平成30年度第四回定例会 一般質問 しもむら緑

墨田区議会自由民主党のしもむら緑でございます。通告してあります大要3点につき、山本区長に質問します。明確で前向きなご答弁を宜しくお願い致します。

大要1点目は、災害時の事業継続計画(BCP)の策定について伺います。

現在、本区では、区民の生命、生活及び財産を守るため、震災時の業務を円滑に遂行できるよう「墨田区事業継続計画(BCP)【地震編】」を策定しています。しかしながら、平成22年から一度も改定が行われていません。その間、東日本大震災や熊本地震など多くの地震災害が発生し、改めて大地震発生時の初動体制や、備蓄品、避難所の運営の在り方などが大きく見直される動きが各地で起こったことは、ご承知のことと思います。また、東京都に至っては今後30年以内にマグニチュード7クラスの首都直下地震が70%の確率で発生することも予想されています。そこで、区長に伺います。平成22年当時より大きく状況も変わり、教訓を活かした様々な検証も行われていることから、「墨田区事業継続計画(BCP)【地震編】」を、策定根拠となっている災害対策基本法、墨田区地域防災基本条例、墨田区地域防災計画とも整合性を図りながら改定すべきと考えますが、区長のご所見を伺います。当然ながら想定を上回る事態も考慮し、多角的に検討すべきであるということも付け加えておきます。

次に、水害発生時の事業継続計画(BCP)の策定について伺います。昨今、震災に加え、全国各地で豪雨が頻発、激甚化し、多くの被害が出ています。このことを受け、「水防災意識社会再構築ビジョン」の取組を中小河川も含めた全国の河川でさらに加速させ、洪水等からの「逃げ遅れゼロ」と「社会経済被害の最小化」を実現するため昨年の6月19日に水防法の一部改正が施行されました。墨田区においても、この程発表された江東5区大規模水害ハザードマップは衝撃が大きく、対策が急がれているところです。震災時と、水害時の対応は全く異なります。荒川等が決壊した場合、2週間以上浸水が引かない地域が本区では大半を占めるなか、垂直避難ではなく、広域避難を考え、逃げ遅れゼロを目指す必要があります。要配慮者支援のほか、区の職員もどのタイミングで避難するかについて等も視野に入れておかなければなりません。そこで区長に伺います。既存の【地震編】とは別に、【水害編】のBCPも策定するべきと考えますが、所見を伺います。併せて、広域避難を考えた場合の他自治体との連携や、本区にいるすべての人の「逃げ遅れゼロ」を目指すための施策を、首長として、どのように現状考えているのかについても所見を伺います。

この質問の最後に、企業の事業継続計画(BCP)策定支援について伺います。内閣府が行った「企業の事業継続の取り組みに関する実態調査」によると、地震を想定したBCPと比べ、水害を想定したBCP策定は進んでいないという結果が浮き彫りになりました。また、関心が最も高い地震を想定したBCPに関しても、特に中小企業においては、策定済みの企業は少なく、策定中や策定検討中が多くを占める割合結果となっています。策定に至らない理由としては「策定に必要なスキル•ノウハウがない」「策定する人手を確保することができない」といったことが報告されています。そこで区長に伺います。区内に多くある工場や企業を守る施策として、災害時の被害軽減や、早期の業務再開を図るため、企業BCP策定支援を行っていただきたいと考えますが区長の所見を伺います。更に、支援の中で、企業の防災に対する知識も深まり、地域防災力向上に資することも期待できます。区長の考えを問い、大要一点目の質問を終わります。

