平成30年度第二回定例会 代表質問 加藤拓

墨田区議会自由民主党の加藤拓です。会派を代表いたしまして、山本区長及び加藤教育長に質問いたします。

初めに、保育所の待機児童対策について伺います。
墨田区ではこれまで待機児童の解消を目指し、保育所定員の拡大に努めてきました。特に、直近2か年の実績は、951名の拡大と、平成28・29年度の墨田区待機児童解消計画で設定した800名の定員増を超えるものとなりました。その結果、平成30年4月1日時点での保育所整備率は53.2%となり一定の水準を超えたものと認識しています。この結果を高く評価するとともに、関係部署の職員の皆様のご尽力に感謝申し上げます。
一方で、本年4月1日時点での待機児童は193名と、待機児童の定義の変更があったこともあり、昨年度を上回る結果となってしまいました。
引き続き待機児童対策を行う必要がありますが、一般会計予算における保育所関連費用は公立保育園の人件費を除いても、昨年度比で約25億円増となり、150億円を超えています。今後もこれまでと同様のペースで認可保育所を増設していくと、近い将来財政に深刻な影響が出ることが懸念されます。

区内での単身者向けマンション建設の急増などの要素を踏まえて、直近の未就学児人口の推計を取りつつ、必要な定員は確保していくべきですが、その一方で、認可保育所の増設以外の待機児童対策を講じることで、墨田区の子育て支援を、着実に持続可能なものにしていく時期に来ているのではないでしょうか。
山本区長の見解を伺います。併せて来年10月から予定されている幼児教育の無償化について、区の財政や事務量の負担はどの程度の規模になるか、見通しがあれば伺います
現在では、定期利用保育等の定員が少なく、時短勤務やパートタイムの労働を希望していても、認可園以外に受け皿がありません。そのために、フルタイムでの勤務を続けたり、待機児童になったりしているケースには、定期利用保育の拡充を行い、利用時間の割り振りを行うことで、認可園だと3人分必要な枠が2人分で済む可能性があります。
また、育児休業を取得することが可能でも、早期に保育所に入所する理由の一部に保育の不安があるかもしれません。28年度から行っているなかま保育のように、保育の不安を軽減する取組を拡充することで、自発的な育児休業の取得の促進につながる可能性があります。

加えて、子育て広場のような在宅での子育て支援施策の拡充により、保育所入所ではなく在宅での子育てを選ぶ可能性があります。
このような保護者の選択肢を増やす施策を充実させることは、認可園の増設よりも財政負担の少ない待機児童対策になると考えます。早急に未就学児の保護者への意向調査を行い、来年度以降に認可保育所増設以外の待機児童対策の施策展開を行うべきです。区長の見解を伺います。
また、東京都では、今年度から「働くパパママ育休取得応援事業」を始めました。これは、1年以上の育児休業を取得させ、育児中の雇用を継続する環境整備を行った中小企業や、男性従業員に育児休業を連続して取得させ、育児参加を促進した企業に対して奨励金を交付するものです。
このように、企業側にも育休取得を促進する取組を行ってもらうことも待機児童対策につながります。待機児童対策は23区共通の課題であるため、国や東京都に対して、企業に対する協力を得られるよう、特別区長会として働きかけていただきたい。区長の所見を伺います。

次に、新保健センターの整備について伺います。
第一回定例会でのわが会派の代表質問に対して、「デザインビルド方式」の採用と、コンストラクションマネジメント業務委託の導入により、「墨田区新保健センター等複合施設整備基本計画」で示している45億円を超えないように整備を進めていくとの答弁がありました。同時に、今年度にはコンストラクションマネジメント業務委託を活用して、新施設のデザインビルド発注に向けて要求水準を作製していくとの答弁もありました。
本区の非常に厳しい財政状態を考慮し、品質を維持しつつも建設費45億円の水準は厳守していただきたいと考えています。現在検討している方策について伺います。
公共施設の整備にあたっては、その内容について、将来を見据えたビジョンを持ち、様々なステークホルダーを交えたワークショップ形式で練り上げていくことが重要であると指摘しました。これに対し、要求水準等を作成する際に、区民の方や新施設の関係者に、ワークショップ形式などの意見を伺う機会を検討したいとのことでしたが、時期やメンバーについて、具体的にお知らせください。

一方で、新たに整備する公共施設は60年先まで使用する前提であり、この新保健センターも同様です。開設当初は綿密に練り上げた内容であっても、長期間での社会情勢や区民ニーズの変化により、公共施設の再編等による機能変換にも備えておく必要があります。
これまでの公共施設マネジメント実行計画で「将来の機能転換等にも柔軟に対応できる設計を推進します。」と示されている方針を順守していただきたい。また、デザイン性の高い施設は、改修の際の高額の負担や、低利用の空間の発生等の恐れがあります。維持補修の負担が少なく、建物を隈なく活用できる、汎用性の高い設計にすることを強く求めます。区長の見解を伺います。
加えて、今定例会の報告事項にもありますが、建設候補地である都有地の下水道工事を行っていない部分について、土地開発公社による先行取得の方向性が示されています。建設候補地を分割して取得すること、下水道工事と並行して建設が進むこと、下水道工事の進捗状況などの要因によって、新保健センターの工期に影響があるのか伺います。

次に、葛飾北斎の作品を通じた国際交流について伺います。
平成31年度は、日本とポーランドが1919年に国交を樹立してから100周年に当たります。19世紀から20世紀にかけて、ポーランドには「フェリクス・ヤシェンスキ」という葛飾北斎の作品を始め多数の日本美術を集めた収集家が居ました。彼のコレクションは、かつてのポーランド王国の首都であった古都クラクフにある、「日本美術・技術博物館」に所蔵されています。ヤシェンスキは、特に「北斎漫画」を熱愛しており、「マンガ」を自身のペンネーム使用していたことから、このセンターには「マンガ館」という愛称が付いています。
昨年8月に、山本区長は、駐日ポーランド大使がすみだ北斎美術館に来館した際に、前駐ポーランド大使、当時の菊田館長及び外務省の審議官を交えて懇談し、北斎美術館とマンガ館の交流を、国交樹立百周年の記念交流事業の目玉にすることで意見が一致したと聞いています。これは、本区選出の松島みどり衆議院議員が経済産業副大臣だった平成26年、出張でポーランドを訪問した際に、すみだ北斎美術館と「マンガ館」との交流話が持ち上がったことが発端となったとのことです。

懇談の結果を受けて、北斎美術館へ今後の交流の進め方についての問い合わせの書簡が送られていましたが、先月18日に1年程度経過しても返事がないことを指摘されたとのことで、誠に遺憾に思います。
やや減少傾向にある来館者数の回復のためにも、この節目の事業に協力することで、北斎美術館の海外へのPRや、他の美術館との連携の強化につなげることを期待しています。資料の貸出等、可能な限り協力するべきであると考えますが、来年に向けて、今後どのように進めていくのか、区長に伺います。
また、このような交流は、周年事業に対する外務省からの補助や、地域と共働した美術館・歴史博物館創造活動支援事業等、文化庁の補助事業の対象になる可能性が非常に高いと思われます。こちらの検討状況についても合わせて伺います。
ポーランドは、18世紀のロシア等による領土分割により国家を喪失してしまいます。以来、独立運動を行った多くのポーランド人がシベリアに流刑となった他、第一次世界大戦ではポーランドの地がドイツ軍とロシア軍の戦場となった結果、流民となった人々がシベリアに流れていきました。

