平成22年 9月9日 第3回 定例会
代表質問 基本計画の改定に向けた取り組みについて
自由民主党 林 恒雄
問
墨田区は去る7月に人口25万人を達成いたしました。
平成18年に策定した、「墨田区基本計画」に定める平成27年度目標を前倒しして、実現したものであります。私としては、まことに喜ばしいことと考えております。
1 交通インフラの集積が人口増となっている
回顧しますとトリフォニーフォールが開館した平成9年は人口最小でして、平成10年人口を100として22年1月の増加指数は区全体で112でこれを上回る増加町丁は南部で72%、北部で19%で、ことに江東橋地区の増加は目立って大きいものです。質の高い消費生活を享受できる、商業集積を進めることや安心・安全な環境を高める施策が求められています。
大江戸線や半蔵門線の乗り入れによる、交通インフラの集積、錦糸町副都心構想や、曳舟地区市街地再開発事業が導入され、また東京スカイツリー建設着工による本区のイメージアップは大きいものです。年齢階層別動向を見ても9歳以下の増加、30〜44歳の増加は子育て世代の流入が多いと考えられます。
2.産業規模従業員の両極化
産業の町墨田区は従業員規模別企業では、20人から49人規模の現象が目立ち、小規模化・大規模化に2分される傾向が見られます。工場や商店などが撤退して、マンションなどが増えて本区の産業構造が変わってきていることも事実であります。
3.区民の満足度の物差しを評価基準と公平性
現在の基本計画の考え方は様々な事務事業を、どれだけやったかという「活動量や実績」という物差しではなく、どれだけ区民が満足したかという「成果」を物差しにして、施策ごとに目標を定めた行政評価の視点を取り入れています。
私はこの部分は、以前にない基本計画での大きな進歩と思います。区民の満足度の成果を本当に数値化しその評価を生かす仕組みになっているか、公平性の無付かしいところで有ります。
平成22年度は中間年にあたります。その評価に関心を持つもので、その結果をどのように検証し、今後にどう生かしていくか区長の見解を伺います。
4.社会経済の変化の対応
次にこの中間結果を元に後期に向けての改定作業に入ると思いますが、この五年間の東京スカイツリーの建設や関連事業が順調に進む一方で社会経済状況の大きな変化も見られます。
これらの状況を反映するために、基本計画の中の様々な事業についても見直す必要があるのではないかと思いますが、区長はこの基本計画中間改定をどのようなスケジュールで策定されるお考えなのかご所見を伺います。
答
基本計画改定に向けての取り組み
今年は、現基本計画を策定してから5年目に当たることから中間の改定に向け、行政評価の視点に立って前期5年間における施策の中間評価を実施する。
そこで、7月下旬から8月中旬にかけ、無作為抽出で4000人の区民の方にアンケートを行い、施策ごとの重要度や満足度などについて調査をした。現在その集計作業に入っており、今後は、その結果をもとに詳細分析を行うことになるが、中間目標値より結果が下回ったり、区民の重要度が高いにもかかわらず満足度が低い施策があった場合は、その原因を分析し、新たな視点で施策や事務事業を見直す必要がある。一方で、中間目標値より結果が上回った施策についても、さらに評価が高くなるよう計画事業の改善や拡充を図っていく。
改定スケジュールについては、区民アンケートの結果・分析を踏まえたうえ、できる限り速やかに中間改定の方針を定め作業に入りたい。しかし、後期5年間の新たなリーディングプロジェクトや、学校跡地の活用も含めた公共施設の整備計画などの重要な課題の方向性については、来年が統一地方選挙の年であり新しい議会構成や執行体制の中で十分議論する必要があるので、区議・区長選が終了次第、できる限り早い時期をとらえた改定を進めるべきであると考えている。
改定過程における区民参加と議会の関与について
現在の基本計画の策定過程において、区民の視点を取り入れるために基本計画区民ワークショップを立ち上げ、38名の区民の方々にご参加いただいた。そこでは活発な議論が交わされ、たとえば「きれいなトイレ整備事業」は、来街者が気分よく、そして長時間街歩き観光を楽しんでほしいという観点から提言を受け、それを参考に基本計画事業とさせていただいた。
