計画の策定、隊員の教育訓練、関係機関との連絡調整等、部隊の指揮官及び幕僚としての豊富な経験を有しています。また、一般的に地震、台風等の多様な災害派遣を経験しており、職務上、常に即応体制に対する物心両面での準備に習熟しているほか、様々な環境に耐えられる体力を持っています。
これらのことから、東京都庁の他、23区では7区が元幹部自衛官を危機管理・防災関連の部署に多くは管理職として採用しています。東京都庁や品川区では、順次採用を増やしており、その有効性が窺えます。
自治体に採用される元幹部自衛官は、全員が防災士または総合危機管理士の資格を有しています。自衛隊の職務上得た能力と合わせて、平常時には防災・危機管理体制の見直し等の基盤確立のために働いてもらうことが期待できるほか、災害発生時には初動の混乱時でも関係機関との調整、連携がスムーズに行えることや、避難勧告、自衛隊への災害派遣要請等の区長の判断の補佐、自衛隊等関係機関の運用についての助言等、区長のアドバイザーとしての役割も期待できます。この度の北海道胆振東部地震で自衛隊、消防、警察が素早く連携し対応に当たることができているのは、北海道内の多くの自治体で採用されている元幹部自衛官の働きによる部分が大きいのではないかと推察しています。
近い将来、首都直下地震の発生が危惧されるほか、各地で予測を超える豪雨災害が発生するなど、現在はこれまで以上の危機管理や防災体制の強化が求められています。墨田区としても、元幹部自衛官を採用し、常時危機管理体制の充実強化に努めることを検討するべきです。区長の見解を伺います。

平成30年度第三回定例会 一般質問 沖山仁

墨田区議会自由民主党の沖山仁です。
通告した2点について区長に伺います。

まず、災害時の公共施設の活用について伺います。
代表質問でも小中学校の体育館への空調設備の設置について質問しましたが、区長がご決断して動き始めたとしても、すぐに設置できるものではありません。その間にも災害が発生するかもしれませんので、次善の策を用意しておく必要があると思います。
墨田区内には、本所地域プラザ、みどりコミュニティーセンター、生涯学習センター等、一定の規模を持った公共施設が存在します。しかし、墨田区地域防災計画では、区内公共施設は、帰宅困難者の一時滞在施設として位置付けているのみで、その活用については言及されていません。また、避難所運営マニュアルにおいても記述はありません。①真夏や真冬に震災が発生し、体育館での避難所生活を送ることが厳しい環境の際は、これらの公共施設を活用することができるのではないでしょうか。
電気に関しては、東日本大震災では発災3日後には約8割、熊本地震では約9割6分が通電しています。また、水道に関しても、東日本大震災で水道通水率が発災5日後には約5割、熊本地震で約8割でした。都心部に近い本区では、電気と水道の復旧は速やかに行われると考えられます。

空調設備を完備し、一部ではシャワー等の設備やエレベーターを有する区内の公共施設を、小中学校の体育館の代替施設として、災害時要配慮者に配慮した避難施設として位置付けてはいかがでしょうか。区長に見解を伺います。
我々は、7月に東日本大震災の教訓を生かした災害対策の調査を仙台市で行ってきました。仙台市では、避難所運営について、地域団体、仙台市、施設による事前協議の上で、小中学校等の指定避難所の他に、地域内の市民センター等の公共施設を補助避難所として、地域集会所等を地区避難施設として位置付けることができることとしています。これは、実際に避難所が不足し、各施設の役割分担が不明確であったなどの経験から考えられたものであり、大いに参考にするべきです。②墨田区でも、地域内の公共施設の管理者を防災拠点会議に加え、その活用を地域の避難所運営マニュアル作成に反映させてはいかがでしょうか。区長の見解を伺います。
加えて、区内の私立保育所や私立幼稚園では、乳幼児や未就学児向けの災害時用の物資を備蓄しています。これらの物資の提供や、在園児の家族の避難場所としての利用などの協力について、打診してみる価値があるのではないでしょうか。③まずはどのような協力を求められるか検討し、意向調査を行っていただきたいと考えます。区長の所見を伺います。

次に、区内商店街の活性化について2点伺います。
第1に、商店街振興組合発行の商品券について伺います。
過去に墨田区では、国の緊急経済対策の一環として、平成21年と平成24年に墨田区商店街連合会が、平成27年に墨田区商店街振興組合連合会が墨田区及び墨田区商店街連合会と共同で「すみだプレミアム商品券」を発行しました。国全体の施策としての効果については賛否があるようですが、区内の商店街や個店では売り上げ増につながり、一定の効果を上げたと理解しています。
また、江戸川・江東・足立・葛飾の、墨田区以外の江東5区はいずれも9000万円から約8億円規模で商店街振興組合による商品券の発行を行っており、区民による区内での消費を喚起する効果を上げていると聞いています。
このことから、①墨田区でも一定の規模で、継続的にプレミアム付き商品券の発行を検討してもよいのではないでしょうか。
プレミアム商品券を使用するために区内の店舗に来店し、額面以上の消費があれば、その店の売り上げ増になる上、商店街では他店での消費の機会が増えるため、商店街全体の活性化にもつながります。また、他区の事例を見ると、プレミアムの付かない通常券も発行し、商店街のイベント景品として活用している区があります。その場限りの自転車や食品ではなく、再び商店街で使用できる景品を提供することで、何度も足を運んでもらうきっかけにすることも可能です。②区内経済の活性化という観点から、区の予算で賄うことになる10%分と事務経費を差し引いても、効果は高いものと考えますが、区長の見解を伺います。
また、③現在現金で支給している長寿祝い金や、記念品で贈呈している産業功労表彰や環境改善功労者表彰について、商品券で提供することで、区内での消費を刺激することができると思います。記念品を特定の事業者に発注するよりも、区内全域での売り上げ増につながるため、より優位なのではないでしょうか。区長の見解を伺います。
加えて、平成28年度予算における就学応援事業について、我々が修正を求めた要因の一つに、提供する金券が区内の個店では全くと言ってよいほど使用できない「こども商品券」であったことを申し述べておきます。今後祝い金等、現金給付的な事業を検討する際は、区内経済の活性化ということも常に念頭に置いていただきたい。