その後、ロシア革命とそれに続く内戦により、シベリアのポーランド人は難民化し、多くの孤児が飢餓と疫病で悲惨な状態にありました。日本政府と日本赤十字社は、この孤児たち765名を1920年と1922年の2度にわたって受け入れ、東京の児童養護施設と大阪の日赤病院看護婦寮に収容し、全員の健康を回復させたうえで、独立を回復した祖国ポーランドに移送しました。この孤児の方々が、「極東青年会」という団体を組織し、日本の素晴らしさを祖国で紹介してくださったおかげで、ポーランドは世界でも屈指の親日国となったと聞いています。
親日国の都市とは、国際交流がより円滑に進むことが期待できます。この度の葛飾北斎の作品を通じた記念交流事業が実現した後も、クラクフ市等、ポーランドの都市との交流を検討するべきと考えますが、区長の見解を伺います。また、葛飾北斎を通じたポーランドとのつながりや、日本とポーランドの歴史的な経緯についても、区民に周知する機会を設けることを望みます。合わせて伺います。

次に、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会への取組について2点伺います。
1点目は、「あしたのジョー」を用いたPRについてです。
墨田区では、国技館がボクシング会場になること、有名ボクシング漫画「あしたのジョー」の作者であるちばてつや氏が本区と非常に深い縁のある方であることから、気運醸成のために「あしたのジョー」を用いたPRキャンペーンを行うことになっています。シティドレッシングを含め、積極的な展開を期待しています。
現在、区内事業者の方々にも商品の販売等によって一緒に大会を盛り上げていただくために、6月1日から商品化許諾申請の受付が始まっています。
「あしたのジョー」のファン層は50代から60代が多く、比較的消費力の高い世代です。ゴールデンウィークに行われた「あしたのジョー×すみだ」企画展示と同時に同じフロアで開催された連載50周年記念「あしたのジョー」展では、この世代の方々が多くの物販品を購入している姿が見受けられました。ファン心理をつかむことができれば、価格に関わらず購入していただけると思いますので、区内事業者の方々に多くの商品を開発・販売していただき、大いに機運を醸成していただくとともに、区内産業の活性化につながることを期待しています。
商品化許諾申請に先立つ説明会には、どの程度の事業者が参加され、どのような商品が予想されるか、まず区長に伺います。
また、商品を開発しても、販売する機会が限られてしまうと、気運醸成の効果も限定的になってしまいます。まち処や観光案内所以外の販売場所の確保や、イベント等での販売機会の創出も行うべきと考えますが、区長の見解を伺います。
また、オリンピック会場となる両国国技館では、年に数回ボクシングのビッグマッチが行われます。ボクシングファンには「あしたのジョー」に親しみを覚える方も多いでしょう。商品販売により気運醸成及び周知を行う大きな機会ではないでしょうか。現在、両国の観光案内所は午後7時半で閉店しますが、夜間まで大規模イベントが国技館で行われる際には、営業時間の延長も考慮するべきではないでしょうか。区長の見解を伺います。
2点目は、墨田区の子供たちへのオリンピック・パラリンピックを体験する機会の提供についてです。
現在、教育現場では、各種のオリンピック・パラリンピック教育が行われています。この教育の結果として、大会以降の価値あるレガシーが形成されることを期待しています。

現在の取組に加えて、実際に競技が行われている現場を子供たちに体験させることによって、将来にわたって深く記憶に留めることができ、教育の成果がより大きくなるのではないでしょうか。
競技を観戦したい子供たちが全て希望を叶えられるわけではありません。希望者に大会仕様に整備された競技会場や競技に向けた公開練習を見学させる等、何らかの形でオリンピック・パラリンピック大会を体験できる機会を設けていただけるよう、東京都や大会組織委員会等、関係機関に働きかけていただきたい。区長及び教育長の見解を伺います。
大会まで残り2年となり、マラソン競技のコースが決まるなど、目に見えて大会に向けた準備が進んでいます。新たな取り組みを提案する時間は残り少ないと考えます。今年度の早い段階で協議を進めていただくことを望みます。

次に、日本遺産について伺います。
昨年度の産業都市委員会や、今年度の予算特別委員会で、我が会派から隅田川での日本遺産の登録を目指すことを提案してきました。
日本遺産とは、地域の歴史的魅力や特色を通じて、我が国の文化・伝統を語るストーリーを文化庁が認定するものです。認定されたストーリーを構成する有形・無形の文化財群を地域が主体となって総合的に整備・活用し、国内外に戦略的に発信していくことにより地域の活性化を図ることが目的とされています。日本遺産には、単独の区市町村による「地域型」と、複数の自治体による「シリアル型」の2種類があります。
わが会派も、4月に「シリアル型」で淡路島が認定されている淡路市を調査させていただき、その効果への期待を伺ってきましたが、この日本遺産に認定されると、当該地域の認知度が向上するとともに、地域住民のアイデンティティの再確認や地域のブランド化等につながります。また、3年間観光施策等に国の補助金を活用できるようになるため、認定によるメリットは非常に大きいと考えます。区長及び教育長の認識を伺います。
文化庁は、日本遺産を2020年度までに100件認定するとしており、今年度までに44道府県67件が認定されています。
しかし、昨年度まで国分寺市・府中市が古代武蔵国府・国分寺で、今年度はいずれも複数の都県によるものですが、台東区が岩崎家、足立区・荒川区・江東区が奥の細道で申請していますが認定に至っておらず、未だに東京都では一件も日本遺産に認定されていません。この現状について、区長の見解を伺います。
日本遺産認定の条件に、「構成文化財に国指定・選定のものを必ず一つは含めること」があり、区内に極めて少ない墨田区単独で魅力あるストーリーを作ることは不可能です。そこで、「隅田川」でストーリーを作り、周辺自治体との「シリアル型」での認定を目指すべきだと考えます。隅田川には、重要文化財である清洲橋、永代橋、勝鬨橋が架かっており条件を満たすことが可能です。
隅田川流域は、江戸時代以来、大災害とそこからの復興を繰り返し発展してきました。明暦の大火からの復興事業として両国橋、永代橋の架橋と本所深川の開発が行われ、江戸の町人文化が大いに発展しました。関東大震災からの復興事業として、現在の橋梁群の再架橋や、錦糸公園、隅田公園の整備、言問小等鉄筋コンクリートの小学校建設が行われ、流域の近代化が進みました。また、戦後の復興を象徴するとも言える、東京オリンピックの関連道路として佃大橋が架橋されました。

