自由民主党の「かんだすなお」でございます。
昨年11月8日の「立皇嗣の礼」で、令和への御代替わりの一連の国の儀式は恙なく終了致しました。
清新な気持ちで新年を迎え、初めての一般質問になります。
どうぞ宜しくお願いします。
本日は、大綱二点について質問を致します。
区長・教育長におかれましては、明確なご答弁をお願い申し上げます。
質問に入る前に、一言申し上げます。
新型インフルエンザ等対策特別措置法による「緊急事態宣言」が発令される中、区民の皆さまは大変な思いで生活をされていることと思います。
日本国は建国以来数多の国難に遭遇し、全国民が一致団結してそれを乗り越えて来た歴史がございます。
国難に対し燃焼・爆発する日本民族精神こそが、大和魂であります。
大和魂をもって、この国難に打ち勝たねばなりません。
昨年鬼籍に入られた「台湾民主化の父」李登輝元総統の拝顔の栄に浴した際、閣下からいただいた尊き大和魂の教えを胸に、一般質問に入らせていただきます。
まず、第1番目の質問は、国民健康保険による「出産育児一時金」の一部の外国人による不正受給対策についてです。
2012年7月9日、外国人登録法が廃止されました。
これに伴い、3ヶ月超の在留資格を持つ外国人は、日本人と同様に住民登録する制度に変わりました。
住民登録すると、勤務先の健康保険組合等に加入しない場合、自動的に国民健康保険に加入することになります。
それまで外国人の保険加入には1年超の在留が必要でしたが、3ヶ月超へと短縮されたため、対象者が大幅に増加致しました。
大多数の外国人は国民健康保険料を正当に納付していると思いますが、必要な在留期間が短縮されたことにより、国民健康保険料を滞納したまま帰国してしまう外国人も一部にはいるのではないかと危惧しています。
そうすると、国民健康保険料の外国人加入者の滞納率が上昇することにも繋がります。
ところで、外国人に国民健康保険が適用されると、日本国民同様医療費が3割負担で済むのみならず、オプジーボによる肺がん治療・人工関節置換術・冠動脈バイパス術等、実費負担なら数百万円も掛かるような高度医療も、「高額療養費制度」の適用で、最大でも30万円程度の負担で受けられるようになります。
更に、出産1児につき42万円が支給される「出産育児一時金」も受給出来るようになります。
昨今、一部の外国人による「出産育児一時金」の不正受給が行われているのではないかという声が、日本各地の地方議会で上がっていると仄聞しています。
また、同様に不正追及に立ち上がっている市民団体もあります。
一例として、横浜市在住の外国人が首謀者となって、千葉市等で外国人に「出産育児給付金」を不正受給させた大掛かりな詐欺事件が報道されていました。
さて、海外における出産の事実を外国語で書かれた書類で示された場合、不正を見抜くことは困難を伴うことと思います。
ある外国では、偽造された出産証明書が売買されているという情報も耳にしております。
因みに、荒川区では、不正受給を防ぐ目的で、外国における出産の場合、「現地の病院や公的機関に電話で問い合わせる」旨を事前に告知したところ、外国における出産数が半減したと聞いております。
この情報だけで判断は出来かねますが、一部の外国人による不正受給が横行していたのではないかという疑惑を抱かざるを得ません。
一部の外国人の不正行為を放置することは、外国人全体の印象を悪化させる要因にもなりかねず、墨田区が目指している多文化共生社会に逆行するものです。
もし、本当に不正が行われているのであれば、それは国民健康保険行政に直接的に悪影響を及ぼすものであり、支給を差し止めなければなりません。
そこで、質問致します。
1.直近の墨田区の総人口に占める外国人人口比率を教えて下さい。
また、今後の外国人人口比率の推移予測について教えて下さい。
2.直近の墨田区の国民健康保険料の全加入者の滞納率を教えて下さい。
3.直近の墨田区の国民健康保険料の外国人加入者の滞納率を教えて下さい。
4.直近1年間の墨田区の国民健康保険による、「出産育児一時金」総支給件数と総支給額を教えて下さい。
5.直近1年間の墨田区の国民健康保険による、母親が外国人の「出産育児一時金」支給件数と支給額並びに総支給件数に占める比率を教えて下さい。
6.直近1年間の墨田区の国民健康保険による、母親が外国人の「出産育児一時金」支給件数と支給額並びに総支給件数に占める比率を、主な国籍別で教えて下さい。
7.墨田区において、母親が外国人の「出産育児一時金」支給に関し、不正受給を摘発したことはありますか?
あるなら、その事例に関し経緯を教えて下さい。
8.墨田区は、外国における出産に関し、海外渡航・出産等の事実の真実性の確認をどのような手段で行っていますか?
当該外国の行政機関・病院等に直接確認をしているかどうかを明確にして教えて下さい。
9.墨田区では、一部の外国人による不正受給対策として、「電話を掛けて確認する」と事前告知した荒川区のような対策を行っていますか?
また、今後、どのような不正受給対策を行う予定がありますか?