第2に、区内商店街のキャッシュレス化への対応について伺います。
現在、墨田区には多くの訪日外国人観光客が訪れており、2020東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けてさらに増加していくことが予想されます。墨田区では簡易宿所等、宿泊施設が増えつつあり、区内全域に外国人観光客が滞在するようになるのではないでしょうか。
外国人観光客は、デビットカード等のキャッシュレス方式での支払いを希望することが多く、その対応については、区内全域の商店街及び個店の課題となっています。キャッシュレス化への対応の推進により、外国人観光客の区内での消費を区内事業者の売り上げ増につなげることが期待できる一方で、対応端末の設置にあたり、いくつかのハードルがあることも事実です。
経済産業省は、本年4月に策定した「キャッシュレス・ビジョン」で、2015年では20%弱のキャッシュレス決済比率を2025年までに40%にするとしているほか、観光庁等関連省庁もキャッシュレスの推進を謳っています。今後、国や東京都による補助金の交付等、キャッシュレス端末設置への支援策が実施されていくことが予想されます。キャッシュレスの決済方法には、クレジットカード・デビットカード、電子マネー、QRコード決済等、多様な方式がある上に、多数の事業者が参入しており、一つの端末ですべてに対応できるわけではありません。①区内の小売店の実情に合わせた最適な端末を導入できるよう、墨田区商店街連合会との連携を密にし、情報収集や活用の検討を行っていただきたいと思います。区長の所見を伺います。
さらに、キャッシュレス端末の導入に際して、大きなハードルとなっているのが、端末や周辺機器の購入費用よりも、導入した店舗に発生する3%から7%の決済手数料と聞いています。②この課題を乗り越えられるよう、区としても区商連とともに様々な方策を検討し、キャッシュレス化の推進による恩恵を商店街や個店が受けられるよう準備を進めてください。区長の所見を伺います。

以上で私からの質問を終わります。

平成30年度第三回定例会 代表質問 中沢えみり

私は自由民主党を代表して、通告のとおり大綱6点について区長及び教育長に質問をいたします。明確かつ具体的な答弁をお願いいたします。

 始めに、本年6月に発生した大阪北部地震及び平成30年7月豪雨でお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。更には、台風21号及び昨日未明に発生した北海道胆振東部地震では現在も救助活動が続いております。一日でも早い安全確保と復興をお祈り申し上げます。

大綱一点目、災害及び防災対策について質問いたします。

始めに、川に囲まれている本区にとって喫緊の課題である水害対策について伺います。海抜ゼロメートル地帯が広がる東京都の江東5区(墨田・江東・足立・葛飾・江戸川)は、先月22日に大洪水を想定したハザードマップと、住民に、近隣県への事前避難を求める広域避難計画を発表いたしました。
 この計画に向けて平成28年に、5区共同で水害を想定した「広域避難推進協議会」を結成し、内閣府や国土交通省とともに作成を進めてきましたが、これまで墨田区側はどのような協議をされ、その結果、どのように具体的に反映されたのか、まず伺います。次に、この計画が、実際時にしっかりと運用されるよう今後区民への周知はどのようにされて行かれる予定なのか伺います。

次に、墨田区は、荒川が氾濫した場合と、局所的集中豪雨に伴う雨水出水(うすいしゅっすい)いわゆる都市型水害が発生した場合の二つの「水害」が想定されます。そこで、平成26年より都内3区(北区・板橋区・足立区)を対象に荒川下流域でのタイムライン検討が開始されました。平成27年5月には全国初となる本格的タイムラインをとりまとめ、運用を開始いたしました。その後、運用や訓練を重ね検討を継続し、平成29年には対象エリアを拡大し運用開始をしています。
 「タイムライン」というのは、災害が発生することを前提として、関係機関がリスク評価をし、共有した上で、そのリスクに対して、先手を打って各機関が行なうべき防災行動を、「いつ」「誰が」「何を」を明確化し、時間軸に沿って整理したものです。実際に、平成24年には、アメリカを襲ったハリケーンサンディーによる大規模な高潮氾濫が発生しましたが、タイムラインによる早めの対応による死者ゼロを実現し、また、事前に地下鉄車両の避難や、浸水防止策を行ったため被害を最小限にとどめられたという事例があります。昨年度からタイムラインの対象区域が拡大され、墨田区もその対象となりましたが、区の対応の進捗を伺います。