江戸時代から現在までの歴史を踏まえると、日本遺産認定にふさわしいストーリーを作ることが十分可能だと考えます。江戸時代からのストーリーを作れば、多くの区民の方々の善意で取得した隅田川両岸景色図巻も構成文化財として活用できます。
また、昨年12月に、「隅田川橋梁群(勝鬨橋から吾妻橋)と築地市場他を含む復興関連施設群(東京都慰霊堂等)」が、日本イコモス国内委員会により、「日本の20世紀遺産20選」に選出されています。
加えて、最近は目立った活動が見受けられませんが、平成23年度から、墨田区・江東区・荒川区・台東区・中央区の流域5区と東京都による「隅田川ルネサンス」の広域連携の取組が行われており、連携の下地ができています。
この流域5区で、復興と発展をストーリーに、隅田川で日本遺産の認定を目指してはいかがでしょうか。重要文化財の所在地が中央区と江東区にあり、所有者が東京都であることから、先々は主導的な立場になることは困難かもしれませんが、ぜひ墨田区から他区に働きかけていただき、東京都の日本遺産第一号を目指していただきたいと思います。

申請の直接の窓口は教育委員会となりますが、観光や文化振興、都市整備等、多くの分野にまたがる取組になりますので、区長及び教育長に所見を伺います。

最後に、今次計画の最終年度にあたる、学力向上新3か年計画について伺います。
墨田区では、小中学生の学力に大きな課題があることから、平成16年度より、「開発的学力向上プロジェクト」による学力向上の取組を行ってきました。残念ながら期待通りの効果は表れず、十分な成果を上げているとは言い難い状況となっています。
平成25年度からは、27年度までの「学力向上3か年計画」を策定し、より具体的な数値目標を設定した上での対策を行いました。掲げた数値目標の達成には至りませんでしたが、この結果により、これまでの課題と取るべき対応が浮かび上がってきました。現在は、それを踏まえて、今年度までの3か年計画に基づいての学力向上の取組が行われています。
平成29年度の墨田区学習状況調査の結果によると、D・E層の割合、「読む能力」「書く能力」「言語についての知識・理解・技能」の平均正答率、「思考・判断力」の平均正答率のいずれの数値目標においても、目標値を達成している教科、観点が多くあり、一定の成果が上がっているように見受けられます。

特に、小学校低学年、中学年でのD・E層の割合の減少は、多くの児童に最も基礎的な学力の定着がなされ、今後の着実な学力向上が期待できる要素と理解できるのでしょうか。現状の認識について教育長に伺います。
一方で、小学校高学年から中学生になると、各教科で分厚いB層とD層、層の薄いC層という傾向が顕著になっています。また、各学校の取組により、D層からC層へ学力が向上している生徒が増えているとも聞いています。D層からC層に向上した生徒にはC層以上への定着、C層の生徒にはD層への低下の防止が目標達成への鍵となると考えます。計画最終年度の今年度、学習意欲の向上や、学力の定着についてどのように取り組むのか教育長に伺います。
さらに、理科と社会については、目標達成が全く見込めない状況です。これまでも理科教育の充実には取り組んできたものの、改善が見られません。今年度以降の見通しについても伺います。
加えて、今回の計画においては、東京未来大学との共同研究での成果ある取組の全区実施や、中学校すたーとブックの配布について、28年度に研究や検討を行い、29年度から実施することになっています。

それぞれの事業について現在把握している成果と課題について、どのように学力向上につながっているかお知らせください。また、学力の定着について、我々は学校における放課後学習を重要視しています。28年度に各種制度の見直しを行った上での放課後等の学習支援の成果についても合わせて伺います
今回の計画期間は今年度までですが、計画では平成37年度までの長期目標が掲げられています。来年度以降の長期目標実現に向けた新計画では、現在把握している課題への対応等が盛り込まれていくと考えますが、明らかになっている課題と方向性について教育長に伺います。
義務教育において身に付ける学力と知識は、その後の社会生活を営む上での基礎となります。墨田区の子供たちが将来にわたって技能の習得や他者とのコミュニケーション、高等教育での学習等を円滑に進められ、その進路の選択肢を少しでも多く持てるよう、学力向上と定着の取組をより一層進めることを求めます。最後に教育長の所見を伺います。
以上で質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

平成30年度第二回定例会 一般質問 坂井ユカコ

議席番号1番、自由民主党の坂井ユカコです。
私からは、先に通告した大要3点について、質問いたします。区長・教育長には、前向きな、ご答弁をお願いいたします。
本日6月14日は、東京2020オリンピックまで771日、パラリンピックまで803日です。
国政でも、「盆踊りとラジオ体操で東京五輪を盛り上げよう」議員連盟が発足し、本区選出の松島みどり衆議院議員が会長に就任しました。
私たち区議会も、大きな夢に向かって共に東京2020大会を盛り上げていきたいと思います。

●それでは最初に、東京2020大会機運醸成におけるラジオ体操について質問します。

現在本区では、高齢者や障がいをお持ちの方の生涯スポーツの場として「高齢者向け健康体操教室」や「障害者(児)スポーツ・レクリエーション大会」、介護予防普及啓発事業では「まちなか体操教室」「元気もりもり教室」等、さまざまな事業を実施しています。公園には健康遊具が設置され、昨年から始まった健康寿命UP大作戦!では、「ウォーキングマップ第二弾」が発行され、好評です。
そのような中、道具も不要でその日から、誰でも手軽に始められる運動にラジオ体操があります。

墨田区民の健康寿命は23区の平均よりも短く、寝たきりの原因となる「循環器疾患」の有病率も高くなっており、本区は、着実に、区民の皆さんがお元気に、健康で長生きができる自治体となるための施策づくりが求められています。
東京2020大会の機運醸成を活用し、誰もが行える生涯スポーツを推進していくことは重要です。
こうした視点から、日本全国、津々浦々、すべての年代の人たちの心と体に刻み込まれているラジオ体操は、区民の健康増進や介護予防に、すぐ取り組める、有効な運動と考えます。

本区「すみだ健康づくり総合計画」に、身体活動・運動の推進における「区が取り組む主な施策の項目」にラジオ体操が明記されるなど、あらためて重要性が認識される中、区長には、生涯スポーツや健康福祉の観点から、ラジオ体操をどのようにお考えか、伺います。
昨年から東京都では、東京2020大会の機運醸成や都民の健康増進を目的とした「みんなでラジオ体操プロジェクト」をスタートさせています。
このプロジェクトは東京2020大会の開催期間と同じ7月24日から9月6日までを機運を高める重点期間と位置づけたうえで、大会まで毎年、重点期間にラジオ体操を行うことを奨励し、この取り組みを全国に呼びかけています。
区長に伺います。
本区として、こうした取り組みに対し、これまでどのように関わってこられたのでしょう。本年度の重点期間、もとより東京2020大会開催が刻々と迫る中、今後動きを強めていかれるのでしょうか。

本区では34カ所ある会場で、毎朝1000人以上が体操する、日本有数のラジオ体操が盛んな自治体ですが、このように本区にラジオ体操が根付く背景には、初代・勝田菊蔵区長の存在があります。
区長自ら、「健康増進のために、みんなで体操しましょう!」と町会一軒一軒お願いに回られたとの事です。その後、昭和59年10月7日に発せられた「すみだ健康区宣言」を契機に、4年計画で「区民健康づくりラジオ体操広場のモニュメント設置」が事業化されました。

現在、横網町公園や向島百花園といった都立の公園を含む区内30カ所の広場にモニュメントは設置されていますが、35年が経過し、汚損等、経年劣化が散見されます。またその間整備された公園には新たな体操会場が生まれ、逆に後継者不足等で、体操をやめてしまった場所もあると仄聞しております。
今後、補修・清掃、および新設等、適切な対応を行うべきと考えますが、区長のご所見を伺います。区民ひとりひとりの健康に、しっかりと目を開いておられた、当時の区長の思いや、本区の健康づくりに対する歴史的背景を踏まえ、区長のご答弁を求めます。