また、このたび議案として提出している協治(ガバナンス)推進条例案においても、「基本構想および基本計画をはじめとする区政の各分野における施策の基本的な方針については区民参加の機会を保障する」と規定しており、今回の改定においても区民参加の機会を確保し、区民の目線や発想を生かした意見・要望等をお聴きしたい。また、区議会としての改定に対する関与に付いても、節目を捉えて随時ご報告するとともに、素案等取りまとめにあたっては、その取り扱いを含めて、区議会とご相談していきたい。
2 協治(ガバナンス)推進条例の区民への定着について
1.区民のニーズ
次に改定課程における区民参加と議会の関与についてであります。
現在の基本計画を策定する課程では、協治(ガバナンス)の視点に立ち区民による会議体を設置し、広く意見を聴取して検討してきたと聞いております。区民は確かな生活者の視点を持っており、行政では発想できないユニークな提案が出てくると思われますが、この中間改定でも同様な方法で策定をされるのでしょうか。
2.区議会の意見を入れる
また、区議会でも調査特別委員会を設置し、公共施設整備の考え方や目標値の設定などについて様々な議論が行われてきましたが、今回の改定においては区議会の意見をどのように反映させるのか、後所見を伺います。
3.区民への定着は
協治(ガバナンス)推進条例の区民への定着についてです。山崎区長は平成17年11月墨田区基本構想を策定する際、新たな町作りの理念として区民と区が一緒になって「すみだ」を作る「協治・ガバナンス」の考え方を提唱され、我々区議会も区として協治・ガバナンスによる町作りを推進していくことになりました。
その後、「協治・ガバナンスの仕組み作り検討会」を経て「協治(ガバナンス)推進委員会」で1年にわたり条例検討がされ今回その推進条例が提案されました。
条例案の基本原則「情報の共有」「区政への参加」「共同の推進」についての施行後の取り組みをどのようにされるか、区長に伺います。
4.情報の共有をどうはかるか
まず、「情報の共有」では、これまでも情報公開や審議会の公開・区の知らせなどによって区政情報の提供に努めてきていると思います。しかし、区民の方からは具体的問題が発生したときに、それを解決するための区政情報になかなかアクセスできないとか、あるいは、区の職員の説明が不十分で情報の公開になってないままに、事が運んでしまうと言う苦情を耳にします。
このような問題を解消するために、区長はどのような方策をお考えなのかお伺いいたします。
5.区民意見の深化は
また、「区政への参加」につきましては、事案によってはパブリックコメント手続きや、審議会への公募などされて機会を作っていますが、一般の説明会に見られるように、関心ある問題に参加した区民の意見が聞き置きで審議情報の説明も乏しく、区民参加意欲を阻害する状況にあります。
区民のアイデアと意欲を組み立て町作りの賑わいにつなげるために、区長は区民参加をどう深化させるおつもりですか、お伺いします。
6.共同の推進の場と資金は
次に「共同の推進」ついてです。条例案では共同の環境整備として、「人材の育成」「活動の場の提供」「活動に必要な資金援助」などの施策を行うと規定されておりますが、具体的な内容が規定されておりません。区民活動団体やNPOなどの皆さんからは、活動場所や人材の交流・ネットワークを計る拠点に対する要望が強いと伺います。
区としてそのことをどう検討し、これらの団体の乏しい活動資金の援助に当たられるのか、区長は援助等どのように検討されるのですか。
7.条例の普及の浸透を
ガバナンス条例に関する最後の質問は条例の普及啓発に関する取り組みです。基本構想で協治・ガバナンスの考え方を区民に提示して5年たちますが、縷々申しました例をとっても未だ十分浸透しているように思えません。多くの区民が参加する、機運作りは重要です。区長のご所見を伺います。
答
「情報の共有」について
区政情報の提供については、これまでも「区のお知らせ」、ホームページ、ケーブルテレピなど、様々な広報媒体を通して行ってきた。「'情報の共有」は、参加や協働の大前提であり、今後、区政情報の提供充実に向けて、多様な手法を活用し、区民の方々が入手しやすく、分かりやすい'情報提供を適切に行う仕組みづくりが求められると考えている。
なかでも、この仕組みを担う個々の職員の説明責任、応答責任が極めて重要であると考えている。本条例案にも職員の育成に関する規定を設け、協治(ガバナンス)の意義を踏まえた研修等を通じて、必要な知識の習得、能力の向上に努めていきたい。
「区政への参加」について