大要2点目は、住工混合対策としての公害防止資金融資について伺います。

墨田区都市計画マスタープランにも示されている通り、本区は住工共存地区が大多数を占めています。工場数は都内で大田区に次いで2番目に多く、産業振興のまちとして栄えてきた我が区ですが、近年人口が増加の一途を辿り、新住民と事業者のあいだで騒音などが原因となる苦情やトラブルが報告されています。現在、騒音等の対策に関しては、公害防止設備を設置する必要が認められるものや、区環境保全課の認定を受けたものといった要件を満たした場合、限度額を3000万円として、区が利子補助をするかたちで融資を行っています。しかし、環境保全課による公害防止の効果があるという認定を必要とするまでには至らないケースで、騒音や振動、臭気等の面で近隣とのトラブルになりかねない案件も多数あります。そこで、トラブルの予防や、または発生後の迅速な問題解消のため、融資要件の緩和を行っていただきたいということを提案致します。事業者と近隣住民との融和を図り、トラブルによる事業者の区外転出防止を目指すことは大変重要です。区長の住工混合によるトラブル等の認識と解消に向けた対策、今提案した融資要件緩和についての考え、更にものづくりのまちを守るための施策について今後どのような展開を講ずるおつもりか所見を伺います。

大要3点目は、産後ケア対策について伺います。

平成27年から28年の2年間に妊娠中や産後に自殺した女性が全国で102人いたという調査結果を国立成育医療研究センターのチームが今年の9月に公表しました。全国的な妊産婦の自殺数が判明したのは初めてであり、主な原因の一つとしては子育てへの不安やストレスによって発症する産後うつが考えられています。更に産後の自殺者は92人でした。そのうちの約半数が35歳以上であり、65%が初産とのことでした。また、無職世帯の女性の自殺率が高いという結果も明らかとなりました。区では、妊娠期から子育て期にわたるまでの子育て世帯への切れ目のない子育て支援を行うため、ゆりかごすみだ事業を実施し、産後うつスクリーニング•産後うつ相談も向島•本所の各保健センターで行ってきました。平成29年度の実施者は2460人であり、そのうち高得点者は291人という結果でした。決して低い数字とはいえないなか、残念ながらその結果を受けての次の有効な対策が取られてきませんでした。産後ケア事業実施に関しては、宿泊型・アウトリーチ型・デイサービス型などがあります。国の母子保健衛生費国庫補助金と、都の出産•子育て応援事業補助金を併せて、平成29年度までに手を挙げれば、国と都の全額負担で対応が可能でしたが、本区では区内医療機関等だけで検討していたため実施に至ってはいませんでした。特別区では今年度までに17区が実施しており、6区が未実施でしたが、この程実施の方向性や、類似する対策をとる動きがあり、残るは、ほぼ墨田区のみといった状況となっています。この事は大変遺憾であると言わざるを得ません。平成30年度からは、都の全額負担ではなく半額負担で、1/4が区の持ち出しとなりましたが、それでも実施に向けて我が区も動くべきと考えます。区長の所見を伺います。これまで区内の産後うつによる自殺者は現状報告されてはいません。しかしながら、事が起ってから対策を取るのでは遅すぎます。区長の決断を伺い、私の一般質問を終わります。

