平成29年度決算特別委員会が閉会しました。

10月19日開始の実質審議が終了し、私たちは、報告第1号、報告第2号、報告第3号及び報告第4号の各会計歳入歳出決算について認定しました。

決算特別委員会委員

しもむら緑 委員長
坂下修 委員
樋口敏郎 委員
福田はるみ 委員
加藤拓 委員
坂井ユカコ 委員

会派を代表し、坂井ユカコ委員が、意見開陳を行いました。

墨田区議会自由民主党の坂井ユカコです。
会派を代表して、議題に供された報告第1号、報告第2号、報告第3号及び報告第4号について意見開陳を行います。

まず、財政について意見を述べます。

内閣府の報告によると、保育の受け皿拡大による女性就業者の増加等、雇用環境の改善で、若者の失業率は4.6%と、平成4年以来の低水準となっています。
また、毎年の賃上げや、最低賃金の引き上げにより、所得が増加し、消費は持ち直しているとされています。
更に、訪日外国人旅行者数が平成24年の836万人から昨年2,869万人と激増し、地方の小売、飲食、宿泊などを押し上げています。
名目GDP、実質GDPにおいても、過去最高の数値となり、平成24年2月を底に、ゆるやかに回復してきた我が国の経済は、戦後2位の「いざなぎ景気」を超える長さとなりました。
この回復基調は長期化する見通しです。
 

 翻って本区を見ると先行きは不透明であり、決して予断を許さない財政環境です。
 ここ数年下降傾向にあった経常収支比率は、28年度の83.7%から1.3%上昇の85%で、新たな行政需要に対応できる体力が無い、硬直した財政状況下にあります。
具体的に普通会計の性質別歳入を見ると、29年度は、「法人住民税の一部国税化の影響」による「特別区交付金の減少」があり、本年度には「地方消費税の清算基準の見直し」、更に来年秋には、「幼児教育・保育の無償化」、「消費税引上げ段階の、法人住民税の更なる国税化」といった課題が次々発生し、わが区は、消費税率引上げによる増収分を差し引いたとしても、大幅な歳入減を迫られていくことは明白です。

また、性質別歳出では、義務的経費、とりわけ扶助費に65%以上が充てられています。
高齢化に伴う医療扶助に加え、本区が推進する子育て支援等、扶助費はこれからも、増加の一途をたどるでしょう。
更に積立基金残高は、年々増えてはいるものの、「173億円」と少なく、来たるべき大災害や、社会情勢に大きな変化が起きた時、果たして必要な区民サービスを安定的に提供することができるのか、今後想定される膨大な財政需要に対応できるのか、依然として大きな不安が残ります。
 こうした決して予断を許さない財政環境の中、山本区長には、より一層の行財政改革への取組みと、効果測定・PDCAサイクルで、施策を常に検証しながら、本区の将来を見据えた、堅実な財政運営をされることを厳に求めます。

続いて、当特別委員会で議論にのぼった、各施策に対して意見を述べます。

第一に防災対策についてです。
まず、大規模水害対策について述べます。
これまでわが区は、震災を中心にした防災対策の周知を図ってきました。地域防災計画修正を機に、今後は、大規模水害に対しても、震災同様に周知徹底と対策強化を求めます。
広域避難先を区独自で模索し、一定数の避難場所を確保する努力や、荒川下流域でのタイムライン防災行動計画に必要な対応を取る等、スピード感を持って対策を進めるとともに、江東5区においても、連携と検討を強化して下さい。

次に学校体育館へのエアコン整備についてです。
わが会派は、大規模地震等の災害の時、避難所としての役割を担う学校体育館に、「防災対策として」エアコン導入を求めてきました。
これに対し、区長は推進を表明されました。来年の夏から、計画的な導入ができるよう、財源の確保等、着実な検討を求めます。
また、わが会派の提案により実現した「区立中学校生徒の普通救命講習の受講」については、地域の担い手育成、地域力向上という観点から、生徒を「地域にかえす」という教育委員会としての取り組みを高く評価しております。
今後は、中学生が、地域防災訓練等で活躍できる「具体的環境」を「教育委員会において」用意することを強く求めます。
防災拠点会議については、防災拠点本来の活動目的が、地域住民に認識されるよう、周知徹底を行うことが重要です。行政として、拠点ごとの特色や現状を把握し、適切な助言を行うことで、訓練の質の向上を図られることを強く求めます。