●続いては、盆踊りを主軸に考えた東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会機運醸成について質問してまいります。

まず、東京五輪音頭2020について伺います。
東京五輪音頭は、1964年東京オリンピックのテーマソングで、三橋美智也さんや三波春夫さん等多くの歌手が歌いました。当時は一家に一枚レコードがあるほどで、東京五輪音頭は、国民的大ヒット曲であったそうです。
歌でだれもが一緒に歌ったり踊ったりすることは、オリンピック・パラリンピック競技を盛り上げていくには重要な要素ですので、このたびの「東京五輪音頭2020」復活は大変喜ばしいことです。
しかし、昨年夏、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会が振り付けを作り映像化したものは、時期外れの発表であった事や、踊り自体が大変難しかった事から、うまく普及しませんでした。そこで同委員会では今年、誰でもすぐ輪に入って踊れる振り付けを新たに制作し、間もなく動画DVDが全国自治体等に配布されると仄聞しております。

私が考える「東京五輪音頭2020」とは、みんなで踊ることを通して、地域がひとつとなり、絆を作っていくこと。
組織委員会から提供されたさまざまな機運醸成ツールは、本区の抱える課題解決に使うのだ、という視点が大切です。
この視点を持つことにより、「東京五輪音頭2020」は、大会閉会後も各地域の盆踊りで踊り継がれ、オリンピック・パラリンピックのレガシーとなり、地域力は強化・向上するものと考えます。機運醸成を一過性のお祭り騒ぎにしないためにも、この点について区長の見解を伺います。

「東京五輪音頭2020」は、広く皆様に知って頂く必要があります。
他区においては、すでに公式練習会の日時や場所を公開しているところもありますが、夏祭り、秋祭りに、各町会の奉納踊り等で区民の皆さまに踊って頂くために、本区ではいつ頃どのような方法で普及されるのでしょうか。伺います。

あわせて教育長に伺います。
昨年発表された、踊りの難しいほうの「東京五輪音頭2020」については、有名ダンサーが振り付けを担当し、東京2020大会の競技種目と日本のエッセンスが融合した「ダンスパフォーマンス」として、素晴らしいもので、運動会等で発表することには大変適しています。
2020東京大会へ向け、地域の担い手となる子どもたちの機運醸成に活用されることについてのお考えを伺います。

さて、昨年、観光協会が発行した「牛島神社大祭ガイドブック」を見た地域の方からは、「毎年大変な思いで神輿を出しているがこれで大変励みになった」と嬉しい感想を頂きました。
ガイドブックでは祭りの主役は勿論「お神輿」です。

ところが、視点を移動すると、少々事情が違います。
先日、全国の盆踊り愛好者(通称盆オドラーさん)のリーダー格の方に取材する機会を頂きました。
彼らは、踊る楽しさを求め、都内各所の盆踊りに遠征します。築地本願寺や日比谷公園、もちろん錦糸町河内音頭にも来ます。
そのように盆踊りに精通した愛好者の皆さんが、ある時期、夜な夜なすみだに集結しているというのです。
彼らのお目当ては狭いエリア内に無数に点在する奉納踊りの櫓行脚です。
例えば牛島神社祭礼ならば、およそ50の氏子町会のうち、約8割が町会独自に櫓を組み、奉納踊りを行っています。
本所地域の平坦で碁盤の目のように広がる路地に、通りによってはひとつの道に4カ所もの踊り場があることもあれば、ある交差点では東西南北全ての方向に櫓が見えるところもある。この現象は彼らの間で「どこでも盆踊り」と呼ばれています。こんな光景は日本広しといえど、ここ、墨田区にしかないと彼らは断言します。

奉納踊りには、ここ数年、外からの踊り手が増えており、見よう見まねで踊る人の中には、明らかに旅行等で日本に滞在している外国の方もいらっしゃいます。
区長はこうしたことに対して、どのような認識をお持ちでしょうか。

踊り手にとっての櫓行脚の楽しみは、町会ごとに異なる提灯の色や、揃いの浴衣、再生曲目等各地の特色や、地域の方との触れ合いです。また迎える側の地域の皆さんも、年に一度の祭りを賑やかにしてくれるスパイスとして、外からの踊り手に対して歓迎ムードで、地域振興の一助となっていると感じます。地元の人にとっては普段何気無い物だったり、あるいは生活に溶け込んでいるものだったりと、意外とその地の日常の中に宝物が潜んでいるものです。
私はこうした「地域のお祭り」が、観光資源となりうると考えます。
他方では、部外者を歓迎しない地域のお祭りもあるので、調整をしたうえで、地域のお祭りを観光資源に変えていくような取り組みをしていかれてはどうでしょう。区長のご所見を伺います。

特に訪日外国人にとって、「地域のお祭り」は、その地域ならではの体験で魅力を味わう、独自性が高い「着地型観光」そのものです。
地域活性化につながる新しい旅行の仕組み「ニューツーリズム」のフレームに当てはめれば、地域の飲食店や公衆浴場と連携することもできましょう。インバウンド向けのナイトタイムエコノミーに繋がる可能性も十分あります。観光の切り口で考えることで、多様な可能性が生まれてきます。
特に盆踊りなどの地域のイベントは、訪日外国人観光客にも「墨田区の優しさ」をアピールする良い機会です。
東京2020大会は夏の開催が予定されています。試合観戦の合間、観光地でない街に外国人観光客が訪問し、そこで地域と交流する場を作れれば、次世代を担う子どもたちにも大いに刺激となるでしょう。

そこで区長に伺います。
訪日外国人観光客6000万人時代に向け、すみだらしい、下町ならではの観光資源を、本区として、しっかりと磨き上げていく必要があると考えますが、区長のお考えをお聞かせ下さい。

●私からの最後の質問は、東京2020応援プログラムについてです。

東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会では、日本の文化である祭りを通じて、オールジャパンで東京2020大会の機運醸成することを目的に、「東京2020応援プログラム(祭り)」の参加を呼び掛けています。
認証されると、応援ロゴマークを使用することができます。
この制度は、町会自治会や実行委員会を対象としたもので、広く一般からの参加を認め、参加者を限定しないものです。
そこで早速、専用のコールセンターに問い合わせをしてみました。ところが、その対応は極めて事務的で、本当に認証を増やす気があるのだろうかと、甚だ疑問を感じました。

その一件から調査すると、昨年、区内の町会が、ガイドラインに沿って申請を行ったところ、何の指導もないまま、すげなく却下されてしまった事を知りました。またこの事実は、組織委員会から区には一切報告がなく、区は町会側からの情報提供で分かったそうです。
現在、「東京2020応援プログラム(祭り)」の申請は、区は関与せず、申請者が直接、組織委員会に届け出る仕組みになっています。簡素化されての運用と仄聞しますが、区内のどのような団体が申請をしているのか、また申請結果や、却下の理由等について、区は全く把握ができません。これでは連携もできません。さらには区からの問い合わせ先は、先の事務的なコールセンターのみです。