ご静聴有難うございました。

平成30年度第四回定例会 一般質問 坂下修

私は、先日の樋口議員の代表質問に対する、山本区長2期目の出馬表明に当たり、①区長のこの4年間の区政運営の評価と②今度の展望について、質問します。
さて、区長は、平成27年4月、「すみだの『夢』実現」を掲げて区長選に挑み、70%超という多数の支持を得て当選されました。区長とともに、新時代の墨田区を切り拓かんと「夢」をみた区民も多くいたことと思います。そうした区民の大きな期待を背負った山本区長にとって、この4年間は、墨田区の新時代の幕開けを担う、重要な時間であったと考えます。
まず、区長1期目の区政運営の評価について伺います。
第一に、評価指標について伺います。この検証作業を行うにあたり、区長が選挙にあたって掲げた公約や平成27年6月10日、本会議において行った所信表明を改めて読み返しました。区長の掲げた公約が客観的にどう達成されているのか、これを考えるとき、区長が掲げた公約は漠たるものであるという印象を持っています。例えば昨今当選した首長の公約の中には、茨城県つくば市の五十嵐立青(たつお)市長のように、「市長公約事業のロードマップ」を示して、市民や議会にとって検証可能性を確保したり、山本区長と同時期に当選した、渋谷区の長谷部健区長のように具体的事業を掲げている例が多くなっています。区長は、常日頃から「民間感覚」という言葉を多用されていますが、この意味することのひとつはPDCAサイクルを回していくことであり、区長の公約は更なるブラッシュアップが必要であると感じています。こうした観点からすると、区長の2期目にあたっては、より具体的な政策とともに、成果目標を示した、いわゆる「マニフェスト型」の選挙を戦う必要性があるのではないかと感じています。
区長は、1期目の公約をどのように検証され、自己評価されているのか、まず概括的に伺います。そして、区長2期目の公約の評価指標のあり方について、ただいまの指摘を踏まえて具体的に答弁願います。
第二に、区長が1期目の所信表明の中で述べられた区政運営の基本姿勢について伺います。
この質問の一つめは、この4年間の街の変化についてです。区長は、この所信表明の冒頭で、区長選挙を通じて得た感想として、区内全域を見て回り、子育てや教育に関する施策の重要性を特に感じたと述べ、この4年間の最重点課題として位置づけました。また、区内のシャッター通りや操業されていない工場に言及し、地域産業振興について改めて決意を述べられました。
区長はこの4年間、区長として地域を見て回ったと思いますが、この4年間の区の変化について感想を伺います。またこの変化への対応として特に区長が具体的に取り組んだことについて伺います。
質問の二つ目は、「民間感覚と区民目線」及び「スピード感と開かれた区政」についてです。区長は、所信表明の中で、「民間感覚と区民目線による、更なる可能性を追求した区政の展開」と「スピード感のある、区民に開かれた区政の推進」を図ることを表明されました。
民間感覚が反映されている事業としてシティプロモーション戦略、施設使用料の見直し、職員の積極的な外部派遣があり、また区民目線の事業としてタウンミーティングを実施されるなど、区長が新たな取組みに果敢に挑戦していることは高く評価しています。
他方では、この間の議会質疑を拝見していますと、民間感覚に疑問符を持つ事業も散見されました。各会派が共通して取り上げた問題として、荒川緑地フィールドハウスの改修や障害者雇用に関して法定雇用率を遵守できていなかった問題、自民党が取り上げた業平小学校の壁面緑化事業など、区長のキャッチフレーズとは裏腹に民間感覚に疑問をもつ事業もいくつか見られたのもまた事実です。
また、スピード感の不足している事業として、これも多くの会派が取り上げましたが、みつばち園の療育の相談が、申込みから相談までが3カ月掛かっている問題があります。区民目線の不足については、6会派の合意により、図書館条例が修正議決されるなど、議会がその権限を行使して、区民目線を注入した事業もありました。
更に、スピード感を意識しすぎて拙速な事業が散見されました。第3子以降に小学入学祝商品券の交付を行う就学応援事業については議会がその目的と政策効果の関連性について疑問があるとして修正議決を行ったほか、「23区初」と銘打った事業の多くが、その予算の根拠や効果に疑義が呈される結果となりました。
これら高い評価もある一方で、反省点も多かったこの4年間について、その原因を区長はどのように分析し、2期目に向けて展開されようとしているのか、見解を伺います。
更に、平成28年第四回定例会の中で、区長は「民間感覚」の意義について「職員が柔軟な発想を持ち、前例踏襲、事なかれ主義ではなく、前向きにどうすれば実現できるかという視点で取り組むこと」と述べています。区長は就任挨拶の中で「行政にはありがちな『できない理由』から入るのではなく、『できるためにはどうするか』という視点を職員に求めた」と述べていますが、こうした発想はこの4年間で根付いてきたのでしょうか。見解を伺います。
第三に、所信表明中の区政運営の基本的な取組方針について、任期を終えるにあたり、一定の評価を行うべきものについて伺います。