第二に少子高齢化についての議論から述べます。
子育てしやすい環境づくりは、区長の掲げる「夢実現プロジェクト」の筆頭施策であり、3年間で着実に保育定員を確保できたことは評価していおります。その一方で、待機児童の解消には至っていないことは残念です。
今後は保育所定員の適切な確保に努めつつ、幼稚園や在宅子育てに対する支援等、保育園以外でも、適切な子育てができるような環境作りを強く求めます。

産前産後ケアでは、出産・子育て応援事業「ゆりかごすみだ」について質疑しました。
31年度以降補助が減ってしまうものの、出産後にハイリスク児を見つける「スクリーニング」は、親子双方にとって大変重要であると考えます。
育児パッケージをどうするのかを含め、財源上の課題を克服できるよう、検討を進めて下さることを求めます。

区長には、このような、子供を産み、安心して育てられる環境作りに注力されるよう、重ねて要望したいと思います。

第三に教育に関しては、29年に改訂された幼保小中一貫教育計画の下、就学期や進学期を意識した指導による「小1プロブレム、中1ギャップの解消」に向けた努力を求めます。
また、学力向上新3か年計画は、30年度が最後の年度です。
加藤教育長を中心として、計画の目標達成のための取組みを、さらに推し進めていかれることを強く求めます。

今回の特別委員会では、消費者にも事業者にも、さまざまなメリットが期待される「キャッシュレス決済の推進」について、各款別で質疑をいたしました。
庁内においては、税務課で既にスタートしている区民税、都民税および軽自動車税の納付に加え、「国民健康保険料納付」のクレジット決済導入を求めます。
また、区民や来訪者の利便性向上ため、庁舎2階の観光案内所のクレジット決済、および北斎美術館における「モバイルレジ導入」を、必ず実行されることを強く求めます。
 加えて従来型のクレジットカードとは異なる多様な決済方法についても、区商連と連携して進めることを求めます。

第四に観光について述べます。
スカイツリーにある観光まち処が、「待ちぼうけ」となっている件など、観光案内所の在り方を問いました。
34年の契約満了へ向け、立地、経費および運営が、適切であるのか、検討を求めます。
北十間川観光回遊路については、地域住民と親和性のある開発をするとともに、短距離の舟運について、活用方法を検討するよう求めます。
合わせて、旧中川を筆頭に、区内に多数存在する「河川の利活用」についても検討されたい。

このたびの決算特別委員会では、業務改善プロジェクト、地域ポイント制度実証実験など、事業の在り方、施策の有効性についていくつか指摘をさせて頂きました。

各事業においては、執行した予算に見合った効果が得られているかの検証を行い、その成果について議会に明確に示せる状態にしておくことを肝に銘じて下さい。

各所管が行う事業について、個人プレーで完結してしまっていないか、業務プロセスに無駄やダブリが発生していないか。PDCAで適宜見直しが図られているか。事業はあまねく区民に周知されているか。委託するにあたっての費用対効果は。
なによりも、「やること」が事業の目的になっていないか。
これらについては、事業見直しに関する具体的なシステムを作るなど、しっかりと検証がなされ、業務の見直し、事業の再編として我々に示されることを望みます。

その他本委員会中、会派から申し上げた「指摘および提案」について、区長および執行機関には、真摯に受け止められ、迅速に対応されることを求めるとともに、のこすところの30年度予算執行において十分に留意されることを求めます。
合わせて事業の大小にかかわらず、政策目的と効果を十分に検証されたうえで、31年度の予算を編成されることを強く求めます。

以上のことを、着実に実行されることを強く要望し、議題に供された報告第1号、報告第2号、報告第3号及び報告第4号の各会計歳入歳出決算について認定し、意見開陳を終了いたします。

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