次に災害対策について伺います。本年6月に発生した大阪北部地震による学校のブロック塀倒壊事故によって登校途中の小学生の尊い命が奪われました。本区においても区立施設のブロック塀の実態調査を行い、調査結果としては、区立施設におけるブロック塀の適合外のものは2件あったとの報告を受け、その後改修をされたとのことですが、我が会派からは、通学路や民有地の調査についても要望をさせていただきました。現在の進捗について伺います。今後も、災害時に危険が伴うことが予想される建築物等の調査を徹底するとともに、二次被害につながる事の無いよう区内の危険個所の把握を求めます。区長のご所見を伺います。
加えて、9月1日の朝日新聞の報道によると、港区がブロック塀の撤去や新設費用を補助することを発表いたしました。他区でこのような事例も出てきていることから、本区は、緑の塀助成は行っているものの、安全確保及び防災対策の面においても、ブロック塀に特化した同様の補助制度を新設されることを求めますがご所見を伺います。
次に、防災対策について伺います。本年も記録的な猛暑が続き、多くの方が熱中症の被害に遭われております。地球温暖化の影響により今後も気温の上昇は免れないことが予想されます。そこで、本区の区立学校施設の空調設備について伺います。各小中学校の教室の空調設備は徹底されているようですが、体育館においてはまだ整備されておらず、地域の方々からもご意見を頂いている状況です。体育館の利用は、日々の教育活動のみならず、災害時には避難所として指定されています。避難者の体調管理を行うことは区の責務であると思いますので、空調設備を設置することを要望いたします。近隣区においてはすでに予算付けにむけ対策を進めていますので、本区においても進めるべきであると考えます。区長にはご決断いただきたいと思いますが、ご所見を伺います。
大綱二点目は環境問題にかかわる墨田区の取り組みについて何点か伺います。
 地球温暖化の影響による自然災害や異常気象よって、日本国内のみならず、世界の至る所で大きな被害が頻繁に発生しております。環境問題と災害との関連性については長期的な課題ではありますが、一方で、今からでも防ぐ事の出来ることを一人一人が意識し、行動していく積み重ねが大変重要であると思います。
第一に、墨田区は平成21年10月にすみだ環境区宣言を行い、地球温暖化の防止や緑を増やし、自然と共生するまちづくり、更には雨水をたくわえ、水の恵みを活かしたまちづくりを目指すとしており、これまでも先進的な取組みを行ってきていると思いますが、区はこれまでの取組みをどう評価しているのか伺います。
第二に、地球温暖化に起因すると思われる気候変動の異常気象で、大雨や台風、ハリケーン、干ばつ等の災害が数多く発生しています。我が国では、今年は西日本豪雨災害をはじめ、台風、大雨や厳しい暑さが自然災害の形となって頻発しております。そこで、近年の地球温暖化防止の更なる具体的な取組みが必要であると考えます。すみだ環境の共創プランにおける基本施策目標1には、対策として温室効果ガスの排出を抑制したスマートエネルギーのまちを目指すとあります。具体的にどのように目標値達成へと進めていかれるのか、また、今後の取組みについて伺います。
第三に、環境教育について伺います。すみだ環境ふれあい館の閉館後は区内の複数の地点で環境講座を展開されており、夏休みの期間には親子で学べる環境学習プログラムなどの多くの学習機会を提供していると仄聞しております。利用者数も増えているとの事で大変よい事業であることは評価をいたします。一方で、世界的には、諸外国において海洋のプラスチックごみをなくす取組みを進める動きがあります。国連環境計画(UNEP)では、「世界各地の海を汚染し、生態系への悪影響が懸念されるプラスチックごみの廃棄量は年々増加傾向にあり、2015年には3億トンに及び、このうち、ペットボトルやレジ袋などの使い捨てプラスチック製品は47%を占めている。また、人口1人当たりの廃棄量は米国に次いで日本、欧州連合が多い」と報告されています。また、本年6月には、国において、議員立法である化粧品などに含まれる微細なプラスチック「マイクロプラスチック」の使用を抑えるよう企業に努力義務を課す、改正海岸漂着物処理推進法が全会一致で可決いたしました。加えて、政府は今後5年間の廃棄物政策をまとめた「循環型社会形成推進基本計画」を閣議決定し、海洋ごみ対策を強化するため、使い捨て製品の削減などを柱とする「プラスチック資源循環戦略」を新たに策定することになりました。このように、国も環境問題に配慮した取り組みを着々と進める一方、本区としても、身近な、日常的な行動の中でも、世界的な視点で環境に配慮して、自らの生活スタイルの中で行動に移せるような具体的な環境教育を進めるべきであると考えます。区長及び教育長にご所見を伺います。
第四に、環境問題の普及啓発の視点からの質問です。現在墨田区は、国際観光都市として本区に訪れる外国人等へのおもてなしを様々な形で展開されています。環境問題については世界各国共通の課題としてあげられているため、観光施策の中にも環境の視点を取り入れ、墨田区が環境先進区であるイメージを改めて内外に発信し、アピールすることが大切であると考えますが、ご所見を伺います。
第五に、本区は「ごみを減らし資源を大切にする」まちをつくると宣言しており、この間不燃ごみの資源化やごみの分別をはじめとして、より一層分別を徹底させていくため、AIを活用してチャットボットも稼働させ、取組みを進めております。しかしながら、特に資源物の集団回収実績が減少傾向で、区の資源化率は停滞しています。平成32年度に区が目標として定める23%の資源化率達成が可能なのかについて懸念をしております。より一層のごみ減量と再資源化を徹底していく上で、これまでの取組みを、更に充実させていくべきであると考えますが、区としてはどのような取組みを強化するべきであるとお考えなのかご所見を伺います。
環境問題については、自然環境の破壊へとつながる世界的に重要な課題であるため、本区も率先して、行政がリーダーシップをとって方針を打ち出して行くべき問題であると考えます。すみだ環境の共創プランの確実な推進は言うまでもなく、他方で、大胆な戦略を示す必要性も出て来ているように思います。区の見解を伺います。
大綱三点目、教育施策、幼児教育無償化及び防犯、危機管理教育について質問をいたします。
第一に、加藤教育長に伺います。これまで真摯に教育行政に取り組んでこられた結果、教育効果による学力向上等の改善がみられています。これも加藤教育長のご努力の成果であると高く評価をいたします。まず、就任されてからこれまでの教育行政について、特に学力向上に関わる総括を伺います。更に、今後はどのような取組みを展望され、更なる学力向上を目指すべきであるとお考えなのかお聞かせください。

第二に、不登校に関連して質問をいたします。
本区の不登校児童数は過去5年間で平均約200名を推移しております。この数が多い、少ないではなく、起因を把握し、適切な対応で改善へと導いていただきたいと強く要望いたします。
本年7月に開会された教育委員会にて、墨田区立学校不登校対策基本方針について協議をされたと仄聞いたしました。方針内容を含め現在取り組まれている具体的な対策について進捗を伺います。
また、本区は不登校の起因調査をされているのか現状を伺います。されていないのであれば、なぜしないのかお考えをお聞かせください。
不登校の一つの起因として発達の特性(発達障害)の関連があげられています。しかし、幼児又は児童が発達に特性があるかどうかについては保護者了承の上でのみ判断にいたります。発達に特性がある場合は早期発見、早期療育、また、環境設定と適切な指導により改善に向う可能性があるのですが、その過程を経ていないために、周囲の理解が得られず、情緒への影響や対人関係への悩みにつながり不登校へとつながるケースもあります。他にも、一般社団法人日本小児心身医学会によると、「起立性調節障害」が不登校やひきこもりを起こし、学校生活への支障が明らかになっていると報告しています。「起立性調節障害」は、たちくらみ、失神、朝起き不良、倦怠感、動悸、頭痛などの症状を伴い、思春期に好発する自律神経機能不全の一つと言われています。軽症を含めると、小学生の約5%、中学生の約10%、重症は約1%、不登校の約3から4割に起立性調節障害を併存(へいそん)しているとも示されています。
不登校の起因調査をすることにより、学校側の支援方法が分かりやすくなるメリットがあるのと同時に、周囲の理解を促すきっかけにつながると考えますが、ご所見を伺います。教育現場は生徒一人一人への適切な対応と、一人一人の最善の成長を目指す場であると考えますので、よろしくお願いいたします。