まず一つ目は、山崎前区政の継承です。区長は前区政を肯定的に評価した上で、「東京スカイツリーの誘致をはじめ、区民生活に関わる総合的な施策展開を行い、現在の大きな可能性を持った本区の基盤を築いていただき、これを着実に仕上げる」と述べています。この4年間で、山本区長はこうした礎の下に、懸案事項だったすみだ北斎美術館や大学誘致を実現しました。この点を高く評価します。他方で、政策の独自性にやや欠けた印象も持っています。議会で多くの議員が用いたように、「山本カラー」を更に押し出す2期目にすべきだと考えます。2期目の区政運営にあたり、改めて「山本カラー」の意義とその強い打出しへの決意を伺います。
二つ目は、新基本計画の着実な推進です。新基本計画は、議員諸氏のご協力の下、私が委員長を務めさせていただいた、基本計画調査特別委員会において熱心にご議論いただき、平成28年に策定されました。この間の予算編成をみても、これに基づく着実な予算化が図られており、この点は評価しています。しかし、この3年間をみても、地方消費税の精算基準の見直し、幼児教育・保育の無償化や、消費税引上げ段階での法人住民税の更なる国税化といった予期しない事情が次々と発生しています。新基本計画の着実な推進の根拠となる、財政基盤は、区の埒外(らちがい)の事情で大きく揺らぐ状況にあります。また増え続ける民生費について大胆な改革を行う必要性もあります。基本計画の着実な推進という目標とこうした財政環境の変化との矛盾について、どう解決していくのか、区長の見解を求めます。また、区長は所信表明の中で、行財政改革のあり方について「数多くの行財政改革の取組がなされてまいりましたが、民間出身の私にとっては更に鋭いメスを入れる余地があるものと考えて」いる、と述べています。1期目に行政を総点検した結果、どういった行財改革を実行し、また次期に実行されていくのでしょうか。
三つ目は、災害対策の充実についてです。区長は所信表明の中で「都市計画等によるハード面の整備に加え、地域防災計画の見直し等による有事の際の初期初動・避難対策など、防災対策を区の最重要課題としてこれまで以上に力を入れていく」と述べています。私たちも、区民福祉の原点に立ち返り、来年の区議選においては防災対策を最重点課題として取り組む方針を固めており、学校体育館への冷暖房の配備を中心として、来るべき大震災、台風と高潮が重なる江東5区の未曽有の大水害に対して、現実的な対策をひとつひとつ提案していきます。このような中、防災拠点会議ごとの防災訓練の内容を避難所運営型にしたり、水害時に水平避難する方針は打ち出されているものの、具体的にどこに逃げたらよいのか、垂直避難となった場合、どのような体制で救出されるのか、具体的な対応が課題となっています。この4年間の災害対策、特にソフト面での初期初動・避難対策について今述べたことを含めて総括し、今後の展開について伺います。
四つ目は、大学誘致についてです。紆余曲折ありましたが、千葉大学及びi専門職大学の誘致実現は区長1期目の大きな成果であり、高く評価するものです。今後、「大学を核として、若者の流れを呼び込み、地域のにぎわいを創出し、地域経済、商業の振興をもたらす」「大学の知識、技術を生かした産学官連携により地域産業を活性化する」「小中学校との教育交流や生涯学習の機会も増え、区民の皆さんの文化的活動」という区長の公約の実現が求められます。大学誘致の自己評価と、2020年及び2021年に開学を迎える二つの大学についての今後の展開を答弁願います。
次に、次期区長の任期中に想定される課題について伺います。次期任期中は、先ほど述べた大学の開学に加えて、総合運動場の開設、浅草・とうきょうスカイツリー駅間高架下開発計画の店舗等開業、東京五輪の開催、新保健センターの開設、更には押上2号踏切の除却が実際行われるなど、大きなプロジェクトが目まぐるしく展開される4年間となります。
まず、国際観光都市の実現と東京オリンピック・パラリンピックを見据えた取組です。
区長は所信表明の中で、「東京スカイツリーの開業3周年に触れ、東京オリンピック・パラリンピック開催までに実施すべきことをソフト・ハードの両面から、官民一体となって取り組むとともに、その効果を区内全域で享受できるよう推進していく」としています。東京五輪の取組みについては、ボクシング競技の周知や学校等でのプログラムにより、一定の成果が出ていると考えますが、一般区民が東京五輪によって何を学び、何を次世代に継承していくのかについての理解はまだまだであると感じます。東京五輪を挟む次期任期中に、区長はどのようなレガシーを残し、次に区政を紡いでいくのか、明確なメッセージを求めます。
更に、総合運動場や新保健センターの整備についても、次の任期中に開設される大きなプロジェクトであり、特に区民福祉にとって身近で重要な施設となります。これら施設について、区長選を通じてこの現状の進捗とともにコンセプトを訴え、住民を巻き込んでいくことが必要だと考えます。この点について、区長の見解を求めます。
また、東武鉄道との関係というでも正念場を迎えます。任期中には押上2号踏切の除却や浅草・とうきょうスカイツリー駅間高架下開発計画の店舗等開業が控えています。議会としても議論してきたように、区の立場を明確にし、住民福祉の増進のためのまちづくりにしっかりと交渉に臨む、覚悟と努力が必要です。この点についての見解も併せて求めます。
私たち自由民主党は、区長との政策協定に基づき区長の方針を支持しつつも、より区民目線に立った時々の具体的な政策提案と批判的評価を通じて、区政をまっすぐに支えていこうと考えています。
区長2期目に向けた具体的展開について、力強いリーダーシップを求め、以上で質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