本来ならば、申請状況を把握することはもちろん、事務の専門家がいない町会向けには申請代行や、作成支援など、後押しをするのが、行政としてのあるべき姿であり、市民が参画する東京2020大会だと思います。それが出来ない今の仕組みは、早急に改善すべきです。
これまでも、準備室を中心に、23区主管部長会、課長会等で、再三に渡り改善を要請してきたそうです。にも関わらず、改善が見られない現状を踏まえ、区長におかれても、区長会等で、組織委員会に、何らかの働きかけを行うべきと考えます。この点について区長のお考えを伺います。

以上で私からの質問を終わります。
ご清聴ありがとうございました。

平成30年度第二回定例会 一般質問 しもむら緑

墨田区議会自由民主党のしもむら緑でございます。通告してあります大要2点につき、山本区長及び加藤教育長の前向きで明確な御答弁を宜しくお願い致します。

先ず、大要1点目は、「墨田区の災害医療について」伺います。

災害医療は、地震、火災、洪水、テロ等のケースでは対応が異なりますが、今回は、地震に特化して伺います。

大地震が発生した場合、軽症・重症を問わず、多くの傷病者が病院に殺到し、必要な方に適切な医療を提供できなくなる恐れがあることから、現在、各自治体で災害医療救護体制の整備が進められています。初動医療体制で非常に重要となってくるものがトリアージです。トリアージとは、限られた医療資源を最大限に活用し、救助可能な傷病者を確実に救い、できる限り多くの傷病者の治療を行うために、それぞれの重症度や緊急性に応じて治療優先度を決める行為です。具体的には、4区分に分類し、4色に識別されたトリアージタッグと呼ばれるものを付けて行きます。本区においては、大地震発生時から72時間以内までは7つの病院(東京曳舟病院•同愛記念病院•墨田中央病院•東京都済生会向島病院•中村病院•賛育会病院•山田記念病院)でトリアージポストが設置され、重症度と緊急性に応じた救護が行われる計画となっています。トリアージで軽症と診断された方は、医療救護所という別の場所(曳舟文化センター•同愛記念病院敷地内駐車場•第四吾嬬小学校•寺島中学校•八広一丁目集会室•柳島小学校•外手小学校)で手当てを受けることになります。また、この7つの病院以外での直接の傷病者の受け入れは行われません。災害拠点病院としては、東京曳舟病院、都立墨東病院が指定されていますが、墨東病院は墨田区•江東区•江戸川区の特に重症度と緊急性の高い方のみ行政を介して受け入れられることとなっています。

そこで、区民の皆様に、1日も早く、一般的に馴染みの少ないトリアージという概念と、何故それを行うのかという丁寧な説明、そして緊急医療救護所(トリアージポスト設置病院•医療救護所)の周知徹底を行っていただくことを要望します。例えば、区報、区のHP、町会の回覧板、防災拠点会議、総合防災訓練及び、すみだ安全•安心メール等でお知らせを周知する方法はいかがでしょうか。他にも、実際災害現場でトリアージにあたられる墨田区医師会、向島・本所両歯科医師会、墨田区薬剤師会、柔道整復師会墨田支部の皆様の協力も仰ぎ、院内等で患者様に情報提供していただく方法も有効だと思います。大地震が起き、怪我をすれば、基本的にはどこでも良いから近くの病院へ行くか、かかりつけの病院に行くものと考えられますし、経験したことのない状況下での不安から、一刻も早く、誰よりも先に治療を行って欲しいと考える方も多数いらっしゃることが考えられます。カルネアデスの板となるような事態は絶対に避けなければなりません。区民の目線に立って、非常事態に備え、日頃より理解を得られるように努めることが多数の傷病者を助ける結果に繋がっていくと思います。区長の所見を伺います。

また、トリアージポスト設置病院の一つの賛育会病院は、建物の老朽化から5年後に旧立花中学校跡地への移転が予定されています。その場合、南部にトリアージポスト設置病院が2箇所のみとなってしまいます。当然ながら、行政地域での判別は不可能であり、墨田区民以外の方も受け入れを行うかたちとなります。このことからも、墨田区のみで災害対策を考えるのではなく、しっかりとした広域連携の確立は必要不可欠です。このことに加え、近隣区の災害時に受け入れを行う計画の病院の情報も収集して、是非区民の皆様に提供していただきたいと考えますが、区長の所見を伺います。

続いて、トリアージポスト設置病院同士の連携と災害医療の現場を経験した方々のヒアリングについて伺います。先月の26日、同愛記念病院にて区内で初めて関係団体が揃って災害対策訓練が行われました。訓練を見学させていただいた率直な意見としては、都立墨東病院に次ぐ規模を誇る同愛記念病院には、災害時の拠点になっていただきたいと強く感じました。また、墨田区の災害医療に対する取り組みは、東京都 福祉保健局 区市町村災害医療コーディネーター研修会にて先駆的なモデル自治体として取り上げられていることも仄聞し、大変嬉しく感じました。改めて、関係者の皆様には深く感謝を申し上げます。今回は、これを更に一歩進めた提案をさせていただきたいと思います。トリアージの訓練は、関係団体により個々にこれまで何度も実施はされてきましたが、トリアージポスト設置病院同士の連携や、東日本大震災などで災害医療の現場を経験した方々からのヒアリングが未だ行われていません。本区におけるトリアージポスト設置病院では、外科を強みとする病院もあれば、内科を強みとする病院もあります。また、それぞれ規模も違います。そのことにより、備蓄品の内容も異なっていると予想されます。例えば、東日本大震災で災害拠点病院となっていた気仙沼市立病院が抱えた問題点として、病院の耐震性、電力・水・食料の確保といった備蓄物資の枯渇、通信手段の復旧の遅れ、ヘリポートの確保、職員のレスパイトが報告されています。トリアージポスト設置病院の関係者の皆様と、災害医療の現場を経験した皆様と話し合うことで、災害時に特に必要であった物や注意点等、様々な課題が浮き彫りになってくると考えますので、是非その機会の設置を強く要望します。併せて、妊婦の方や、要援護者への対応も考えていただきたいと思います。東日本大震災などの教訓を踏まえての区長の所見を伺います。