第三に、幼児教育無償化について伺います。
「働き方改革実行計画」及び「骨太の方針2017」において「財源を確保しなから段階的無償化を進める」等とされた重要課題の中に幼児教育無償化が盛り込まれています。平成30年度においても、家庭の経済状況にかかわらずすべての子供に質の高い幼児教育を保障するため、「環境整備」と「財源確保」を図りつつ、段階的に幼児教育無償化に向けた取組を進めることとし、その対象範囲や内容等については予算編成過程において検討することとすると示されています。
幼児教育無償化は、幼児教育の重要性に鑑み、「すべての子供に質の高い幼児教育を保障することを目指すもの」とされています。国が幼児教育の重要性を全面的に打ち出されたということは大変意義深いことであると認識しております。では、実際に本区においてはどのような影響が予想されるのか、また、質の高い幼児教育を保障するとはどのような状況を目指すということなのか区長および教育長にお考えを伺います。

第四に、未就学児、児童の防犯教育及び危機管理教育について伺います。幼児、児童を狙う犯罪が後を絶えません。残念ながら犯罪は違法であると学んでいても、無くなる事はなく、これまでも多くの痛ましい事件が発生し多くの幼児、児童が犠牲となりました。子ども達には自分自身を守る具体的な防犯、危機管理教育がとても大切になってまいります。現在本区は防犯ブザーを各児童に配布し、必要時にブザーを押すようにと指導をされています。未就学児においては、保護者同伴のことが多いので、小学校のような防犯、危機管理教育は行っておりませんが、5歳児においては小学生と同じ防犯教育が可能であると考えます。実際に区内の小学生が、防犯ブザーによって助かったというケースを仄聞いたしております。しかし、一方で実際にそのブザーの音に反応くださる周囲の方はどのくらいいるのでしょうか。例えば、騒音の場所ではどうなのか、救急車や消防車が通った場合はどうなのか、など、犯罪はいかなる場所、時間でも発生します。防犯ブザー以外にも、こども110番、大きな声を出すなど様々な防犯行動を指導されていると仄聞いたしましたが、助けを求めようとも周囲がその行動を知らなければ意味がありません。教育現場での具体的な防犯指導の内容をお聞かせください。また、その内容を区民へ周知される事を要望いたしますがご所見を伺います。加えて、未就学児、児童の防犯について、区の危機管理担当と教育委員会はどのように連携をされているのか、区長及び教育長に伺います。

大綱四点目、福祉施策について伺います。
先日報道発表されました、中央省庁が雇用する障害者数を水増ししていた問題について伺います。この度の件で制度の信頼が大きく揺らぐ事態となったことは誠に遺憾であります。まず本区の状況について伺います。
障害者雇用率について、本区においても、対象外の職員が算定されているということを仄聞いたしました。これまでの報告数と、国と同様の状況があるとすれば、実際の雇用率はどのようになるのかまず伺います。
次に、国のガイドラインによれば、障害者手帳の確認が、一部例外を除いて、必須とされていますが、なぜ、その通りの対応をしてこなかったのか伺います。
ガイドラインどおりの基準を適用した場合の雇用率は、法定雇用率を下回ることになりますが、なぜそのようなことになったのか、また、これまでどのような取り組みをされてこられたのか伺います。
障害者団体等からは、今回の一連の件を受けて、障害者の雇用機会を奪うものであると強く主張されていますが、このことについてどのように考えているのか見解を伺います。
最後に、法定雇用率を満たすために、また、ガイドラインにそった確認を行うために、今後どのような取り組みを行っていかれるのか伺います。
この度の報道を受け、本区はその例外ではなかったことについて誠に残念であります。早急(さっきゅう)に適切な対応を求めます。
次に本区の学童クラブの現状について伺います。
本区には現在、区運営主体の学童クラブ42室と民間運営の学童クラブ5室があります。保育所の待機児童数との関連性を考えると、小学校に入学後も引続き学童クラブを望まれる利用者が増えることが予想されます。平成30年度の学童クラブの待機児童数も207名と例年に比べると増加傾向にあります。「放課後子ども総合プラン」の策定も含め、今後どのような方向性で取り組まれていかれる予定なのか伺います。

第二に、特性のある児童(障害児)の対応状況について伺います。学童クラブの利用可能年齢は原則3年生までですが、特性のある児童の場合は6年生まで申請可能であります。特性のある児童を受入れるにあたっては、職員の専門知識や環境整備が大切になってまいります。現在の本区の取組みと対応状況を伺います。

最後に、荒川フィールドハウスの2階部分を学童クラブとして活用する方向であるということを伺いました。会派としても学童クラブの利用が適当なのではないかとの見解でしたので、反対をするものではないのですが、平成29年度の予算委員会にて我が会派から荒川フィールドハウスについて、平成30年度第3回定例会までに施設の廃止も含めた今後の方向性の報告を強く求めていたため、この度の経緯経過についてまずお聞かせください。学童クラブとして活用する場合、改修が必要になってくるかと思いますが、どのような改修を行うのか伺います。

児童の放課後の居場所作りは、広く、子ども達の健全育成や、防犯、危機管理の観点からも大切ではありますが、一方で、一部公費で行っている事業もある為、今後のあり方を慎重に考え進めて行くべきであると考えます。ご所見を伺います。