平成30年度第四回定例会 代表質問 樋口敏郎

墨田区議会自由民主党の樋口敏郎です。会派を代表いたしまして、区長及び教育長に質問いたします。

第1に、山本区長の来期への意向について伺います。
山本区長は、平成27年4月の区長選挙において、「すみだの夢実現構想」として7つのプログラムを公約として掲げて当選されました。その構想は「暮らし続けたいまち」「働きたいまち」「訪れたいまち」の3つのプロジェクト事業と「シティプロモーション戦略」によって構成された「“夢”実現プロジェクト」として、平成28年6月に策定された墨田区基本計画において事業化されています。

以来、その推進を柱として区政運営にあたってこられました。区長選で掲げた公約の達成状況について、ご自身の総括的な評価、また、今後着実に基本計画を進めていく上での課題認識、公約における各事業の成果については、会派の坂下議員からの一般質問で伺いますので、この代表質問ではただ1点、来年4月に行われる区長選挙に立候補され、2期目を目指すご意思があるのかお尋ねします。

第2に、財政状況の認識について伺います。
「平成31年度における区政運営の基本指針」及び「平成31年度予算の見積もりについての依命通達」において、本区の財政状況について「本区の財政状況は、ここ数年の人口増や雇用・所得環境の改善等により特別区民税の増収が図られ、区債残高の減少と基金残高の増加もあり、健全化の兆しがみられている。しかし、歳出面では子育て支援施策の充実や高齢化の進展による扶助費の増加等が引き続き見込まれ、歳入面では国による法人住民税の更なる一部国税化、地方消費税精算基準の見直しなどにより特別区は更なる減収を強いられる可能性があり、今後の区の歳入環境に深刻な影響が及ぶことが懸念されている。」
と分析しています。さらに、平成31年の10月に 予定されている消費税の増税に伴い、幼児教育の無償化が実施された際には、事務負担に加えて一定の財政負担が発生する懸念もあります。来年度の予算編成にあたり、国の税制改正等による影響はどの程度把握 しているのか、まず伺います。
平成29年度は、当初予算では財政調整基金、公共施設整備基金等、約28億円の基金取り崩しを見込んで予算編成が行われましたが、歳入増や契約差金等の不用額及び繰越金の発生により、決算では約4億円の基金積み増しとなりました。一方で、近年同様、民生費は約30億円の歳出増となっています。