墨田区の考えを教えて下さい。
(区長答弁)
1外国人に対する出産育児一時金の不正受給対策について
この点については、平成 31年 4月 1日付けの厚生労働省通知「海外療養費及び海外出産に係る出産育児一時金の支給の適正化に向けた対策等について」に基づいて対応していることを前提に、9点のご質問に順次お答えします。
1点目の直近の本区の総人口に占める外国人人口比率ですが、令和 3年 2月 1日現在、4.52%です。
今後の推移については、平成 24年に外国人登録制度が廃止され、本区の人口ビジョンでは外国人のみの推計はしていません。コロナ禍における人口変動要因も不透明な中、正確な推移を予測することは難しい状況です。
2点目、3点目の、滞納率については、加入者全体では、令和元年度現年分の調定額ベースで、12.52%、外国人加入者については、32.65%です。4点目の、「出産育児一時金」の総支給件数と総額は、令和元年度は 217件で、約 8,900万円を支給しています。5点目、6点目は、母親が外国人の場合の「出産育児一時金」の支給件数と、その額及び総件数に占める比率、並びに、それぞれの主な国籍別についてです。令和元年度の支給件数は 59件で、その額は約 2,400万円となっており、総件数に占める比率は約 27%です。
それぞれの主な国籍別については、中国籍が 28件で約 1,136万円、総件数比率で約13%、次にフィリピン籍が 9件で約 380万円、約 4%、次にネパール籍が 7件で約 300万円、約 3.2%、次に韓国籍が 6件で約 250万円、約 2.8%となっています。
7点目の、母親が外国人の場合の「出産育児一時金」の不正受給の摘発については、把握している限りでは、事例はありません。8点目、9点目は、外国での出産に関する事実確認の手段及び今後の対策についてです。
本区では、外国で出産した場合の出産育児一時金の申請については、厚生労働省からの通知に基づき、適切に対処しています。具体的には、荒川区と同様に、出産時に要する申請書類に加え、パスポート原本による出入国記録の確認のほか、出生証明書原本及びその翻訳文、「医療機関への調査に関わる同意書」の提出を必須の条件とし、複数の書類等を確認しています。
申請書類等に疑義が残る事案については、東京都国民健康保険団体連合会を通じて、直接、外国の医療機関等へ確認を行うなど、より厳密な調査を踏まえた上で、支給を行っています。
今後も、引き続き、必要な対策を講じていきます。
次に、第2番目の質問は、「聴覚過敏症」に対する施策についてです。
墨田区は、障害の有無に関わらず、手話及び意思疎通手段がより利用しやすい環境を目指し、相互に人格及び個性を尊重し合いながら共生する地域社会の実現に寄与することを目的として、「墨田区手話言語及び障害者の意思疎通に関する条例」を制定しました。
大変素晴らしいことだと思います。
さて、ここで私が問題提起したいことは、耳が聞こえないという障害をお持ちの方がいらっしゃる一方で、逆に耳が聴こえ過ぎることで生活に困難を抱えている方が多数いらっしゃるという現実です。
これを「聴覚過敏症」と言います。
当事者は、老若男女を問わずいらっしゃいます。
たまに、イヤーマフを付けて区内の道路を歩いているお子さんを見掛けることがあります。
イヤーマフは、一見ヘッドフォンに似ています。
しかし、それは音楽を聴くための道具ではなく、外部の音を遮断するための道具です。
本来、射撃の選手や騒音の激しい工事現場で働く方等が耳を保護するために使用します。
それをご存知ない方からすると、「子どもがヘッドフォンで音楽を聴きながら道を歩いていて、危ない」と思われるかもしれません。
しかし、当事者のお子さんは、音楽を聴くためではなく、苦手な音から身を守るために、イヤーマフを付けているのです。
「聴覚過敏症」の当事者は、特定の音に過敏に反応したり、多くの人にとって気にならないような小さな音が、耐えられないほど大きく感じられたりします。
その結果、イライラしてしまうことや、ぐったりと疲れて寝込んでしまうことさえあります。
例えば、スーパーマーケットでは、人の話し声・台車の軋む音・エスカレーターの動作音・環境音楽・館内放送・店員の売り声等、様々な音の洪水で溢れています。
そのため、極端に疲労してしまうので、スーパーマーケットに買物に行けないという方もいらっしゃいます。
一方、周囲の雑音から、1つの音を聞き取ることが困難で、宴会で目の前にいる人との会話に集中出来ないという方もいらっしゃいます。
また、苦手な音は人によって異なり、症状もまた違います。
例を挙げれば、食器が触れ合う音・珈琲やお茶を啜る音・大声や甲高い声での話し声・公共交通機関の車内放送・廃品回収車の自動音声・歩く靴音・カーテンの開閉音等、種々様々です。
体調が悪かったり、不安が強かったりする時には、特に「聴覚過敏症」の症状が強くなりやすいようです。
「聴覚過敏症」は、世間ではほとんど知られておらず、周囲に理解され難いのが現状です。