大綱五点目、北十間川・隅田公園観光回遊路の整備について伺います。
 基本計画事業である北十間川・隅田公園観光回遊路整備事業については、これまで委員会にて様々な議論が展開されてまいりました。
本年第一回定例会では具体的な整備の報告があり、また、河川や公園などについてのイメージパースなどは随時示されていますが、整備完了が2年後に迫っているものの、高架下を含め周辺の具体的な利活用のイメージがまだ示されておりません。現在の進捗を伺います。また、東武鉄道に対しては是非とも引き続き墨田区の意向をしっかりと主張していただきたいと強く求めますがご所見を伺います。
また、隅田公園については、大きな広場が整備される予定ですが、これに伴い、多くの樹木が影響を受けることになると考えます。どのように保存、移植、また除伐(じょばつ)する樹木を検討されたのかお示しください。
来街者を含め地域の方々の憩いの場としての活用や、いよいよ2年後に迫ったオリパラを見据えた更なる活用も多いに期待しているところですが、今後の利活用をどのように考えて行かれる予定なのか、また、企業や住民、地域の力をどのように活用されていかれるのかご所見を伺います。
最後に、本年3月17日に北十間川水辺活用協議会が設立されましたが、どのような目的で設置され、今後どのように活動される予定なのか、また地域や今回整備される施設等とどのように関わっていかれるのか伺います。
この周辺の整備によって、台東区側からスカイツリーへと望む景色が素晴らしく明るく変化することが期待されます。地域や東武鉄道との連携はもちろんのこと、地域の住民や企業が主体的に、積極的に地域経営に携わり賑わいを創出する、エリアマネージメントの考え方を取り入れていただきたいと強く望みますがご所見を伺います。
大綱六点目、最後に平成30年度の都区財政調整交付金等財政面について伺います。

先月8月10日平成30年度都区財政調整の算定結果が公表されました。23区全体では、普通交付金は4年ぶりの増となる前年度比5.6%増の9441億円となりました。当初予算としては、平成20年度に次ぐ過去2番目の規模となっております。本区においては、基準財政収入額は前年度比、0.7%の増、需要額は、前年度比3.1%の増となり、共に昨年度よりも増となっております。
第一に今回示された、財政調整算定結果の当初算定における墨田区への算定状況について、区の考えを伺います。

第二に、財政調整交付金の原資となる市町村民税法人分(法人住民税)の一部国税化における特別区の状況と本区の影響について伺います。

第三に、地方消費税交付金についてですが、消費税率が10%になった場合、増収が予想されますが、特別区への影響はどのようになるのか区の見解を伺います。

第四に、国は「新しい経済政策パッケージ」において幼児教育無償化方針が打ち出されました。その財源については、「消費税率10%への引き上げによる財源を活用する」とされていますが、特別区の影響について伺います。また、今後この無償化が実現となった場合、これまでの区の幼児教育関連政策についてはどのような取扱になるのか伺います。

最後に、平成28年度の児童福祉法改正により、政令で指定された特別区は、児童相談所関連の事務が特別区の事務となったことを受け、都区財政調整協議として、児童相談所関連経費の財源移譲方法について協議事項になったとお聞きいたしましたが、本区の現状について伺います。

引続き、児童相談所設置については慎重に課題整理を進めていただき、かつ財源については区の意向を粘り強く主張していただきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

以上で質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

議会人事が決定しました

【議会運営委員会】

本会議の議事運営や議会の運営等について話し合います。
議会運営委員会委員は、自民党執行部の福田はるみ委員長、樋口敏郎委員、中沢えみり委員、加藤拓委員です。
議会運営委員会とは、円滑な議会運営を期すため、議会運営の全般について協議し、意見調整を図る場として設置された委員会のことをいいます。会期、議事日程、議案等の取扱い、質問の取扱いなどの議会の運営や会議規則、委員会条例等に関する事項などを協議、調査、審査します。

 

【常任委員会】

区議会に提出された議案や請願・陳情について、最終的な決定を行う本会議の前に、より専門的に審査などを行うため、区の組織に対応して4つの委員会を設置しています。

企画総務委員会は、坂下修委員長、沖山仁委員、福田はるみ委員です。企画総務委員会では、区政の総合的な計画、広報広聴、組織、予算、公共施設等マネジメント、財産管理、契約などに関する事項を議論します。

地域子ども文教委員会は、加藤拓委員長、田中邦友委員、坂井ユカコ委員です。地域子ども文教委員会では、地域力支援、協治、地域コミュニティ、文化・芸術・スポーツ振興、子ども・子育て支援、学校教育、地域教育などに関する事項を議論します。

産業都市委員会は、中沢えみり副委員長、瀧澤良仁委員、しもむら緑委員です。産業都市委員会は、産業振興、経営支援、消費者対策、観光、まちづくり、防災、危機管理、道路、公園、河川、環境保全、緑化、清掃、リサイクルなどに関する事項を議論します。

区民福祉委員会は、佐藤篤委員長、木内清委員、樋口敏郎委員です。区民福祉委員会は、戸籍、国民健康保険、後期高齢者医療、国民年金、税務、障害者福祉、高齢者福祉、介護保険、保健衛生、健康づくりなどに関する事項を議論します。

【特別委員会】

特定の事件の調査又は審査を行うため、議会の議決により3つの特別委員会を設置しています。

 

議会改革特別委員会は、樋口敏郎委員長、坂井ユカコ副委員長、
加藤拓委員、しもむら緑委員、佐藤篤委員
です。議会基本条例の制定を目標に2年間活動します。

災害対策特別委員会は、瀧澤良仁委員、坂下修委員、田中邦友委員です。災害対策特別委員会は、防災対策、不燃化及び耐震化の促進ならびに災害復興対策に関する事項を議論します。

都区制度改革等特別委員会は、木内清委員、沖山仁委員、福田はるみ委員、中沢えみり委員です。都区制度改革等特別委員会は、都区制度改革の推進、児童相談所の移管及び地方公会計制度に関する事項を議論します。