平成30年度予算でも同様に、民生費は約30億円の歳出増、約35億円の基金繰入金を計上しています。平成31年度予算の見積もりについての依命通達では、政策経費、標準経費双方について、行財政改革の取り組みは求めているものの、基本的には30年度並みを要求していると読めます。基本計画の着実な達成のためと理解はしますが、ここ数年は景気回復基調と歳入増等により、結果的に順調な財政運営が可能であったとの印象を我々は持っています。このような予算編成を続けていくと、景気の足踏みや国の税制改正等の外的要因により歳入減になった場合、危機的な財政状況に陥ってしまうことを危惧しています。

必要な処置は取りつつも、民生費の歳出を抑制していくとともに、行財政改革の更なる推進が必要と考えますが、区長の所見を伺います。また、平成31年度予算編成にあたって、この観点から取り組む内容があればお伝えください。加えて、今年度の財政運営の見通しの状況も合わせて伺います。

第3に、健康寿命の延伸、介護予防の取組について伺います。
先日、区内の医療関連団体による墨田区地域医療に関する意見交換会が行われ、各団体による地域包括ケアの取組が発表されました。その中では、健康寿命の延伸の重要性や、疾病の重症化予防、介護予防が大いに話題となりました。地域包括ケアシステムで提供する、住まい・医療・介護・予防・生活支援のうち、予防の役割の重要性がより高まっていると認識しました。これは、区長の言う暮らし続けたいまちの実現にも通じるものであると考えます。

将来にわたって民生費の伸びを抑制していくためには、健康寿命の延伸、介護予防の取組に力を入れる必要があると我々も考えています。
各種健康診査やがん検診の受診勧奨の強化による疾病の予防や早期発見、重症化予防、歯科検診による口腔がんの早期発見や、口腔ケアによる嚥下機能の維持、口内環境に起因する疾病の予防、薬剤師による適正な服薬指導や残薬管理、有資格者による介護予防指導、要介護度を進行させないための生活支援や介護サービスによる日常生活の質の維持、区による健康寿命up大作戦等の施策の展開は、いずれも広義の「予防」につながっています。

今後の墨田区の地域医療・介護において、「予防」という観点で各団体や各所管で行っている事業を関連付けて考えてはいかがでしょうか。来年度以降、各団体同士の連携や情報共有への支援も含めて、特に力を入れていただきたいと考えます。区長の言う「地域力」を活かした墨田区ならではの実効性の高い仕組み作りも可能かもしれません。区長の所見を伺います。

第4に、区長が続投を表明することを前提に、次期の課題について順次伺います。
1点目として、公共施設等マネジメントについて伺います。
平成25年5月に公表された、「公共施設白書」から始まった本区の公共施設等マネジメントの取組は、第1次実行計画を経て、平成32年度までの第2次実行計画が行われています。実際に施設の廃止を行った第1次計画とは異なり、維持管理業務の適正化、指定管理者制度の導入といった施設管理面での取り組みや、それぞれの施設の方向性の検討といった内容のため、目に見えにくい計画ではありますが、中間点を過ぎ、結果を求められる時期にきています。
その中でも、順次実施するとしている「用途廃止が決定した施設については、速やかに除却等を行うことで、維持管理費の削減を図る。」について、第1次計画で廃止した施設については除却しました。しかし、それ以前から使用されていない旧学校施設については、跡地利用が決まったもの以外は行われていません。全く使用していなくても、維持管理に1施設あたり年間数百万円を支出し続けています。このような支出は区民の理解が得られない点、起債して除却しても支払い利子の方が有利な点を挙げ、早期に除却するよう再三指摘してきましたが、この場で改めて区長の見解を伺います。