区民ニーズが多様化・高度化する中で、区民一人ひとりに知識や経験を活かしながら、政策等の企画立案や実施、評価の各過程に主体的に関わっていただくことにより、より区民ニーズに沿った形で、質の高い公共サービスを構築することが可能となる。そこで、本条例案においては、審議会等の設置目的に応じて公募の委員を加えるよう努める規定を設けた。
しかしながら、どのような場合に、どのような基準で、区民参加や審議会の委員公募がされるかの基準は定めていない。したがって、条例案が可決されたら直ちに、区民参加の基準、公募の方法・選考方法等の規程整備を図っていきたい。
「協働の推進』について
区民活動団体やNPOの活動場所や人材の交流、ネットワークを図る拠点など、協働の場や拠点の整備も重要なので、現在、計画を進めている地域プラザや、区民活動センターなどを整備し、これらの施設を中心に、協働団体の活動を支援していきたい。また、地域の課題がますます複雑・多様化する中、その解決に向けて、区民の方々の主体的な公益活動を促すために、活動資金の支援も課題となっている。
そこで、予算の範囲内で財政支援を行うのか、区民や企業からの寄附金等を財源とする基金の設置を行うのかなど、様々な資金援助の手法が考えられるが、これらの方法による新たな公共サービスのあり方については、検討の上、改めて区議会にご相談したい。
「条例の普及啓発」について
協治(ガバナンス)の考え方が十分に浸透していない中、今後、多くの区民が参加する機運づくりが重要であるとのご指摘があった。この条例を定着させるには、より多くの区民の方々にまちづくりに参加していただき、その結果として、より良い地域社会にしていくことが、非常に重要な課題であると認識している。
したがって、今後、区のお知らせの特別号やリーフレットを発行するほか、シンポジウムを開催するなど、この条例について、区民の方々がいきいきと地域で活躍するための共通の規範であることを知っていただくために、様々な機会を通じて普及啓発に努めていきたい。
3 産業振興について
質問の3点目は、今後の本区の産業振興について区長におたづねいたします。
1.タワーブースの活性化
建設中の東京スカイツリーに予想を遙かに上回って、全国から観光客が訪れています。他区の企業も足下に商業拠点を構築し始めました。
経済の低迷で日本全体が元気のない時、景気回復の機会に最大限生かすことです。タワーの墨田区ブースに、墨田ブランド認証商品他、きらりと光る工業製品のPR場所にも活用すべきです。颯爽とした区内循環バスの運用でしっかり観光客を掴み、浅草と共にその戦略を区長はどのように構築し、千載一遇の好機を掴もうとされるのですか。
2.各部横断的的展開と産業空洞化の対処
また事業によっては、縦割りでなく組織横断的に各部が密着な連携をもって事業展開を行い、カバーしていくことが必要です。
一方で、世界的金融不安に加え急激な円高の進行は、ものづくり造りの拠点が海外移転につづくなか、国内産業の空洞化は深刻です。中小零細企業の多い本区産業は深刻な影響を受けています。産業振興をどうするのか、お伺いします。
3.物作り集積の活用
本区の物作りの技術を守り育てていくために、東京スカイツリーを活用した工業振興の方策を当然考えるべきです。
万年筆づくりの特殊な技術を持った人もいます。産業を支えたたくさんの職人の技術や金属加工などの、機械金属関連や繊維製品などのファッション関連の企業の集積があり、ネットワークもあります。このような本区の特徴を生かし、引き続き発展してもらうためにも、新たな視点に立った工業振興策が求められています。
その窓口も作るべきです。区長のご所見をお伺いいたします。
4.商業活性化の力はやる気を培うことだ
また商業の面でも商店街の衰退化が進んでいます。区民生活を支えるという点では、区内商業の持つ役割はきわめて重要であるばかりではなく、町歩き観光と言った側面からも、商店街の持つ役割の重要性が指摘されています。
さきの6月議会で商店街活性化に関する条例を議決したところですが、現時点で区内の主要地区の商業活性化の取り組みはどうなっているか。地区へのコーディネーターの派遣が必要ではないか。また、商業活性化とって重要となる商店会の法人化を含む組織強化に他区から新参入した、企業の参加の要請指導も必要です。
さらに、今後の商業活性化に対する、基本的考え方について区長のご所見をうかがいます。
5.自立化の手立ては
次に観光振興についてお伺いします。観光振興プランに基づき振興策を展開されていると思いますが、開業間近です。観光協会の力強い自立化や平成23年度予算編成にあっての東京スカイツリー開業後をにらんだ取り組みの基本的な考え方について、区長のご所見を伺います。
