令和5年06月23日定例会 一般質問 稲葉かずひろ 議員

 

私からは本区の住宅環境に関連した3点及び本所吾妻橋駅周辺の自転車駐車場に関する質問を致します。

 

 先ずは本区のファミリー向け住宅に関する質問です。

現在、本区の人口は28万人を超えました。転入世代の内訳をみると20代から30代が最も多く、働き世代の転入が増えたことで、区民税の給与特別徴収、所謂給与天引きの区民税収入が十年前に比べて、約60億円増加しました。

このことは本区が若い働き世代に選ばれたている結果として、とても喜ばしいことです。

しかしながら、本区には0~4歳の子供を持つファミリー世帯の転出超過が最も多いという課題があります。

「平成29年度墨田区転出入者アンケート調査」では区外へ転出する最も大きなきっかけとなったことについての回答として「住宅の都合」が約37%と最も多くなっています。

また、「令和3年度墨田区住宅マスタープラン改定基礎調査報告書」において、現在の住まいに住居して困っていることについて「住宅が狭い」と回答した方が30%で最も多い結果でした。 

現在、本区の1住居当たりの平均面積は59㎡で、借家に絞ると38㎡です。これは近隣6区と比べて最も低い水準となっています。

特に本所地域ではワンルームマンションが多く建設されており、ファミリー世帯が希望する広さのマンションが少なく、家賃も高くなっている現状があります。

そのことが原因でファミリー世帯が、仕方なく区外に引っ越してしまうということが起きています。

 暮らし続けたい墨田区を目指すために、広さのあるファミリータイプの住宅を増やすことが、0歳~4歳の子供を持つ世帯の区外転出を食い止める重要事項の一つだと考えます。

 以上を踏まえ、区長にお尋ね致します。

 本区には広さのあるファミリー住宅が少ないこと、それが原因で子育て世帯が区外に転出してしまっていることに関して、区長のお考えと対策があればお聞かせ下さい。

 

 次に集合住宅条例に関して質問いたします

前の質問でも述べたように、子育て世代が転居する理由で多いのが「住宅が狭い」ということです。

 私の周りでも、「墨田区にすみつづけたいけれど、家族で住める広さの物件が見つからないから区外に引っ越す。」といったファミリー世帯の声を多く聞きます。

 折角、墨田区で暮らし続けたいと思ってくれるファミリー世帯の方が、家族で住むことができる住宅が見つからないからという理由で、区外に転居してしまうことは、本当に残念なことと思います。

 現状、本区の民営借家の1住宅当たりの延べ面積に関して50%が29㎡以下となっており、加えて49㎡以下の割合が32%です。

 つまり、区内民間借家の82%が49㎡以下の住戸となっています。これは近隣区に比べて圧倒的に狭い住戸が多いという結果になっており、23区全体平均と比べても49㎡以下の狭い住戸の割合が高いという結果になっています。

 私はこの問題を解決するに当たり、墨田区集合住宅条例の改正をするべきだと考えます。

現在、墨田区集合住宅条例には「総住戸数が25戸以上の場合、総住戸数の30%以上の住戸について専用床面積40㎡以上とする」と規定されています。

 40㎡の基準はファミリー世帯にとって、あまりにも狭すぎます。

国土交通省発表の誘導居住面積水準において、豊かな住生活の実現を前提とした場合、3人家族で住居する際の広さ水準は75㎡です。

 墨田区集合住宅条例の専用床面積基準や総住戸数に対する広さのある住戸の割合基準を引き上げること等により、ファミリー世帯が求めている住宅環境を整備していくべきだと考えます。 

以上のことより、区長にお尋ねします。

ファミリー世帯定着を目的として、今後は墨田区集合住宅条例を改正し、誘導居住面積水準に近い広さの住戸を増やしていく必要があると考えますが、区長の見解をお伺いします。

 次に「民間賃貸住宅転居転入支援制度」に関してお伺いします。

  本年の3月末までは賃貸向けに「民間賃貸住宅転居転入支援制度」がありましたが、現在は終了しております。

 「民間賃貸住宅転居転入支援制度」が終了した理由としては、令和4年9月の地域産業都市委員会、及び令和4年11月の決算特別委員会の内容から、「賃貸住宅転居転入支援制度を利用した、5割の方が転居を考えているという調査結果となった」「賃貸では効果が一過性の支援になってしまった。」等により、定住促進に繋がりにくかったという結果だと認識しています。

 しかしながら、ファミリー世帯の定住を目的とするのであれば、住宅購入、賃貸に関わらず、住宅事情にどのような悩みがあるのかの根本を見るべきだと考えます。

 アンケート結果より、「民間賃貸住宅転居転入支援制度」を利用した上で、転居を考えていると回答した方の多くが「住宅が手狭だったから」と回答しています。

 逆を返せば「一定の広さがあれば、住み続ける」ということになります。

 本年3月まで終了した「民間賃貸住宅転居転入支援制度」の支援対象に最低居住面積水準、以上という条件があります。家族3人の場合の最低居住面積水準は40㎡です。

 これでは支援対象の住居面積が狭い為、いずれは転居を検討することになってしましまうことは必然です。

 「民間賃貸住宅転居転入支援制度」の対象住居面積を誘導居住面積水準を参考とした広さに変更し、ファミリー世帯が満足のいく広さの賃貸住宅に対して助成を行えば、定住効果が見込めると考えます。

 現状、20代から30代の若年ファミリー世帯では持ち家を持たず、賃貸で暮らし続けるという考え方も多くなっています。

 つまり、賃貸だから定住しないのではなく、条件が合わないから定住できないという結果になっています。

 

そこで区長にお伺いします。

まずは先に述べた墨田区集合住宅条例の改正により広い住戸の確保が必要と考えますが、その後において家賃が高くなった等、住居費用に関する課題が出てきた場合においては、再度賃貸住宅に対する支援制度を検討いただけますでしょうか?

 

 

今後、高齢化と人口減少が予想される墨田区において、未来を担う子供達、ファミリー世帯が暮らし続けられるよう、住宅環境の整備と支援に力を入れるべきだと考えます。

将来を見据えた前向きなご答弁をお願い申し上げ、住宅関連の質問を終わります。

本所吾妻橋駅前の自転車駐車場についてお伺いします。

現在、本所吾妻橋駅周辺には第一から西臨時駐車場まで、5か所の自転車駐車場があり、第一駐車場から第四駐車場は浅草通り沿いの歩道上に設置されています。

現在の本所吾妻橋駅周辺は浅草からスカイツリーに向かう通り道となっており、平日休日問わず、多くの方が往来します。

特に本所吾妻橋商店街には行列ができる店舗もあり、自転車駐車場と相まって道幅が狭くなり、通行がしにくい場合があります。

最近でも自転車と高齢者が歩道上で接触する事故がありました。

地元の方からも、歩道上の自転車駐車場を整備をして、道幅を広くして欲しいとの要望が出ています。

また、本所吾妻橋駅自転車駐車場付近の三つ目通り沿道には民間が経営する自転車駐車場があります。自転車駐車場の運営について、民間の力を活用することも重要だと考えます。

以上のことより区長にお伺いします。

本所吾妻橋駅周辺の自転車駐車場に関して、今後再整備、移転の計画はありますでしょうか?

また、区が民間の自転車駐車場設置を支援する仕組みを作り、歩道上にある自転車駐車場の代替え地として活用することを検討すべきと考えますが、如何でしょうか?

ご答弁をお願い申し上げ、私の質問を終わります。

区長答弁

区長答弁PDF

 

 

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