平成30年度第二回定例会 代表質問 加藤拓

墨田区議会自由民主党の加藤拓です。会派を代表いたしまして、山本区長及び加藤教育長に質問いたします。

初めに、保育所の待機児童対策について伺います。
墨田区ではこれまで待機児童の解消を目指し、保育所定員の拡大に努めてきました。特に、直近2か年の実績は、951名の拡大と、平成28・29年度の墨田区待機児童解消計画で設定した800名の定員増を超えるものとなりました。その結果、平成30年4月1日時点での保育所整備率は53.2%となり一定の水準を超えたものと認識しています。この結果を高く評価するとともに、関係部署の職員の皆様のご尽力に感謝申し上げます。
一方で、本年4月1日時点での待機児童は193名と、待機児童の定義の変更があったこともあり、昨年度を上回る結果となってしまいました。
引き続き待機児童対策を行う必要がありますが、一般会計予算における保育所関連費用は公立保育園の人件費を除いても、昨年度比で約25億円増となり、150億円を超えています。今後もこれまでと同様のペースで認可保育所を増設していくと、近い将来財政に深刻な影響が出ることが懸念されます。

区内での単身者向けマンション建設の急増などの要素を踏まえて、直近の未就学児人口の推計を取りつつ、必要な定員は確保していくべきですが、その一方で、認可保育所の増設以外の待機児童対策を講じることで、墨田区の子育て支援を、着実に持続可能なものにしていく時期に来ているのではないでしょうか。
山本区長の見解を伺います。併せて来年10月から予定されている幼児教育の無償化について、区の財政や事務量の負担はどの程度の規模になるか、見通しがあれば伺います
現在では、定期利用保育等の定員が少なく、時短勤務やパートタイムの労働を希望していても、認可園以外に受け皿がありません。そのために、フルタイムでの勤務を続けたり、待機児童になったりしているケースには、定期利用保育の拡充を行い、利用時間の割り振りを行うことで、認可園だと3人分必要な枠が2人分で済む可能性があります。
また、育児休業を取得することが可能でも、早期に保育所に入所する理由の一部に保育の不安があるかもしれません。28年度から行っているなかま保育のように、保育の不安を軽減する取組を拡充することで、自発的な育児休業の取得の促進につながる可能性があります。

加えて、子育て広場のような在宅での子育て支援施策の拡充により、保育所入所ではなく在宅での子育てを選ぶ可能性があります。
このような保護者の選択肢を増やす施策を充実させることは、認可園の増設よりも財政負担の少ない待機児童対策になると考えます。早急に未就学児の保護者への意向調査を行い、来年度以降に認可保育所増設以外の待機児童対策の施策展開を行うべきです。区長の見解を伺います。
また、東京都では、今年度から「働くパパママ育休取得応援事業」を始めました。これは、1年以上の育児休業を取得させ、育児中の雇用を継続する環境整備を行った中小企業や、男性従業員に育児休業を連続して取得させ、育児参加を促進した企業に対して奨励金を交付するものです。
このように、企業側にも育休取得を促進する取組を行ってもらうことも待機児童対策につながります。待機児童対策は23区共通の課題であるため、国や東京都に対して、企業に対する協力を得られるよう、特別区長会として働きかけていただきたい。区長の所見を伺います。

次に、新保健センターの整備について伺います。
第一回定例会でのわが会派の代表質問に対して、「デザインビルド方式」の採用と、コンストラクションマネジメント業務委託の導入により、「墨田区新保健センター等複合施設整備基本計画」で示している45億円を超えないように整備を進めていくとの答弁がありました。同時に、今年度にはコンストラクションマネジメント業務委託を活用して、新施設のデザインビルド発注に向けて要求水準を作製していくとの答弁もありました。
本区の非常に厳しい財政状態を考慮し、品質を維持しつつも建設費45億円の水準は厳守していただきたいと考えています。現在検討している方策について伺います。
公共施設の整備にあたっては、その内容について、将来を見据えたビジョンを持ち、様々なステークホルダーを交えたワークショップ形式で練り上げていくことが重要であると指摘しました。これに対し、要求水準等を作成する際に、区民の方や新施設の関係者に、ワークショップ形式などの意見を伺う機会を検討したいとのことでしたが、時期やメンバーについて、具体的にお知らせください。

一方で、新たに整備する公共施設は60年先まで使用する前提であり、この新保健センターも同様です。開設当初は綿密に練り上げた内容であっても、長期間での社会情勢や区民ニーズの変化により、公共施設の再編等による機能変換にも備えておく必要があります。
これまでの公共施設マネジメント実行計画で「将来の機能転換等にも柔軟に対応できる設計を推進します。」と示されている方針を順守していただきたい。また、デザイン性の高い施設は、改修の際の高額の負担や、低利用の空間の発生等の恐れがあります。維持補修の負担が少なく、建物を隈なく活用できる、汎用性の高い設計にすることを強く求めます。区長の見解を伺います。
加えて、今定例会の報告事項にもありますが、建設候補地である都有地の下水道工事を行っていない部分について、土地開発公社による先行取得の方向性が示されています。建設候補地を分割して取得すること、下水道工事と並行して建設が進むこと、下水道工事の進捗状況などの要因によって、新保健センターの工期に影響があるのか伺います。

次に、葛飾北斎の作品を通じた国際交流について伺います。
平成31年度は、日本とポーランドが1919年に国交を樹立してから100周年に当たります。19世紀から20世紀にかけて、ポーランドには「フェリクス・ヤシェンスキ」という葛飾北斎の作品を始め多数の日本美術を集めた収集家が居ました。彼のコレクションは、かつてのポーランド王国の首都であった古都クラクフにある、「日本美術・技術博物館」に所蔵されています。ヤシェンスキは、特に「北斎漫画」を熱愛しており、「マンガ」を自身のペンネーム使用していたことから、このセンターには「マンガ館」という愛称が付いています。
昨年8月に、山本区長は、駐日ポーランド大使がすみだ北斎美術館に来館した際に、前駐ポーランド大使、当時の菊田館長及び外務省の審議官を交えて懇談し、北斎美術館とマンガ館の交流を、国交樹立百周年の記念交流事業の目玉にすることで意見が一致したと聞いています。これは、本区選出の松島みどり衆議院議員が経済産業副大臣だった平成26年、出張でポーランドを訪問した際に、すみだ北斎美術館と「マンガ館」との交流話が持ち上がったことが発端となったとのことです。