この質問の最後に、陸路が絶たれた場合の傷病者の搬送手段や対応について伺います。交通機関は確実に麻痺します。その際、以前定例会の一般質問でも取り上げましたが、ヘリコプターや、船の活用が大変有効と考えられます。先ず、ヘリコプターについてです。災害拠点病院に指定されている都立墨東病院は屋上にヘリポートがありますが、東京曳舟病院の医療機関近接ヘリコプター緊急離着陸場は東墨田運動場となっています。現実問題として、陸路が絶たれていることを予め想定して、そこに搬送するまでの方法も考えておく必要があります。その点について、現状どうお考えでしょうか。その他、緊急時に備えて、ヘリコプターが緊急離着陸できる候補場所も検討しておく必要があると考えます。電柱や高圧線、ビル等を避け、更に進入角度を考えた場合、都心では候補地を探すのが非常に難しいのが現状ですが、それでも検討は必要です。区長は先日、沖山前議長と墨田区医師会の皆様と共に、東京消防庁のヘリコプターに乗って、災害対策の視点から墨田区の上空を視察されたと仄聞しています。実際の目で見られ、どのような感想を持たれたのか、区長自身の率直なご意見を伺います。加えて、救急車や消防車を23区独自で持っていないことに関しても災害対策時の課題として何か言及されたのか伺います。また、日頃より、自衛隊の方々と関係を密にしておくのも良いと思います。自衛隊ヘリや、自己完結型の医療チームを持っている自衛隊の方々の災害派遣での活躍ぶりは広くしられているところです。葛飾区では、災害医療に関してではありませんが、自衛隊の方々と協力した総合防災訓練が行われています。今年は、自衛隊の方々による炊き出し訓練の他、川に臨時の橋を架ける訓練も行われるとのことです。荒川区、板橋区、足立区及び品川区の区役所には退職した自衛官が防災・危機管理担当として活躍されています。このような常日頃からの関係構築が、いざ災害が発生した時に生きてくると思います。区長の所見を伺います。次に、船の活用に関しては、現在、東京都の水辺ラインと協定を結んでいますが、他の自治体も同様に協定を結んでいる状況です。品川区は、区独自で屋形船を運営している民間企業と災害協力協定を結びました。墨田区としても、先月12日に墨田緊急用船着き場の竣工式も行われましたが、河川に面したトリアージポスト設置病院もありますので、傷病者の搬送ということだけではなく、緊急物資を運ぶなどの用途から、区独自で、船舶の運営を行っている民間企業と協力協定を結ぶべきと考えます。区長の見解を伺い、大要1点目の質問を終わります。

大要2点目は「区立の学校における感染症予防対策について」伺います。感染症の予防等を行うため、学校保健安全法施行規則第8条第3項の規定により、進学・転学の際には、進学・転学先へ健康診断票を校長に送付することとされていますが、海外の現地校からの転入の場合は関係書類の送付がないこともあるため、保護者からの聞き取りなどで十分な情報を得るとともに、状況によっては学校医による健康診断の実施も必要であると日本学校保健会から指摘されています。しかしながら、必ず義務付けられているわけではありません。例えば、結核については高蔓延国での居住歴のある児童生徒の場合、入学時または転学時の一回精密検査の対象とされていますが、強制ではありません。当然、児童生徒が差別・偏見の対象になることがないように充分配慮しつつ、危機管理の観点から、保護者への入念な聞き取りや、入学前に健康診断や精密検査を積極的に促す等行っていただきたいと思いますが、加藤教育長のご所見を伺います。

日本では発生していない感染症が、海外では流行していることもあります。検疫所も基本は自己申告であるため、注意は絶対に必要です。現実に、沖縄県での麻疹感染拡大が社会問題となったことは記憶に新しいことと思います。区役所の窓口において海外で居住されていた方から転入届等の書類が出された際、教育委員会や保健衛生担当に情報提供し、適切な対応をアドバイスするなど、異なる所管同士の連携で未然に感染症を予防することもできると考えます。子ども達の健康への安全、そして安心をどう図るかはとても重要です。この課題は、プライバシーの問題と社会全体の安全•安心がぶつかり合う、公共の福祉による人権の制限という非常に基準の困難な判断を伴いますが、不測の事態が出る可能性が著しいと認められれば決断し、積極的に対策を取るべきです。山本区長、加藤教育長に、それぞれの立場からの所見を伺い、私の一般質問を終わります。

ご静聴有難うございました。

平成30年度第二回定例会 一般質問 佐藤篤

私は、区長に対して、通告の通り8点にわたり質問します。

*  *  *

まず第一に、地方自治法及び地方独立行政法人法の改正について伺います。
平成32年4月1日より、新しい地方自治法が全面施行されます。その趣旨は主に、①財務事務の適正化、②監査体制の強化及び③地方公共団体の長等の損害賠償責任の見直し等で構成されています。また併せて、地方独立行政法人法の改正が行われ、④地方独立行政法人が担うことのできる業務が拡大されました。
①財務事務の適正化に関しては、都道府県知事及び政令指定都市の市長は内部統制に関する方針を定め、これに基づき必要な整備をしなければならないこととなりましたが、その他の市町村長は努力義務とされました。この方針を定めた場合、これを公表し、評価報告書を作成する義務が課され、監査委員の意見を付して議会に報告する義務が課されることとなります。そうすることで、議会や住民がより行政の適正な運営について監視・評価することが可能となります。
以前私は、監査委員を1名増員する際の議案質疑の中で、本区は会社法で定めるところの「資本金5億円以上または負債総額200億円以上」である「大会社」に該当すると申し上げました。そこで、本区においてもこうした「大会社」にふさわしい体制の整備を進めるべきだと考えています。
昨年の予算特別委員会で、総務部長は内部統制について、「地方自治法が改正されれば、即座にこれに沿った指針をつくっていくべきと考えております。」と答弁しているほか、同年10月11日付で特別区人事委員会から区長及び区議会議長に発出された「一般職の職員の給与に関する報告及び勧告」でもこの改正に触れ、「区民からの信頼確保」のための方策として、「自治体のガバナンスの更なる強化という視点で既存の様々な内部統制の仕組みを検証し、今後の体制整備等について検討されたい。」と指摘されています。また、同年5月の第一回臨時会における長谷川代表監査委員の就任あいさつでもこのことに特に触れられているところです。そこで、本区の方針について、この際示すべき時期にあると考えますが、区長の見解を求めます。
加えて、②監査体制の強化についてはこの4月より、新たに監査委員を専門的に補佐する監査専門委員制度も創設されましたが、これについての見解も併せてお答え願います。
更に、④地方独立行政法人の活用については、この4月より、申請等関係事務、いわゆる窓口関連事務を、地方独立行政法人に処理させることができるとされました。こうした業務を地方独立行政法人に担わせることは、専門的な知識を蓄積するという観点から有益です。これに更に人事異動の容易性を担保するという観点から考えると、特別区一体の処理を行う広域的な地方独立行政法人が設立されればなおよしと考えます。現在の特別区長会での議論の内容や、今後の方向性、また本区の態度について区長の見解を伺います。
また、現行法も含めますと、本区に関連する事業として、地方独立行政法人の業務対象となるものとして、社会福祉事業、介護保険施設及び博物館・美術館等があります。現在、本区でこれらの事業には指定管理者制度を導入しているところです。このうち博物館・美術館等については、日本学術会議の協力学術研究団体のひとつである自然史学会連合による「博物館の地方独立法人化に関する情報交換会記録」によれば、事業の継続性や人材育成の観点から、地方独立行政法人の優位性が指摘されています。行政サービスが多様化し、これらの処理方法も柔軟化している今、これら、地方独立行政法人、指定管理者及び外郭団体としての財団・社団法人といった形態のメリット・デメリットの分析やその導入の可否について、庁内での一定の方向性を議論する時期にあると考えます。現時点での考えや、今後の方向性について区長に答弁願います。