また、平成29年3月にクアハウス天井の損傷により休館し、その後廃止されたすみだ健康ハウスは、28年度中にあり方検討を行っていた施設です。想定外の事情により、これまで同様の使用ができなくなったとはいえ、早期に方向性を出すべき施設に変わりはありません。今後の用途については補助金の関係で制限があると聞いていますが、施設の一部が利用できない状態でも一定の規模を有しているため、近隣の類似施設同士の統合や複合施設化も可能ではないかと考えます。現在の検討状況と、結論を示す時期を伺います。

さらに、平成31年度末で用途指定期間が終了する清掃関連施設については、今回の計画では事業所の集約化や多用途への機能転換が検討されていましたが、決算特別委員会では具体的な回答がありませんでした。有効利用すべき土地建物であるとの認識のもと、現在の所管に囚われず、区長が先頭に立って早急に方針を示していただきたい。平成32年度初頭には新たな目的で活用されることを強く望みます。区長の所見を伺います。
この際、公共施設等マネジメントとは異なりますが、類似の事例として、都道465号線の拡幅に関する曳舟小学校プールの対応についても指摘しておきます。

拡幅に応じるにあたって関係機関との合意に時間がかかったという点については理解します。しかし、当該プールについては当初から計画道路上に位置しており、拡幅事業が始まれば時期のずれはあっても移設等の措置が必要になることは明確であり、その方法について区として準備し、対案を用意しておくのが当然です。保護者や地域の方々の不安や疑問を解消するためにも、早急に対応を用意するべきだと考えますが、区長の見解を伺います。

また、曳舟文化センターについては、今回の計画で平成32年度の有償貸付期間終了後のあり方等の検討を行ってきた施設です。過去の答弁では、まちづくり公社のあり方を検討する中で貸付期間終了後の取り扱いを決定するとのことでしたが、施設の方向性は早期に定めておくべきではないでしょうか。施設自体の老朽化が進んでいるため、貸付期間終了後に指定管理者制度を導入するならば、大規模修繕を行う必要があります。修繕による長期の休館が発生すると、大ホールは多くの区民や団体が例年の行事で利用しているため影響が大きく、利用者への周知や調整の期間を要します。また、大規模な施設であるため、修繕費用の財源についても考慮しなければなりません。
これらの点について区長の見解を伺います。

2点目として、大規模修繕が必要な施設として、すみだトリフォニーホールについて伺います。
山本区長が委員長を務めた平成26年決算特別委員会において、すみだトリフォニーホールの大規模修繕費用については、オリンピックの開催年から3か年で総額約20億円から30億円を見込んでおり、平成30年度くらいに具体的な数字を示したいとの答弁がありました。現時点での費用の見込みと、財源についての検討状況を伺います。

トリフォニーホールについては、音楽都市すみだの象徴的な施設であり、これまで一定の役割を果たしてきたことは承知しています。しかし、例年予算、決算特別委員会の度に指摘されているように、多額の維持管理費が毎年必要である上に、一定期間毎に大規模修繕の費用を負担し続けることは、財政運営上、非常に大きな課題となっていることも事実です。民間への移譲や、最低でも収入増のための利用方針の転換等、最大限の区費負担の軽減策を真剣に検討する時期ではないでしょうか。政治家出身である山本区長だからこその政治的な決断を期待していますが、区長の見解を伺います。

3点目として、墨田区の観光の拠点であるすみだまち処の方向性について伺います。
すみだまち処は、東京スカイツリーの開業に合わせて、平成24年5月に開業して以来、区内観光及び区内生産品の販売の拠点としての役割を担っています。開業当初は利用者数も多く一定の売り上げもありましたが、来街者が平準化するにつれて、不利な立地などの諸条件により、期待している効果が得られているとは言えません。区は約1億6000万円で墨田区観光協会に委託していますが、約6000万円という多額の賃料、公益費の支出がある上に売り上げが増えない現状は、観光協会にも厳しいものです。