懇談の結果を受けて、北斎美術館へ今後の交流の進め方についての問い合わせの書簡が送られていましたが、先月18日に1年程度経過しても返事がないことを指摘されたとのことで、誠に遺憾に思います。
やや減少傾向にある来館者数の回復のためにも、この節目の事業に協力することで、北斎美術館の海外へのPRや、他の美術館との連携の強化につなげることを期待しています。資料の貸出等、可能な限り協力するべきであると考えますが、来年に向けて、今後どのように進めていくのか、区長に伺います。
また、このような交流は、周年事業に対する外務省からの補助や、地域と共働した美術館・歴史博物館創造活動支援事業等、文化庁の補助事業の対象になる可能性が非常に高いと思われます。こちらの検討状況についても合わせて伺います。
ポーランドは、18世紀のロシア等による領土分割により国家を喪失してしまいます。以来、独立運動を行った多くのポーランド人がシベリアに流刑となった他、第一次世界大戦ではポーランドの地がドイツ軍とロシア軍の戦場となった結果、流民となった人々がシベリアに流れていきました。

その後、ロシア革命とそれに続く内戦により、シベリアのポーランド人は難民化し、多くの孤児が飢餓と疫病で悲惨な状態にありました。日本政府と日本赤十字社は、この孤児たち765名を1920年と1922年の2度にわたって受け入れ、東京の児童養護施設と大阪の日赤病院看護婦寮に収容し、全員の健康を回復させたうえで、独立を回復した祖国ポーランドに移送しました。この孤児の方々が、「極東青年会」という団体を組織し、日本の素晴らしさを祖国で紹介してくださったおかげで、ポーランドは世界でも屈指の親日国となったと聞いています。
親日国の都市とは、国際交流がより円滑に進むことが期待できます。この度の葛飾北斎の作品を通じた記念交流事業が実現した後も、クラクフ市等、ポーランドの都市との交流を検討するべきと考えますが、区長の見解を伺います。また、葛飾北斎を通じたポーランドとのつながりや、日本とポーランドの歴史的な経緯についても、区民に周知する機会を設けることを望みます。合わせて伺います。

次に、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会への取組について2点伺います。
1点目は、「あしたのジョー」を用いたPRについてです。
墨田区では、国技館がボクシング会場になること、有名ボクシング漫画「あしたのジョー」の作者であるちばてつや氏が本区と非常に深い縁のある方であることから、気運醸成のために「あしたのジョー」を用いたPRキャンペーンを行うことになっています。シティドレッシングを含め、積極的な展開を期待しています。
現在、区内事業者の方々にも商品の販売等によって一緒に大会を盛り上げていただくために、6月1日から商品化許諾申請の受付が始まっています。
「あしたのジョー」のファン層は50代から60代が多く、比較的消費力の高い世代です。ゴールデンウィークに行われた「あしたのジョー×すみだ」企画展示と同時に同じフロアで開催された連載50周年記念「あしたのジョー」展では、この世代の方々が多くの物販品を購入している姿が見受けられました。ファン心理をつかむことができれば、価格に関わらず購入していただけると思いますので、区内事業者の方々に多くの商品を開発・販売していただき、大いに機運を醸成していただくとともに、区内産業の活性化につながることを期待しています。
商品化許諾申請に先立つ説明会には、どの程度の事業者が参加され、どのような商品が予想されるか、まず区長に伺います。
また、商品を開発しても、販売する機会が限られてしまうと、気運醸成の効果も限定的になってしまいます。まち処や観光案内所以外の販売場所の確保や、イベント等での販売機会の創出も行うべきと考えますが、区長の見解を伺います。
また、オリンピック会場となる両国国技館では、年に数回ボクシングのビッグマッチが行われます。ボクシングファンには「あしたのジョー」に親しみを覚える方も多いでしょう。商品販売により気運醸成及び周知を行う大きな機会ではないでしょうか。現在、両国の観光案内所は午後7時半で閉店しますが、夜間まで大規模イベントが国技館で行われる際には、営業時間の延長も考慮するべきではないでしょうか。区長の見解を伺います。
2点目は、墨田区の子供たちへのオリンピック・パラリンピックを体験する機会の提供についてです。
現在、教育現場では、各種のオリンピック・パラリンピック教育が行われています。この教育の結果として、大会以降の価値あるレガシーが形成されることを期待しています。

現在の取組に加えて、実際に競技が行われている現場を子供たちに体験させることによって、将来にわたって深く記憶に留めることができ、教育の成果がより大きくなるのではないでしょうか。
競技を観戦したい子供たちが全て希望を叶えられるわけではありません。希望者に大会仕様に整備された競技会場や競技に向けた公開練習を見学させる等、何らかの形でオリンピック・パラリンピック大会を体験できる機会を設けていただけるよう、東京都や大会組織委員会等、関係機関に働きかけていただきたい。区長及び教育長の見解を伺います。
大会まで残り2年となり、マラソン競技のコースが決まるなど、目に見えて大会に向けた準備が進んでいます。新たな取り組みを提案する時間は残り少ないと考えます。今年度の早い段階で協議を進めていただくことを望みます。