答
工業について
東京スカイツリーの建設に伴い、本区を訪れる観光客も増加し、注目度が高まっている。本区の産業振興、観光振興の取組を戦略的に行い、この千載一遇の機会に本区の活性化につなげていきたい。
特に、景気の低迷に加え、円高等による産業の空洞化が懸念される現在の経済環境において、区内享業者が置かれている厳しい経営環境を改善するためにも、東京スカイツリーを活かした産業振興施策を着実に実施していく必要があると考えている。そこで、これまでのものづくりの支援に観光という視点を加えた、ものづくりと観光が融合した新たな施策展開が不可欠であると認識している。
したがって、これまでの組織別の取組に加え、組織横断的な取組も必要になると考えている。その上で、工業振興施策については、これまでの下請け中心の事業展開から最終商品づくりも手がけ、その過程で技術力の向上と販路の拡大を目指していただきたいと考えており、区として、商品開発と販路開拓支援という大きく2つの観点から産業支援に取り組んでいる。商品開発支援としては、東京スカイツリー関連グッズを商品化するための地域優遇策を活用した取組を推進することや、すみだ地域ブランド戦略事業の中で、デザイナーとコラボレーシヨンした新しい商品開発の取組を推進している。
もう一つの販路開拓の支援としては、区内企業の持つ優れた商品・技術力をPRする取組として、7月末に発表した「すみだブランド」の重点的プロモーションをはじめ、「すみだ。もの処」での区内事業者の商品の展示・販売がある。そして、ここでの検証をもとにスカイツリーの街区内に予定している観光プラザにつなげていきたい。さらには、区内の回遊性を高めるということも視野に入れた3M運動の企画などを通じ、墨田区の商品や技術力を内外に発信することにより、販路の開拓、拡大に力を入れていきたい。
商業について
商業振興施策については、「商業活性化すみだプログラム」における商業拠点ごとの特性を活かした取組を実施している。特に、東京スカイツリーを訪れる観光客の誘客を目指し「押上・業平橋地区」や「吾妻橋地区」では、商店会や町会により「活'性化協議会」が設けられ、活性化に向けた様々な取組が行われている。他地区においても、回遊'性を高め観光客を誘客する取組なども検討されているので、既存の商店街活動の支援を行いながら、その進捗にあわせ、商工業アドバイザー派遣を通じた人的支援や商業活性化に関するコーディネートを行うための補助金による財政的支援などを通じて、事業展開を図っていきたい。
今後の商業活性化を考える場合において、区民の消費生活を支えるという商店街の役割とともに、本区を訪れる多くの観光客の方に区内を回遊し消費していただく場としての商店街の役割がある。そのためには、第2回定例会で制定された「墨田区商店街活性化に関する条例」の具体化として、他地区からの新規出店者にも積極的に加盟を促すことも含め、各商店会及び墨田区商店街連合会の組織を強化することが必要であると認識している。
産業構造が変化し人口も増えている状況の中で、観光商業という要素も考慮し、どのような商業集積が必要なのかを見据えた支援策を検討していきたい。
観光振興策
平成23年は東京スカイツリー開業の前年となり、本区が取り組んでいる観光振興の大きな節目ともいえる重要な年である。したがって、「墨田区観光振興プラン」に基づいて、これまで推進してきた様々な施策を墨田区観光協会と連携しながら着実に実施するとともに、さらに取り組みを強化し、国際観光都市すみだの実現に向かって逼進していきたい。
そして、本区における観光振興の基本は「街歩き観光」であり、区内各所に存在する名所・旧跡.うまいものなどの観光資源を掘り起こし、磨き上げ、それらを繋ぎ合わせることで、すみだを訪れた観光客に回遊していただくことが重要であると考える。さらに、広範な街歩き観光を推進するために、両国や向島を中心として、これまでに展開している街歩きルートに加え、工房ショップや小さな博物館、舟運等も活用した、すみだならではの多彩な観光ルートを提案していきたいと考えている。
4 少人数学級に向けた取り組みについて
1.学級編成の標準の見直しにどう対処するか
最後に墨田区の少人数学級に向けた取り組みについて、何点か教育長にお伺いします。