*  *  *

第二に、公職選挙法の改正について伺います。
来年3月1日に施行される、改正公職選挙法では、これまで地方においては首長のみが対象となっていた選挙時のビラ配布について、都道府県議会議員及び市区町村議会議員にも解禁されます。まさに本区においては来年の墨田区議会議員選挙がこの対象となり、証紙を貼付したビラを4,000枚を配布することができるようになります。これはローカル・マニフェスト推進地方議員連盟が全国で「政策選択型」の選挙を目指して運動を行ってきた成果であり、国会においてもその重要性が認識され、与野党横断の合意により成立したものです。同法では、条例で定めることにより、これまでポスターや選挙カー等で認められている公費負担制度が適用されることとなります。
そこで、同法改正の趣旨を生かし、資産の多寡の別によって配布することのできる枚数に違いが出ないように、来たる墨田区議会議員選挙での配布ビラについて、公費負担を可能とする条例の制定を行うべきだと考えますが、区長の考えを伺います。
また、同様に、「政策選択型」の選挙とするために、今年の予算委員会では「選挙公報のひとりあたりスペースを大きくしてほしい」旨の質疑を行い、選挙管理委員会事務局長は「次期選挙管理委員会の中で議題に」するとの答弁がありました。その後の状況と今後の方針についてお知らせください。
更に、憲法で定められた参政権の実質的保障という観点から、移動が困難な高齢者・障害者等の皆様を考慮し、移動手段の確保についても提案をしました。その後研究課題としているということですが、現在の対応、考え方について改めて伺います。

*  *  *

第三に、町会・自治会の合併について伺います。
昨年第三回定例会で私は、地域力日本一というならば、その基礎となる町会・自治会に対する実態調査を行うよう提案しました。現在行われているこの実態調査では、様々な課題が浮き彫りなり、これをひとつひとつ政策化し、丁寧に解決していくことは、まさに地域力の基盤をつくることにもなると信じています。ぜひ、真摯に受け止められ、地縁団体の基盤強化に山本区政として全力で取り組んでいただきたいと存じます。
さて、私は今後、町会・自治会の基盤強化の中で、不可避の論点が、町会・自治会の合併であると考えています。住民の皆様に伺いますと、まだ具体的な議論にはなっていないものの、将来的な合併を視野にする発言が見受けられています。こうした背景には、町会・自治会の人的・物的資源が豊富な会とそうでない会が二極化しており、このようなことから、遠からぬ将来、行政課題として噴出することが予想されます。
講学的には、町会・自治会の合併については、3つの類型が考えられます。一つは、未法人化団体同士の合併、二つは未法人化団体と認可地縁団体の合併、三つは認可地縁団体同士の合併の場合です。未法人化団体同士の合併の場合は、地方自治法の適用を受けませんので、団体同士の合意で任意にすることができますが、片方でも認可地縁団体が関係すると、地方自治法の適用を受けることとなります。
具体的には、認可地縁団体の認可にあたって定めるべき「区域を記載した規約」の変更を伴うため、地方自治法第260条の2第11項に基づき、区長に届出をすることになりますから、区としてはこうした手続に対応する必要があります。
総務省自治行政局に照会を行った結果、具体的な集計はしていないものの、町会・自治会の合併については全国で問い合わせがあるということでした。
そこでまず、こうした手続面での整備についての現況の説明と今後の対応についての所感を区長に伺います。
また、町会・自治会の合併は、「平成の大合併」が目指したように、規模の利益を最大化し、町会・自治会の運営を効率化できる可能性があります。もちろん、「平成の大合併」の負の側面であった住民自治のあり方については配慮する必要性があります。地縁団体ですから、その歴史性、地域性及び住民の意思を最大限尊重したうえでの話となりますが、住民の福祉増進という観点からは、合併の利益について分析してみる価値はあると考えています。
国もこうした動きを予測しています。例えば、『まち・ひと・しごと総合戦略』の中では、町会・自治会を包含する概念として「地域運営組織」を位置づけ、地域課題を解決する組織として小学校区単位の想定を行い、平成32年段階での達成すべきKPIとして5,000団体の形成を目指しています。
こうした動きを踏まえ、町会・自治会の合併に伴い、町会会館の改築や維持補修費を増額するなど、何らかのインセンティブを付与したりする方策等、規模の適正化について区長の考えと今後の検討の余地について伺います。

*  *  *

第四に、職員の育成について伺います。
平成30年は「副業解禁元年」と言われ、企業等で副業解禁の動きが進む一年となりますが、この趣旨は、多様な働き方の推進や副業の経験を他の勤務に活かす取組みであるとされています。こうした中、職員の見分を広げる取組みのあり方について質問します。
まず、ボランティア休暇について伺います。導入当時の、人事院平成8年『年次報告書』では、ボランティア休暇について、「公務員がボランティア活動に参加することは行政とは異なる側面から市民生活に触れることとなるなど、職員自身の視野を広め、ひいては行政面でもより良い効果をもたらすものと考えられる。」とその意義を強調しています。事前の調査によれば、ボランティア休暇は、平成28年度以降は取得件数なしで、それ以前でも数件といった取得状況です。まず昨今のボランティア休暇の取得状況についてご説明いただいた上で、その取得が進まない原因について所感を伺います。
消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律、いわゆる消防団支援法が制定され、自治体職員の加入促進が位置づけられました。また、自治体職員の保護司の兼任を促進する荒川区のような事例が広がる中、消防団員や保護司の兼任をはじめとするボランティア活動の促進について、区長の方針を伺います。
次に、自己啓発等休業について、伺います。これは平成19年、大学等における修学や国際貢献活動を希望する常勤の職員に対し、職員としての身分を保有したまま職務に従事しないことを認める休業制度として認められたもので、給与は不支給、休業期間は定員外として扱われます。過去、本区では青年海外協力隊の事例があるようですが、国際協力機構(JICA)への長期派遣との位置付けで処理されており、この制度利用のための手続策定には至っていません。現在昼夜開講制のビジネスマン向けの専門職大学院等の開設も増えていますが、広く国際的な見分を広げたり、昼間開講制の大学院でしか学べないこともあるため、今一度制度の創設の必要性を感じます。現在の状況と規定整備の方向性について区長に伺います。
更に、幹部職員の視察機会の確保も重要な課題だと考えています。この秋から私たち区議会常任委員会の管外行政調査に同行してくださる部長級職員さんが上限1名から、2名に増員となります。これまで、こうした視察機会のほかには、幹部職員が先進的な事例を調査しようにも、それら調査費用や現地視察費用等の計上が難しい状況が続いていると把握しています。現に、国内他都市派遣研修制度がありますが、ここ10年、これを使った派遣研修は1件も行われていません。職務に関連する出張は行われていますが、この国内他都市派遣研修制度は、直接担当する職務に関連したものに限らないことが特徴で、幹部職員の見分を広げるのに有用です。幹部職員に見分を与え、見識を広めていただき、もって政策立案に大きく還元されるとすれば、この費用等は、この街の将来にとって微々たる投資ではないかと考えますが、区長の見解を伺います。