当事者にとってつらいことは、周囲から「これくらい我慢できるでしょう?」「そのうち慣れるよ」と我慢を強要されたり、「そんなことを気にするのは、我がままなんじゃないの?」などと責められてしまうことです。
しかし、「聴覚過敏症」の当事者は、気になる音の不快さから、身体が硬直し、思考が停止してしまう程のこともあります。
専門家によると、現状では「聴覚過敏症」の詳しい原因は分かっていません。
脳の情報処理の仕方に原因があるとも考えられていて、気の持ち方や慣れの問題では決してありません。
むしろ、苦手な音を何度も聞かされるなど、つらい体験が積み重なると苦手意識が強くなり、更につらくなることもあります。
「聴覚過敏症」は生まれつきのものもあれば、何らかの事情で後天的に「聴覚過敏症」の症状が生じた方もいらっしゃいます。
困難が生じても、「みんな我慢している」「自分の我慢が足りないだけだ」と、自分を責めてしまうことも少なくありません。
そんな現状を憂えた、心ある民間事業者が、「聴覚過敏症」の当事者を「見える化」するバッジやシール用のデータを無償で頒布しています。
障害の「見える化」は、非常に重要です。
例えば、白杖を持った人が歩いていると、その人が視覚障害者であることはすぐに分かります。
その一方で、「聴覚過敏症」に対する全国の行政の対応は非常に鈍いと言わざるを得ません。
今回、私は、区民の皆さんに「聴覚過敏症」というものを広く知ってもらうために、この問題を取り上げました。
そこで、質問致します。
1.墨田区の小中学校・幼稚園・保育園で、教職員・保育士が「聴覚過敏症」の児童・生徒・園児を把握し、何らかの配慮を行っている事例はありますか?
あるなら、どのような配慮を行っているのか、具体的に教えて下さい。
また、今後どのような取組を行うのか、教えて下さい。
2.「聴覚過敏症」の当事者は、世間からその存在を知られず、一人で苦しんでいます。
私がお話をお聴きした「聴覚過敏症」の当事者は、「視力の低い人が眼鏡を使用するように、『聴覚過敏症』のある人がイヤーマフを使用するという認識になって欲しい」と語られていました。
区として、「聴覚過敏症」について区民への周知・啓発活動をすべきではないかと考えています。
区の考えを教えて下さい。
3.現状では、「聴覚過敏症」の当事者で、「ヘルプマーク」を代用して使っている人がいらっしゃいます。
「聴覚過敏症」であることを示す、公的なマークは何もありません。
墨田区で「聴覚過敏症」専用のマークを作ることは現実的ではないと思いますが、周知・啓発活動を兼ねて国や東京都に制作の働き掛けは出来るかと思います。
区の考えを教えて下さい。
以上で、私の一般質問を終わります。
ご静聴、誠にありがとうございました。
(区長答弁)
2聴覚過敏症で生活に困難を抱えている人への支援について
まず、「聴覚過敏症」に対する施策についてです。
これまで、区内の保育園及び私立幼稚園において、「聴覚過敏症」と診断された児童の事例は把握していませんが、こうした事例が生じた場合は、症状を有する園児一人ひとりの発達状況に配慮し、障害や困難さに寄り添って、適切に対応していきます。
次に、区民への周知・啓発活動に対する私の考えです。「聴覚過敏症」に対する理解促進を図ることは重要であると認識しており、区報 2月 11日号で、聴覚過敏やイヤーマフの使用についてのピクトを掲載し、理解促進を図っています。また、民間事業者が発案した、「聴覚過敏保護用シンボルマーク」を、現在作成中の「コミュニケーション支援シール」の中の一つとして活用を予定しています。
このシールは、障害をお持ちの方がスマホケースやヘルプマークなど、身の回りのものに貼って表示し、周囲の方に対して、障害の特性や配慮に関する理解を促すもので、簡易なコミュニケーションツールとなるものです。
次に、周知啓発活動を兼ねた国や都への働きかけですが、区では、当面、「聴覚過敏保護用シンボルマーク」を活用し、理解促進を図っていきたいと考えており、公的マークの作成に向けた国や都への働きかけについては、機会をとらえて対応していきます。
(教育長答弁)
2聴覚過敏症で生活に困難を抱えている人への支援について
聴覚過敏症の、区立幼稚園、小・中学校の園児・児童・生徒の把握・配慮事例についてです。各幼稚園及び小・中学校では、聴覚過敏症の園児・児童・生徒を把握しており、保護者と連携して、個々の状況に応じた配慮を行っています。具体的には、保護者からの申し出に基づいて、「イヤーマフ」など、外部からの音を遮断する器具を、使用する例があります。
また、「座席の配置を工夫する」、「スピーカーなどの音源から離す」、「外からの音を遮断するために窓を閉める」、「放送のボリュームを調節する」など、音が、聴覚過敏症の園児・児童・生徒に対して、大きな負担にならないよう、配慮を行っています。
今後、保護者との連携を更に密にし、症状を有する園児・児童・生徒一人ひとりの障害や困難さに応じて、よりきめ細かな配慮を行っていきます。
*本要旨は聞き取りによるもので公式なものではありません。