次に、日本遺産について伺います。
昨年度の産業都市委員会や、今年度の予算特別委員会で、我が会派から隅田川での日本遺産の登録を目指すことを提案してきました。
日本遺産とは、地域の歴史的魅力や特色を通じて、我が国の文化・伝統を語るストーリーを文化庁が認定するものです。認定されたストーリーを構成する有形・無形の文化財群を地域が主体となって総合的に整備・活用し、国内外に戦略的に発信していくことにより地域の活性化を図ることが目的とされています。日本遺産には、単独の区市町村による「地域型」と、複数の自治体による「シリアル型」の2種類があります。
わが会派も、4月に「シリアル型」で淡路島が認定されている淡路市を調査させていただき、その効果への期待を伺ってきましたが、この日本遺産に認定されると、当該地域の認知度が向上するとともに、地域住民のアイデンティティの再確認や地域のブランド化等につながります。また、3年間観光施策等に国の補助金を活用できるようになるため、認定によるメリットは非常に大きいと考えます。区長及び教育長の認識を伺います。
文化庁は、日本遺産を2020年度までに100件認定するとしており、今年度までに44道府県67件が認定されています。
しかし、昨年度まで国分寺市・府中市が古代武蔵国府・国分寺で、今年度はいずれも複数の都県によるものですが、台東区が岩崎家、足立区・荒川区・江東区が奥の細道で申請していますが認定に至っておらず、未だに東京都では一件も日本遺産に認定されていません。この現状について、区長の見解を伺います。
日本遺産認定の条件に、「構成文化財に国指定・選定のものを必ず一つは含めること」があり、区内に極めて少ない墨田区単独で魅力あるストーリーを作ることは不可能です。そこで、「隅田川」でストーリーを作り、周辺自治体との「シリアル型」での認定を目指すべきだと考えます。隅田川には、重要文化財である清洲橋、永代橋、勝鬨橋が架かっており条件を満たすことが可能です。
隅田川流域は、江戸時代以来、大災害とそこからの復興を繰り返し発展してきました。明暦の大火からの復興事業として両国橋、永代橋の架橋と本所深川の開発が行われ、江戸の町人文化が大いに発展しました。関東大震災からの復興事業として、現在の橋梁群の再架橋や、錦糸公園、隅田公園の整備、言問小等鉄筋コンクリートの小学校建設が行われ、流域の近代化が進みました。また、戦後の復興を象徴するとも言える、東京オリンピックの関連道路として佃大橋が架橋されました。

江戸時代から現在までの歴史を踏まえると、日本遺産認定にふさわしいストーリーを作ることが十分可能だと考えます。江戸時代からのストーリーを作れば、多くの区民の方々の善意で取得した隅田川両岸景色図巻も構成文化財として活用できます。
また、昨年12月に、「隅田川橋梁群(勝鬨橋から吾妻橋)と築地市場他を含む復興関連施設群(東京都慰霊堂等)」が、日本イコモス国内委員会により、「日本の20世紀遺産20選」に選出されています。
加えて、最近は目立った活動が見受けられませんが、平成23年度から、墨田区・江東区・荒川区・台東区・中央区の流域5区と東京都による「隅田川ルネサンス」の広域連携の取組が行われており、連携の下地ができています。
この流域5区で、復興と発展をストーリーに、隅田川で日本遺産の認定を目指してはいかがでしょうか。重要文化財の所在地が中央区と江東区にあり、所有者が東京都であることから、先々は主導的な立場になることは困難かもしれませんが、ぜひ墨田区から他区に働きかけていただき、東京都の日本遺産第一号を目指していただきたいと思います。

申請の直接の窓口は教育委員会となりますが、観光や文化振興、都市整備等、多くの分野にまたがる取組になりますので、区長及び教育長に所見を伺います。

最後に、今次計画の最終年度にあたる、学力向上新3か年計画について伺います。
墨田区では、小中学生の学力に大きな課題があることから、平成16年度より、「開発的学力向上プロジェクト」による学力向上の取組を行ってきました。残念ながら期待通りの効果は表れず、十分な成果を上げているとは言い難い状況となっています。
平成25年度からは、27年度までの「学力向上3か年計画」を策定し、より具体的な数値目標を設定した上での対策を行いました。掲げた数値目標の達成には至りませんでしたが、この結果により、これまでの課題と取るべき対応が浮かび上がってきました。現在は、それを踏まえて、今年度までの3か年計画に基づいての学力向上の取組が行われています。
平成29年度の墨田区学習状況調査の結果によると、D・E層の割合、「読む能力」「書く能力」「言語についての知識・理解・技能」の平均正答率、「思考・判断力」の平均正答率のいずれの数値目標においても、目標値を達成している教科、観点が多くあり、一定の成果が上がっているように見受けられます。

特に、小学校低学年、中学年でのD・E層の割合の減少は、多くの児童に最も基礎的な学力の定着がなされ、今後の着実な学力向上が期待できる要素と理解できるのでしょうか。現状の認識について教育長に伺います。
一方で、小学校高学年から中学生になると、各教科で分厚いB層とD層、層の薄いC層という傾向が顕著になっています。また、各学校の取組により、D層からC層へ学力が向上している生徒が増えているとも聞いています。D層からC層に向上した生徒にはC層以上への定着、C層の生徒にはD層への低下の防止が目標達成への鍵となると考えます。計画最終年度の今年度、学習意欲の向上や、学力の定着についてどのように取り組むのか教育長に伺います。
さらに、理科と社会については、目標達成が全く見込めない状況です。これまでも理科教育の充実には取り組んできたものの、改善が見られません。今年度以降の見通しについても伺います。
加えて、今回の計画においては、東京未来大学との共同研究での成果ある取組の全区実施や、中学校すたーとブックの配布について、28年度に研究や検討を行い、29年度から実施することになっています。

それぞれの事業について現在把握している成果と課題について、どのように学力向上につながっているかお知らせください。また、学力の定着について、我々は学校における放課後学習を重要視しています。28年度に各種制度の見直しを行った上での放課後等の学習支援の成果についても合わせて伺います
今回の計画期間は今年度までですが、計画では平成37年度までの長期目標が掲げられています。来年度以降の長期目標実現に向けた新計画では、現在把握している課題への対応等が盛り込まれていくと考えますが、明らかになっている課題と方向性について教育長に伺います。
義務教育において身に付ける学力と知識は、その後の社会生活を営む上での基礎となります。墨田区の子供たちが将来にわたって技能の習得や他者とのコミュニケーション、高等教育での学習等を円滑に進められ、その進路の選択肢を少しでも多く持てるよう、学力向上と定着の取組をより一層進めることを求めます。最後に教育長の所見を伺います。
以上で質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

                                             

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