*  *  *
第五に、事業用シートについて伺います。
先週、東京若手市議会議員の会の研修で、東京都町田市に伺い、先進事例として早稲田大学パブリックサービス研究所にパブリック・ディスクロージャー表彰を授賞されている「町田市課別・事業別行政評価シート」についてレクチャーを受けてまいりました。過去、自民・公明の複数の議員がこの事業を区議会でも取り上げています。
同シートは、数百に及ぶ事業単位別に構成され、A4見開きの半分を財務情報が占め、残りをその事業が行われた背景や目標値、達成度などが示され、内部評価が付随しています。そして注目すべきは、同種施設分析表であり、市内同種施設の行政コストが一覧で比較できるようになっています。
町田市ではこのシートを用いて決算審議を行い、住民説明会を行うなど、「根拠と数字に基づく」行政改革を推進するための大変有用なツールとなっています。区長部局に対しては、当日の資料一式を事前にお渡ししてありますが、まずこの取組みについて所感を伺います。ちなみに関東のある市長は市議会での質問を受けて、「町田市を視察する」と答弁したそうですが、その後本当に町田市に出向いて研修を受けたそうです。区長もぜひ機会があれば訪れてみてください。成熟社会における行政改革のツールとしてきっとお手本になるはずです。
翻って、本区の取組みを見ると、まだまだ道半ばです。公会計改革の実施と合わせて少なくとも23区の事業比較ができる事業シートの作成が一定のゴールとなりましょうが、まず本区でできることとして、現在ある「墨田区事業別コスト計算書」を段階的に改変していくことが重要だと考えます。本区では保育園や児童館等といった大きなまとまりでのコスト計算が行われていますが、個別施設の比較情報は掲載されておらず、また事業の対象数もごくごくわずかです。私たち区議会の決算審議の観点から、また、住民による行政の監視といった観点からも、こうした情報の枠を広げ、公開していくことの重要性を認識しますが、区長の見解を求めます。こうした意味では、昨日のすみだ新政会堀議員の代表質問に賛意を示すものです。また、町田市と比較し、本区が事業シートとその公開についてどのような方向性を目指すのか、併せて答弁を求めます。

*  *  *

第六に、電線地中化と道路占用料について伺います。
私たち区議会も国に対して意見書を提出して支援してきましたが、平成28年9月、「無電柱化の推進に関する法律」が成立し、「災害の防止、安全・円滑な交通の確保、良好な景観の形成等を図るため、無電柱化の推進」を行うことが規定されました。東京都においても「東京都無電柱化推進計画」に基づき、東京2020 オリンピック・パラリンピック競技大会の開催までの都道の無電柱化の完了を目指し整備を進めています。いよいよ本定例会にも、墨田区として「無電柱化基本方針」が示されます。この基本方針では、考え方を示すのみとのことですが、計画期間や総事業費、これに引き当てる区としての財源をどのように考えているのか伺います。
また、現在、道路占用料について袖看板や巻付け広告等に減免措置を講じていますが、これらを無電柱化推進のための貴重な財源と捉え、本則に戻していくこと、また電力・電話回線等事業者に応分の負担を求めていくことも重要だと考えますが、区長の見解を求めます。

*  *  *

第七に、荒川将来像2010地区別計画について伺います。
この質問は、過去、区議会でも多くの会派所属の議員が質問し、議員としても多くの住民要望がある事項であると認識していますが、なぜ再三の提案にも関わらず、区内にバーベキューのできる広場ができないのか、という疑問に端を発します。
私が調査したところによると、特別区内には少なくとも40か所のバーベキューのできる公共の公園が存在しています。特に城東地区の5区に関して言えば、江戸川区に6か所、葛飾区に1か所、足立区に1か所、江東区に8か所という状況となっており、整備されていないのは本区のみとなっています。
これは本区内に大規模公園がないからではないかという反論を受けたので、荒川放水路沿川に関して調査すると、やはり多く存在し、近くでは江東区及び江戸川区の大島小松川公園、北区の荒川岩淵関緑地バーベキュー場、板橋区の荒川戸田橋緑地と各区に存在しています。本区はもちろん荒川放水路沿川にも存在しません。まず、この状況について区長の所感を伺います。
本区は住宅の集積が進み、住宅街の中にある公園等でバーベキューのできる広場を整備することは困難です。したがって、私は荒川放水路の河川敷こそ最も実現可能性のある場所であると考えています。そして他区にも荒川沿川ですと多くの実施例があります。国土交通省荒川下流河川事務所が策定した「荒川下流河川敷利用ルール」の中にも、バーベキューや煮炊きなどは原則禁止ですが、指定場所ではこれを解禁しています。
つまり、区が一定の管理体制を整備し、実施する意思さえあれば、バーベキューのできる広場は実現可能なのです。要はやる気の問題です。
他方で、ハードルとなるのが、区も構成員となっている荒川の将来を考える会が策定した「荒川将来像計画2010地区別計画」です。この中では、自然と区民利用の調和を目指し、地区別に用途が指定されています。この間、過去の議事録を紐解くと、平成16年以降、自民・公明・無所属の総勢6名の先輩議員が同様の質問を繰り返しています。一律に火の管理の問題等を課題として挙げていますが、こうした区議会からバーベキューのできる広場について再三にわたる提案があったにも関わらず、同計画に反映しなかった理由をまず答弁願います。
そして、区長が変わった今—区長も平成22年第四回定例会において、かまどベンチの平時活用として、区内におけるバーベキューの必要性を質問しているのですが—この計画を一部見直して大胆に方針転換されることを求めますが、区長の方針を伺います。
これに先立ち、荒川放水路河川敷以外にも、うるおい広場下の隅田川沿いで吾妻橋フェストとのコラボレーション等、期間限定での社会実験も考え得ると思います。できない理由ばかり並べるのではなく、まずどんなことができるのか、実験してみんなで考えて、区民の声に応えてみませんか。もちろん管理を行うということでしたらなんでも無料ではなく、応益負担の有料で、ごみの持ち帰り等も当然求めてよい話です。改めて区長の見解を求めます。

* * *

最後に、食育について伺います。本日より、すみだ食育フェス2018「食育で みんながつくる 笑顔の環(わ)」が始まっています。全国的な評価を浴びているという観点からすると、食育は、雨水活用や中小企業振興施策と並ぶ、墨田区が誇る数少ない先進事例であると思います。区長が就任した一年目に行われた第10回食育推進全国大会の開催を終え、「ポスト大会」として、これまでの成果を検証し、更に大きく広げていく取組みが、いままさに求められています。
まず、食育を担う人材育成についてです。本区では、食育を推進するのは「人」であるという観点から、平成20年度より、食育を推進する中核となる人材の育成を積極的に進めており、「すみだ食育推進リーダー育成講習会」を開催し、リーダーの育成を行いました。まさに「人」つながる墨田区の施策はここに原点があったといっても過言ではないでしょう。これまで71人の方が講習会を巣立ってきましたが、平成25年を最後に新たな講習は行われていません。先に傍聴した平成29年度第2回すみだ食育推進会議では、民間委員からこうした点も指摘されたところですが、今後、こうした取組みを復活させ、さらなる民間人材の裾野を広げる取組みをすべきではないかと考えますが、区長の見解を求めます。
また、ポスト大会として、これまで国の所管官庁との関係で保健所で行われてきた取組みを、「地域力日本一」を目指す枠組みに再編成し、より全庁横断的な取組みを推進するため、所管の変更を含めた検討を求めますが、区長の見解を伺います。昨年第二回定例会では、現在開かれている庁内の食育推進会議は欠席が多く、参加者が減らされてしまったことを指摘し、改善を求めました。これは全庁的な意識が不足していることの証左であります。区長には、食育のあたたかい火を消さない取組みを強く求めます。

* * *

以上で質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

                                             

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