HPの工夫や、各種催しなど観光協会の改善の努力を超えて、スカイツリー出入り口と飲食店への動線から離れている立地の悪さが要因となっていると考えられます。今後は開業当時の水準まで来街者が増えることは考えにくいため、この状況は続いていくと予想しますが、区長の認識を伺います。
当初のテナントの賃貸借契約期間は平成34年5月末までと承知していますが、まち処の機能は同じ場所で続けていくのか、観光協会の意向も含めて契約の延長についての考え方を区長に伺います。

開設に当たって多額の費用を支出したとはいえ、引き続き期待した効果が得られないことが予想されるのであれば、将来の観光協会の自立や区内生産品の売り上げ増、観光まちづくりのために決断することも見識だと思いますがいかがでしょうか。

4点目として、大学のあるまちづくりについて伺います。
旧西吾嬬小学校、旧曳舟中学校の大学誘致用地では、i専門職大学校舎の建設が始まり、旧中小企業センターの改修の設計も進んでいると聞いています。

特にi専門職大学は区内外で様々なイベントや情報発信を行っており、開学まで1年半と目の前に迫っていることが感じられます。また、千葉大学についても、校舎の概要が明らかになれば区民に実感として認識されるのではないでしょうか。現時点での区長の感想を伺います。
区による文花地区のまちづくりについては、都営住宅の建て替えと大規模事業者の建て替え計画も含めて、本年6月に文花地区まちづくり方針として示されています。「大学のあるまちづくり」の姿としてのイメージはある程度共有されていると考えますが、その他については未知数な部分が多いと現状では認識しています。
開学が近付き、各校の学部・学科、学生数、学生の属性等、具体的な事項が明らかになってきた現在、墨田区に「大学のあるまち」がどのような影響を及ぼすのか、その波及効果について区民に示す時期だと考えます。
学生・教員による消費等の直接的な経済効果、大学の運営に関しての区内事業者の活用策、区内産業との連携体制、小中学校との交流、学生の地域活動への協力等、区として調査しているもの、大学側と協議しているもの、今後検討するものについてお知らせ願います。
大学が開学してからは「大学のあるまち墨田区」をどのように作っていくかが重要です。
大学のあるまちづくりに向けての区長の決意を伺います。

第5に、先ほど再任にあたっての所信表明を行った加藤教育長に今任期の教育施策について伺います。
加藤教育長は、第3回定例会での答弁や、先ほどの所信表明でも、学力向上を重点施策ととらえ、今後とも力を入れて取り組んでいくと述べられています。これまでの教育長の下での取組みにより、墨田区の児童・生徒の学力は向上傾向にあることを我々は高く評価しています。

確かな学力は将来の選択肢の幅を広げるものであり、子供たちが夢や希望を抱いて義務教育を終えることができるよう、今任期でも取り組みを進めていただきたいと考えています。しかし、未だに「墨田区学習状況調査」における学力低位層であるD・E層の割合や社会科・理科については課題が見られることも事実です。今任期でのこれらの課題解決に向けて、拡充する事業や新たに行おうとしている取り組みについて、具体的にお知らせ願います。
特に、我々は放課後学習や家庭学習等、授業時間外での基礎的な学力、学習習慣の定着の取り組みが、学力に課題のある児童・生徒には非常に効果的であると認識しています。
この点について、より進化した取り組みを求めますが教育長の見解を伺います。
また、第3回定例会で、会派として議案提出者に名を連ねた墨田区子ども読書活動推進条例が提出されました。授業での活用や子供の学習支援、子供の居場所等、学校図書館が果たす役割は多岐にわたる上に重要なものと考えているため、本条例が可決され施行された際には、是非とも蔵書数の増加や開館時間の延長等、充実に努めていただきたいと要望します。来年度には第4次墨田区子ども読書活動推進計画の検討が行われます。学校図書館の拡充について盛り込んでいただきたいと思いますが、教育長の答弁を求めます。

以上で質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

                                             

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