文部科学省は先月27日、平成23年度から6年間で公立小中学校の1学級の児童・生徒数の上限を現行40人から35人に引き下げさらに、その後の2年間で小学校1年生と2年生については、5人引き下げて30人学級にするという計画案を発表しました。
このようにが急変性の標準がみなをされることになれば、昭和55年いらい実に30年ぶりと言うことになります。
また、計画案では、来年度にまず小学校1年生と2年生を35人学級とし、平成24年度から毎年1学年づつ35人学級にしていき、併せて中学校についても平成26年度から、毎年1学年づつ35人学級にしていくとのことです。
2.現行教員の加配の効果をどう引き出すか
本区では、現行制度の中で習熟度別の指導や小人数指導を行って、一定の成果を上げてきたと評価するところです。このたびの国の少人数学級への取り組みは、墨田区ではじめていた少人数指導の施策とどうちがうのか、児童生徒のたどうせい症候をもつ子らの特殊事情の対応はどうなりますか。教育長にお伺いします。
3.学校適正配置の見直しはあるか
次に当然国の計画案に必要な予算や教員数が確保されることが前提となりますが、もしこの計画案通り実施されるとなった場合、墨田区の小中学校でどのくらいの学級数の増加が見込まれるのか。その結果、必要となる教室数はどのように確保する考えでしょうか。
さらに、国の計画案通り、来年度入学する1年生を2年生から35人学級にするとすれば、学校選択制度に伴う各学校の新1年生の募集人数にも、影響が出ると思います。
本区の学校適正配置計画の見直しも視野に入ってくるのでは無かろうか。教育長はこの事態をどうお考えになりますか。また、さっそく今回の募集から35人学級を前提として、新1年生の募集人数を決定されるおつもりでしょうか。
答 (教育長)
少人数指導と少人数学級との違いについて
本区では、平成5年度から順次、各小・中学校で少人数指導が展開されている。各学校では、特定の教科の学習において、理解の程度や学習状況に応じた学習集団を構成し、きめ細かい指導を行ってきた。
この取組は、授業中の挙手も増えるなど、学習意欲の高まりが見られるとの報告を受けている。教育委員会としても少人数指導という形態は、学力向上の面からも効果が高いと評価しており、条件の許す限り継続していきたい。これに対し、今回提示されている少人数学級は、学級編制そのものを40人を基準とするものから35人へ縮小するものである。この学級編制の小規模化により、一般には、多動性のある子ども達など、さまざまな課題のある子ども達への日常的なきめの細かい指導に有効と考えられている。
いずれにしても、35人学級編制により、教員数が増加することは、学校全体として個に応じた対応が行いやすくなると考えられるので、引き続き、国、東京都の動向を注視していきたい。
学級増の見込みと必要な教室の確保について
各小中学校に在籍する全学年の児童生徒について、単純に、現在の40人学級が35人学級になると想定してシミュレーションすると、学級増の目安は小学校で27クラス、中学校で13クラスの合計40クラス増加することになる。ただ、文部科学省の計画案は、来年度にすべての小中学校全学年を対象に一気に35人学級とするものではなく、来年度は新1.2年生のみを実施し、その後は1学年ずつの8年計画で徐々に実施していくというもので、一時にここまでの学級増にはならない。ちなみに、来年度入学及び進級する新1.2年生において試算してみると、全体で7クラスの増となる見込みである。
また、この学級増に対し必要となる教室の確保については、短期的には余裕教室の普通教室への転用により対応していく。さらに長期的には、児童生徒数の推移を注視しながら、施設の更新や大規模改修などを見据え、必要に応じて、増設などにより適切に対応していきたい。区立学校適正配置等実施計画については、児童生徒数の動向や教育制度の変更等、教育環境の変化が生じた場合には、必要に応じて適切な修正を行うこととしている。
今回の少人数学級の導入は、1クラスあたりの学級数の想定に変更をせまるものであり、適正配置等実施計画にも一定の影響を与えることとなるため、計画の変更の必要性も含めて検討していきたいと思う。
学校選択制に係る新一年生の募集について
国の計画案どおりに35人学級が導入されるとすれば、来年度は新一年生及び新二年生に影響が出ることになる。したがって、この9月中旬から始まる新一年生の募集においては、これまでの学校選択制度の希望状況や各学校の施設や設備状況等を十分考慮しながら、35人学級が導入されても対応可能となるよう募集人数を決定する予定である。



